人間の心を弄び、仲違いさせ、悪い心を呼び戻そうと小型UFOを操り、またもや出現したバルタン星人!
矢的らの出動の前に、バルタン星人は子供達を人質に取った!
手を出せぬ矢的猛!
バルタン星人の高笑いを前に、80は初代ウルトラマンから習ったバルタン星人への必殺技・ウルトラスラッシュを思い出した!
次回、ウルトラマン80!
「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」!
概要
1981年2月18日放送
監督 野長瀬三摩地
脚本 石堂淑朗
特撮監督 高野宏一
『ウルトラマン80』第45話のサブタイトル。敵としてバルタン星人六代目が登場する。
視聴者がバルタン星人に対して抱いていたイメージを一言で表現した名言。シリアス展開が多い80でいきなりこのタイトルが表示されるギャップもネタに拍車をかけている。
ちなみにバルタン星人五代目が登場する第37話のサブタイトルは「恐れていたバルタン星人の動物園作戦」。
バルタン星人が襲来するまで誰も恐れていなかったと思うのだが…。
あらすじ
パトロール中のUGMの面々が仲裁に入った喧嘩の中心にいた少年山野正也君。
そんな彼が父親と共に現像した写真にはUFOと見間違うようなフリスビーが写っていた。これは品川駅付近でブルトレを撮影した帰りに一枚ぶんフィルムが余った際に夕陽を撮影しようとしたら近くの青年が投げたフリスビーが写っていたのである。
「ふはははははは、これがけんかの元になるとは…お釈迦様でもご存知あるめえ!!ぐはは、ぐはははは!!」
実はこの青年の正体はバルタン星人。フリスビーがUFOのように見えたのはワザとである。
そうとは知らず、山野君は折り合いの悪い友人達に自分はUFOに選ばれたから写真撮影できたのだと主張し優位を示そうとする。しかし1枚だけだと証拠にならないと信じてもらえない。
ならばと1人広場でカメラとフリスビーで捏造UFO写真を撮影しようとするが上手くいかない。そこへ今度は山野君の母親に化けたバルタン星人が現れ彼に協力し次々にUFO写真を撮影していく。だが、UGMの隊員等がやってきたので、偽物の母親は用事を思い出したと嘯いて退散、UFOの写真と山野君は主張するのでUGM本部で写真現像することになる。そしていざ現像してみたら(本物の宇宙人であるバルタン星人の協力があった故に)トリック無しの本当のUFO写真となっていた。
さらなるUFO写真持ってきたことで子供等の言い争いは激化。矢的隊員は彼等を宥めようとするが喧嘩は収まらない。
「ふははははははは、子供と子供が喧嘩する。男と女が喧嘩する。家と家とが喧嘩する。そして、おしまいには、国と国が喧嘩する。ミサイル発射。手裏剣、シュシュ。ニッポンは滅びる、地球は滅びる‼︎」
この喧嘩こそがバルタン星人の狙いである。子供の喧嘩を火種とし、世界規模の戦争まで発展させて地球人を自滅に追い込む作戦であった。
深夜、計画を進めるために眠る山野君の夢に訴えかけ翌日12時ジャスト、嵐が丘にUFOが現れると告げる。
そして翌日、UFOが到来する日を迎えた山野君。一方、UGMもレーダーで不審な反応を捉え、そこが彼の家の付近であったことから矢的隊員と星隊員は調べに行くことに。
嵐が丘でいくら待ってもUFOは来ない。少年等が諦めかけたその時、現れたのはバルタン星人。怯える子供等の元にいち早く矢的は駆けつけるも、バルタン星人は少年等をハサミから出した布で捕え、自身の小型宇宙船に跳び空へ逃げ去っていく。だが矢的は宇宙船を狙撃し破壊、ならばと巨大化し実力行使にでる。UGMの面々もシルバーガルで出撃するも人質がいるため、迂闊に攻撃できない。
少年等を救うべく矢的は80に変身しバルタン星人との直接対決となる。瞬間移動とサクシウム光線と互角の光線「エクシードフラッシャー」や火炎弾「バルタンファイヤー」で80を苦しめるが、バルタン星人二代目を倒した初代ウルトラマンから習ったウルトラスラッシュを瞬間移動先を読んで発射。バルタン星人を一刀両断し、子供等を無事に救出する。
すべてが終わったのち、矢的は子供達の意地の張り合いと喧嘩を戒め、それじゃフリスビーで遊ぶのを提案するのだったが、子供達のトラブルの発端はフリスビーであるため、彼らにはフリスビーはもう懲り懲りであった。
余談
『80』からちょうど40年後に放映された『ウルトラマンZ』では、第22話の提供画面にて「バロッサ星人の限りなきチャレンジ魂」というテロップが表示された。言うまでもなく本エピソードのパロディである。
そして翌年に当エピソードがYouTube公式チャンネルにて配信されたが、その次週からは『ウルトラマンマックス』第33/34話が配信され、3週連続でバルタン星人がYouTubeに登場する事に。