プロフィール
概要
ブリタニア皇帝直属の騎士団・ナイトオブラウンズの一員で、地位は「ナイトオブワン」。マントの色は白。
ブリタニア帝国最強の騎士にして、ラウンズの騎士団長。その人格と圧倒的な実力でラウンズのリーダーとして一癖も二癖もあるメンバーを纏めており、あのラウンズ屈指の問題児であるルキアーノ・ブラッドリーですら彼の命令には比較的素直に従う。
生身、ナイトメアフレーム戦と共に身の丈以上の巨大剣を扱う剣術を得意とし、普段隻眼にも拘わらず純粋な剣術と白兵戦であのスザクを難なく圧倒し、ナイトメア戦ではギャラハッドに騎乗し、黎星刻の神虎を圧倒している。
さらに、超直近未来予知を行える『先見知新』のギアス(名称は『コードギアスGenesic_Re;CODE』より)の持ち主だが、オンオフはできなくなっているようで、普段は左眼をピアスで閉じて能力を封じている。
行動原理は、優しさという強さや規範意識を第一とする高潔な騎士。ナンバーズに対する偏見もなく、スザクの事もその実力や人格を評価した上で牽制する様子が劇場版で描かれている。
一方で、高潔な騎士故にアッシュのような戦い方には懐疑的である。前述したルキアーノに関しても「貴公のスタンドプレーは戦場で示せ」と発言したりと、彼のスタンドプレー自体は最早諦めている上、彼がトウキョウ租界への派遣を要請してきた際には「そんなに手柄が欲しいのか」と珍しく皮肉めいた言葉をかけており、ルキアーノに対しては決して良い感情は持っていない模様。
皇帝シャルル・ジ・ブリタニアの側近中の側近であり、かつては彼の懐刀として同じラウンズだったマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアと共に血塗られた皇位継承戦争を潜り抜けた戦歴を持つ。
さらにギアスだけでなく、“アーカーシャの剣”によるシャルルの計画の全容も最初から全て知らされており、シャルルの悲願を達成する為の同志の一人でもあった。
ただし、アーニャの中にいたマリアンヌの精神体の事は知らされておらず、そもそもV.V.やC.C.を初めとしたギアス嚮団の関係者とも面識は無いなど、シャルルの家族や嚮団の直接の関係者ではなかった為なのか、他のメンバーに比べて知らされていた情報には制限がかけられていた模様。ぶっちゃけ嚮団やマリアンヌ、C.C.関連については完全に蚊帳の外であり、神根島でのアーカーシャの剣起動の際には、シャルルの元にC.C.を連れて向かうマリアンヌからは、完全に部外者としてあしらわれていた。
また、そもそも優しさを重視していた彼が何故シャルルの計画に賛同していたのかは不明。仮に彼が言う優しさがシャルル達と同じものなら、彼の強さは到底万人が受け入れ難い歪なものだと言う事になるが、この辺りは掘り下げられていない。
加えて、死の間際にはマリアンヌの名を呼んだりと、本心ではシャルルよりもマリアンヌの事を慕っていたのではと思われる描写があるが、こちらも詳細は不明である。
上述の通り、ラウンズの纏め役で、ルキアーノさえ従う威光と実力の持ち主だが、ナイトオブファイブ、ノーランド・フォン・リューネベルクはシャルルの命しか聞かず、ビスマルクはおろかシュナイゼルにすら従わなかった。(元々ラウンズ同士の立場は対等で、皇帝直属の騎士という点ではノーランドの方が正しいのかもしれないが)
活躍
コードギアス反逆のルルーシュR2
ブリタニアのエリア解放を大義とする超合集国軍との戦争に備えてエリア11にルキアーノと共に派遣され、太平洋方面の総指揮官として参戦する。
超合集国軍との戦闘では、雑兵を蹴散らしながら、総司令官である星刻の駆る神虎と対峙する。彼を終始圧倒して最終的には神虎を小破させ、星刻を負傷させて一時撤退させる事に成功するが、黒の騎士団の本体がトウキョウ租界を攻撃した事を受け、本人の要望もあってルキアーノの部隊をトウキョウに派遣する。
その後は、フレイヤによるトウキョウ消滅を受け、両軍が一時戦闘を停止する。
その間に、アーカーシャの剣起動の為に神根島に向かったシャルルの護衛として同島に向かい、シャルルを暗殺するべく現れたスザクと戦うが、ルルーシュのギアスに操られて反乱を起こしたブリタニア軍のナイトメア部隊に対処する為に、ギャラハッドで出撃する。
その後は、増援としてやってきたシュナイゼルの部隊と合流して、そこでラグナレクの接続が始まった事をシュナイゼルに告げるが、それが突如停止した事でシャルルが死んだ事を悟った。
シャルルの死を知った後に、ジノ・ヴァインベルグ、ドロテア・エルンスト、モニカ・クルシェフスキーとその直属部隊を率いて、新たな皇帝となったルルーシュ・ヴィ・ブリタニアに対して反旗を翻す。
