「俺は街中で一番~♪ 醜いと言われた男~♪ 何てったってボロは最高だ。世界中がボロの山になったら、俺は本当に幸せ!」
概要
妖怪の1体。原典の「白うねり」は放置されたボロ雑巾が長い年月を経て妖怪化した付喪神の一種であり、全身から悪臭を放つ龍のような姿をした妖怪だが、現代のシロウネリは厳つい体形のぼろ布の集合体のような姿をしており、龍の要素は見当たらない。
人間態はツギハギだらけの服に羽がついた帽子を被ったルンペン風の男(顔にはパッチワークのようなペイントがある)で、普段は廃工場で寝起きし、緑や黄色のボロ布を干してはそれを服として身にまとう。
性格は如何にも人間とは相容れない妖怪らしいそれであり、ヒビが入っている鏡に「鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番醜い者は誰?」と尋ね、「それは妖怪シロウネリ」と返されて喜ぶと言う特殊なナルシズムの持ち主で、加えて世界中がボロの山になる事に幸せを見出しており、ボロボロで醜い姿をした物を非常に好んでいる。故に新品の服はもちろん、リサイクルによって使い古された物を繕って使う事を何よりも嫌い、フリーマーケットの主旨を理解するなり逆上して暴れ出す等、価値観もまるで人間とはかけ離れている。
劇中では「人間にボロを着て喜ぶ者は誰もいない」と告げられたのを受け、手から人間の服をボロボロにする赤い光線を放つ「妖術ボロボロ変化」で人々の服をボロボロにして回った。戦闘では更に「ボロ布団巻き」なる拘束技や、服を操る「妖術ボロ反乱」や「ボロ布の舞」と言った技を繰り出して来る。
活躍
アジトの廃工場でひび割れた鏡に「鏡よ鏡。世界中で一番醜い者はだ~れだ?」と尋ねる。
鏡が「それは、妖怪シロウネリ」と返されたのを受けて上記の台詞を発して得意になっていると次の瞬間、鏡から辛辣な言葉を投げ掛けられてしまう。
「馬ッ鹿じゃないの?人間を見てご覧。皆、綺麗に着飾ってるわよ。アンタみたいにボロを着て喜んでる人間なんて誰もいないわよ。アハハハハッ!」
この言葉に先程まで上機嫌だったシロウネリは激昂。鏡を叩き割ると、人々の服をボロボロにする為に行動を開始する。道行く2人組の女性や、誕生日を迎えたユカという少女を祝う友人達と言う具合に手当たり次第ボロボロにすると、やがてセイカイが参加する青空フリーマーケットに現れるや、「妖術ボロ反乱」で服を操って人々を襲わせ、ボロに変えて持ち去ろうとする。
その現場を目撃し、警察を呼びに行こうとしたツバキと言う女性を襲おうとするも、現れたセイカイに阻まれたため、彼女を連れ去り逃走。ジライヤに縄を掛けられるがボロに摩り替え、猫丸の視界を「妖術ボロ布隠し」で塞ぐことで怯ませる。
そのままツバキをアジトまで連れ去ると、尾行して来たセイカイを「妖術ボロ布団巻き」で拘束。ツバキの服をボロボロにした上、セイカイを一方的にリンチする。
駆け付けた鶴姫達4人もボロの触手で捕え、ドロドロに襲わせるも、抜け身之術と大地隠れ之術を駆使する相手に全滅させられてしまう。
更にはセイカイにまで忍法ボロ破りで抜け出され、5人揃ったカクレンジャーと交戦し、「妖術ボロ布の舞」で攻撃するが消え身之術で回避され、カクレタワーを組んでの忍法乱れ飛びによる攻撃を受け、最後にカクレンジャーボールを叩き込まれて敗北する。
その直後、妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化すると、巨大戦ではイエロークマードに翻弄されて隠流忍法・火炎輪に追い詰められる。
やがて5体が合体した無敵将軍に立ち向かうも、最期は火炎将軍剣を喰らって爆散し、「世界中で1番醜い者は、妖怪・シロウネリ…ボボボ、ボーロー!」と言い遺しながら梵字の形になったまま昇天して逝った。
余談
妖怪モチーフは白うねり。
演じる市川氏は『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のドーラスフィンクス以来、2年振りのスーパー戦隊シリーズとなった。次回作である『超力戦隊オーレンジャー』でも、ジニアス黒田役で準レギュラー出演している。