小説版におけるリック・ドムの概説
小説『機動戦士ガンダム』では、ジオン軍のMSがザクとリック・ドムしか登場しない。普通のドムは、小説版ではホワイトベースが一切地球に降下しないため全く登場せず、黒い三連星も未登場となっている。
従って本作において、原作におけるゲルググ(シャア専用ゲルググ含む)やジオングの役割も兼ねているのがこのリック・ドムである。
最大の特徴はビームバズーカの保有である。
TVや劇場版におけるリック・ドムは実弾のジャイアント・バズを使用していたが、小説においては専用のジェネレーターから補給を受けることにより、(地球連邦軍のMSより粗悪ではあるが)ビーム兵器の使用を可能としている。威力は絶大であり、作中最大の悲劇を招く結果となった。
また、地味に格闘兵器もビームサーベルに変更されているが、ガンダムどころかジム以下の性能である(立体物ではアニメと同様ヒートサーベルになっている)。
シャア専用機
シャア・アズナブルはアムロ・レイの駆るガンダムとの戦闘でシャア専用ザクが大破(原作では損傷すらしてないのに…)したため、後半で専用の赤いカラーに塗装された本機に登場。ジェネレーターが量産型リック・ドムよりも強化されている。
とはいえ、推進力こそザクの比ではなかったものの、その推進力のせいで小回りがイマイチだったらしく、もはやリック・ドムではシャアの反応には付いていけなかったようで、「こんなものでガンダムに勝てるとは思えない」と酷評されている。
アムロとの最終決戦において心を通わせたかに思えたが……。
立体物
MGにラインナップ。劇中で使用した武器、シャア・アズナブルのフィギュアが同梱する。HGUCではG-3ガンダムとセット販売。
Hyper.Hybrid.Model1/60シリーズにラインナップ。劇中で使用した武器が同梱する他に電飾ギミックが組み込まれており、モノアイ、胸部拡散ビーム砲、各推進器が点灯する。
SDガンダムGジェネレーションシリーズ「シャア専用MSコレクション」にラインナップ。
余談
- 小説版は原作に比べてややMSが小型であり、本機も16m級に設定されている。
- 指揮官用のアンテナは付いていないが、ガンプラの愛好家の中には追加装備する者もいる。
- 『U.C.ENGAGE』ではアニメの世界観にも存在していた事が判明。模擬戦でテストを行ったものの、シャアは小説版と同様小回りの利かなさを指摘し、これではガンダムに勝てないと確信。より良い性能の機体を求めてゲルググに乗り換える事になったため実戦で使用される事はなかった。
関連イラスト
関連項目
リック・ディアス:リック・ドムの系列機であり、欠点を克服してシャア専用機の無念を晴らしたとも言える機体。