他のラウンズが次々と倒される中で、封じていたギアスを使って「ナイトオブゼロ」となった枢木スザクの乗るランスロット・アルビオンと戦い、ギアスの特性を最大限に活かして最初は優位に戦いを進めていく。
しかし、ギアスの性能に絶対の自信持っていた事が仇となり、ルルーシュからの「生きろ」のギアスを逆手にとって潜在能力を開放したスザクから、「予知できたとしても、避けられない程に速い攻撃」を繰り出されて敗北。最期は機体ごと縦に一刀両断にされ、「マリアンヌ様…」とシャルルではなく彼女の名を呟きながら戦死した。
他のラウンズよりはギアスの力もあって善戦したものの、作中での扱いはあくまで、潜在能力を解放したスザクとランスロット・アルビオンの完全なる噛ませ犬だった。
劇場版コードギアス三部作
本作では、TV本編より大幅に描写が追加され、黄昏の間に立ち入ってシャルルと接する描写が追加されたり、ナンバーズ出身故に悪目立ちするスザクを窘める描写なども追加されている。
ゼロがルルーシュである事を共有するなど計画遂行の同志という側面と同時に、ゼロの正体とギアスを知る故に暴走しがちなスザクがいずれ反旗を翻す可能性も見据えて牽制も行うといった、帝国最強の騎士としての面も本編よりは強調されている。
ただし、嚮団やマリアンヌ、C.C.関連についてはほぼ蚊帳の外なのはTV本編と変わらず、マリアンヌの精神体の事を知らされていないのも、そのマリアンヌからは部外者としてあしらわれていたのも同じで、計画においてシャルルの身内とははっきり差が付けられている事は変わらない。
そして、前述した追加描写以外の出番や作中での行動はTV本編通りであり、最終的な末路も同じである。
コードギアス双貌のオズ
「血塗られた古の貴族」と呼称され度重なる凶状を犯した「ブラッドリー家」を成敗。この件をきっかけにルキアーノにブリタニアへの忠誠を誓わせている。
また、ジヴォン家が完成させた新型の大型KMF「ギャラハッド」を一目見て気に入ったが、頼んでおいた特殊兵装(専用大型剣)について皇帝シャルルが「よい銘をつけるから待て」という事で、しばらくお預けを喰らってしまっていた。
帝国最強の騎士として聡明な描写が追加されており、ジヴォン家当主オイアグロ・ジヴォンがなにか裏で動いている事に感づいており、「卿は剣士というより魔法使いだな」「二足の草鞋は身を滅ぼすぞ」と忠告している。
小説版『ナイトオブラウンズ』
マリアンヌがナイトオブラウンズだった当時は、ナイトオブファイブだった事が明らかになっており、彼女とはこの頃からの付き合いだった。
マリアンヌに幼ないナナリーを押し付けられて彼女をあやそうとして大苦戦するなど、本編では考えられないような姿も見せていた(ここでは彼が独身である事も明かされている)。
彼女がシャルルに嫁いだ後も共にシャルルを支える同志であったが、彼自身はシャルルの本当の剣は自分ではなくマリアンヌだと認識していた。
一方で、小説版のマリアンヌは「陛下の剣には優しさなど不要」と切り捨てる等、危険人物と描かれている事もあり、最期にマリアンヌの名をつぶやいたTV本編と違い、計画の為なら我が子すら犠牲にしかねないマリアンヌの姿勢に対して内心では危機感も覚えていた。
コードギアス奪還のロゼ
ラベンダーホームのシスターが語るアッシュの生い立ちの中に登場。
KMFで模擬戦を行ったアッシュの暗殺に特化した戦い方を、「騎士にあるまじき戦い方だ。品位が足りないぞ、あれでは」を酷評し、彼の後見人にしてナイトオブファイブであるノーランド・フォン・リューネベルクに意見していたが、ノーランドからは一蹴されている。
他媒体において
漫画『ナイトメア・オブ・ナナリー』
「ナイツ・オブ・ラウンズ」なる集団の一人として登場。
本作のラウンズはシャルルのワイアードギアス「ザ・デッドライズ」で甦った死者の軍団でありビスマルク自身も故人。
「シャルルを誑かした」としてC.C.に対抗意識を持っている。
終盤では、チート化している魔王ゼロ相手に互角の勝負を演じたが、最後はシャルルが消滅した事で彼も塵になった。散り際はかなり潔い。
余談
「ビスマルク・ヴァルトシュタイン」という名は、ドイツ帝国の建国者である宰相オットー・フォン・ビスマルクおよび、カトリック連盟の側に立って三十年戦争を戦ったボヘミアの将軍アルブレヒト・フォン・ヴァレンシュタイン(本名ヴァルトシュタイン)に由来すると思われる。
ヴァレンシュタインは、後に神聖ローマ帝国皇帝フェルディナント2世の命令で暗殺される。
関連タグ
シャルル・ジ・ブリタニア マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア 枢木スザク