概要
「悪いけど…その質問にはイエスともノーとも答えないようにするよ」
主人公藤原拓海と後半の準主人公高橋啓介になりすまし、埼玉県東秩父村の定峰峠に現れた2人組の男。本名は不明。
本人と同色のハチロクトレノとFD3Sに「PROJECT D」と書かれたステッカーを貼り、同様に「PROJECT D」とプリントされたお揃いのTシャツを着ている。
プロジェクトDの人気を利用し女の子達をナンパしていたが、2人の見た目は武内樹に「デブでぶさいく」と言われるなど、本人とは髪型以外は大きく違う。
ちなみに二人は本人らを見たことも無く、最初に会ったときは拓海本人を堂々と偽物呼ばわりしていた。
実はプロジェクトDの熱狂的なファンであり、この様な事を始めたのもたまたま出向いた峠で勝手に拓海達と間違えられて舞い上がった事がきっかけである。
「プロジェクトD」のロゴを身につけてはいたものの、二人は名前を尋ねられても「イエスともノーとも答えないことにする」等とはぐらかし、はっきりと本人達だと答えない事で問題にはならないと考えていた模様。
また走り屋らしい人物でもないので、ドラテクは当然本物には到底及ばないどころかそもそもドリフトをしようとした事すらない。「ドリフトを見せてほしい」と言われても「チームリーダーの涼介に止められている」等とはぐらかしている。
ニセ拓海が上原美佳の友人トモコをナンパした事がきっかけで本物の拓海が美佳にビンタされる事件が起こってしまう。そしてその事を拓海が史浩に相談し、以前から同様の話がチラホラと上がっていたこともありプロジェクトDが本格調査を開始。
秋山渉や埼玉北西エリア連合の協力もあり大勢のギャラリーの前で正体がばれ、ナンバーから実名や住所まで特定されてしまう。
本物のプロジェクトDを目の当たりにして冷や汗たらたらで土下座までして詫び、リーダー高橋涼介の指示で話し合いに赴いた史浩との交渉の結果、今後二度とこのようなことをしない上でロゴ入りステッカーとTシャツを没収される事で示談が成立した。そして本物のプロジェクトDを目の当たりにしたギャラリーの一部から「全然違うよな。あんなの(偽物)とは…」とこき下ろされながらフェードアウトしたのだった。
ちなみに美佳はトモコに確認のために本物の拓海の写メを送ったところ、完全に人違いで本物の拓海をビンタしてしまった事実にトモコとの電話でようやく気づき、騒動が収まった後で拓海に謝罪している。
一連の騒動はプロジェクトD自体には損も得も無い一つの小さな事件として収束したが、美佳が拓海と知り合い、後に夫となる彼に惚れ込んでいくきっかけとなったという点で彼らの人生に置いて大きな役割を果たしたと言える。
ニセ拓海
声優 | 勝杏里 |
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搭乗車種 | トヨタ・スプリンタートレノ(AE86後期) |
ボディカラー | ハイテックツートン |
主な外装パーツ | 偽物のプロジェクトDステッカー、スピードスター製ホイール |
ナンバー | 熊谷500 に 29-679 |
拓海の偽者。
拓海のハチロクが前期型なのに対しこちらは後期型で、外見はホイールと「PROJECT D」ステッカー以外はほぼノーマル。
本物の拓海が年長者である涼介と啓介を「さん」付けで呼ぶのに対し、偽者は呼び捨てにしている。
また本物の拓海は当時19歳なのでタバコは吸わないが、こちらは吸っている。
素性がばれて拓海にやんわりと咎められた際は、彼との約束通りトモコに謝罪をしたものの、その上でまたアタックしてフラれた模様。まあ当たり前だろう。
ニセ啓介
声優 | 三浦博和 |
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搭乗車種 | マツダ・RX-7(FD3S前期) |
ボディカラー | コンペティションイエロー |
主な外装パーツ | 偽物のプロジェクトDステッカー、ポンネットピン付のノーマル形状ボンネット以外岩瀬恭子と同仕様 |
ナンバー | 熊谷300 せ 81-431 |
啓介の偽者。
啓介と同じ黄色の前期型のFDに乗っているが、外観はボンネット以外岩瀬恭子の愛車仕様に近い。
拓海からは「背が低すぎる」、啓介からは「あまりにもブサイク」、「世の中の何人かの人間に高橋啓介の顔が"これ"だと認識されたと思うとハラワタが煮えくり返る」と言われており、アゴ髭を生やしているなど髪形以外は似ても似つかない。
また、原作とアーケードゲーム『頭文字D_ARCADE_STAGE』シリーズでは黒髪であるなど髪色も本物と異なっている(TVアニメ版では本物と同様の金髪)。
その似てなさから啓介に半ばヤケクソで「あばら骨2、3本は覚悟しろよ」と言われた際は、恐怖のあまり涙ながらさらに詫びていた(さすがに実行には移さなかったが)。
余談
- 偽拓海役の勝杏里と偽啓介役の三浦博和は、共にアニメ版登場に先駆けて2009年稼働開始のアーケードゲーム『頭文字D ARCADE STAGE 5』でキャスティングされ、約3年後に放送されたアニメ版『頭文字D Fifth Stage』でも引き継がれた。また、勝はこれ以前にOVA『頭文字D Extra Stage2』で「アルテッツァの二人組」の内の金髪男を演じており、後の新劇場版三部作では健二役として登板している。
- 走り屋ではない者で主人公達と敵対していた人物に御木がいるが、彼と違ってバトルどころかまともに走る描写が無いのにもかかわらず、アーケードゲーム『頭文字D ARCADE STAGE』シリーズでは東京のオタク達と同様にやられ役としての出演が多い。なお、登場車種はニセ拓海のハチロクのみでニセ啓介は同乗という形が続いていたが、『頭文字D THE ARCADE』のバージョンアップにてようやくニセ啓介の愛車もストーリーモードに登場すると共に再現用のボンネットパーツも実装された。