概要
"Seeking the Gold" は「金を探している」の意で父のミスタープロスペクター(探鉱者)からの連想。
現役時代は中距離戦で活躍したが、管理調教師のクロード・マゴーヒーⅢ世は『この馬に10ハロンは長い』と考えていた。主な勝ち鞍はドワイヤーステークス(1988年)、スーパーダービー(1988年)など。
ミスタープロスペクターの代表後継種牡馬として世界各国に一流馬を輩出したが、スプリント・マイル戦を得意とする産駒が多かった。
プロフィール
性別 | 牡 |
---|---|
毛色 | 鹿毛 |
父 | ミスタープロスペクター |
母 | コンゲーム(母父:バックパサー) |
生産者 | オグデン・フィップス(クレイボーンファーム) |
馬主 | オグデン・フィップス |
調教師 | クロード・マゴーヒーⅢ世 |
競走成績 | 15戦8勝 |
来歴
1985年
4月7日、ケンタッキー州の名門・クレイボーンファームで誕生。
父・ミスタープロスペクターは20世紀後半で最大の成功をおさめた種牡馬。母・コンゲームはアメリカ競馬名誉の殿堂入りのバックパサーの子。半兄にスタックドパック、半弟にファストプレイなどがいた。
1987年
クロード・マゴーヒーⅢ世に預けられる。
12月16日、ハイアリアパーク競馬場(フロリダ州)の未勝利戦(ダート1200m)に出走し、2着に12馬身差をつけて圧勝。
1988年
1月17日、ガルフストリームパーク競馬場(フロリダ州)の一般競走に出走し1着。
2月13日、ガルフストリームパーク競馬場の一般競走に出走し1着。
3月5日、スウェイルステークスに出走しレース・レコードで1着。
4月9日、アケダクト競馬場(ニューヨーク市)のゴーサムステークス(GⅡ)に出走し、プライヴェートタームズの2着に敗れた。
4月23日、アケダクト競馬場のウッドメモリアル招待ステークス(GⅠ)に出走し、プライヴェートタームズの2着に敗れた。
5月7日、チャーチルダウンズ競馬場(ケンタッキー州)のケンタッキーダービー(GⅠ)に出走し、ウィニングカラーズの7着に敗れた。プリークネスステークスへの出走は叶わなかった。
5月29日、ベルモントパーク競馬場(ニューヨーク州)のピーターパンステークス(GⅡ)に出走し1着。
7月2日、ベルモントパーク競馬場のドワイヤーステークス(GⅠ)に出走し1着。
7月30日、モンマスパーク競馬場(ニュージャージー州)のハスケル招待ハンデキャップ(GⅠ)に出走。最終直線はフォーティナイナーとの一騎打ちとなったが、写真判定の結果2着に敗れた。
8月20日、サラトガ競馬場(ニューヨーク州)のトラヴァーズステークス(GⅠ)に出走。鋭い末脚を見せたが、写真判定の結果フォーティナイナーの2着に敗れた。
9月25日、ルイジアナダウンズ競馬場(ルイジアナ州)のスーパーダービー(GⅠ)に出走。地元の雄・ハッピーアサラークトマスを首差押さえて1着。
11月5日、チャーチルダウンズ競馬場のブリーダーズカップ・クラシック(GⅠ)に出走。最終直線はアリシーバとの一騎打ちとなったが、半馬身差で2着に敗れた。この年は走りづめだったため長い休養に入る。
1989年
5月20日、ベルモントパーク競馬場の一般競走で復帰し1着。
5月29日、ベルモントパーク競馬場のメトロポリタンハンデキャップ(GⅠ)に出走。プロパーリアリティにゴール直前でかわされ、鼻差の2着に敗れた。脚部不安により引退することとなる。
1990年
故郷のクレイボーンファームで種牡馬となった。
1991年
初年度産駒は38頭と比較的少頭数だったが26頭が勝ち上がり、ヘヴンリープライズ(米GⅠを8勝)、シークレットセーヴィングス(豪GⅠドンカスターマイルに勝利)などを輩出。
1992年
産駒フランダース(米GⅠフリゼットステークス、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズに勝利)が誕生。種牡馬としての地位を確固たるものとした。
1994年
産駒シーキングザパール(日GⅠNHKマイルカップ、仏GⅠモーリス・ド・ギース賞に勝利)が誕生。
1995年
産駒ケープタウン(米GⅠフロリダダービーに勝利)、マイネルラヴ(日GⅠスプリンターズステークスに勝利)が誕生。
1996年
産駒ドバイミレニアム(アラブ首長国連邦GⅠドバイワールドカップ、仏GⅠジャック・ル・マロワ賞、英GⅠクイーンエリザベスⅡ世ステークス、プリンスオブウェールズステークスに勝利)、ルジャイン(英GⅠミドルパークステークスに勝利)、オーファットアウィンドフォール(米GⅠメイトロンステークスに勝利)、ゴールドティアラ(日GⅠマイルチャンピオンシップ南部杯に勝利)が誕生。
1997年
産駒キャッシュラン(米GⅠブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズに勝利)、ドリームシュプリーム(米GⅠテストステークスに勝利)、フェイヴァリットファンタイム(米GⅠサンタマリアハンデキャップに勝利)が誕生。
1998年
産駒ヴィクトリーライド(米GⅠテストステークスに勝利)が誕生。
2001年
産駒プレザントホーム(米GⅠブリーダーズカップ・ディスタフに勝利)が誕生。
2003年
産駒ボブアンドジョン(米GⅠウッドメモリアルステークスに勝利)、ジャジル(米GⅠベルモントステークスに勝利)が誕生。
2008年
11月、種牡馬を引退し、クレイボーンファームで余生を送る。
2016年
7月28日、老齢による衰弱のため安楽死の措置がとられた(31歳)。