曖昧さ回避
- ゲーム『クロノトリガー』のモンスター。本記事で詳述。
- ソーシャルゲーム『誰ガ為のアルケミスト』のキャラクター。→ ミアンヌ(タガタメ)
- ライトノベル・アニメ『俺は全てを【パリイ】する』のキャラクター。作品記事内にて詳述。→ ミアンヌ(パリイする)
概要
登場回数の少ないザコ敵ながら、それだけの役割に留まらず、イベントによる登場やセリフがあること、また本作に登場するモンスターの中で唯一の女性モンスターであることから、一部のプレイヤーに強く印象を残すキャラクター。
容姿
半人半蛇。いわゆる蛇女、もしくは普遍的なファンタジーRPGにおけるラミア。
下半身は蛇の尻尾で、鮮やかなピンク色。上半身は女性で、青いブラのみの簡素な衣装。ピンク色の長髪をポニーテールで束ねており、耳の先は尖っている。表情は常に舌を出している。
戦闘中はパーティキャラの立ち位置によって向きが変わり、胸とお腹が際立つ正面姿、もしくはブラ紐一本だけが見える艶めかしい背中を見せてくれる。
登場
初遭遇
ゲーム序盤、中世のマノリア修道院にて初遭遇する。
さらわれたリーネ王妃を追い、村で「マノリア修道院が怪しい」との情報を得て訪れる主人公クロノとルッカ。中では4人の修道女たちが祈りを捧げているが、彼女たちとの会話では怪しい言動が散見される。
「一日もはやく、私達の明日が とりもどせますように……。 あら、おいしそうなニンゲ…… い、いえ、なんでもありませんわ、オホホ。」
「さあ、あなた達も、かわいそうな 自分達のために、いのりをささげては いかがですか。 ククク……。」
会話した後に床に光る物を見つけ調べてみると、それは王家の紋章入りの髪飾り。王妃がここに捕らわれていると察したその時、4人の修道女はクロノたちを取り囲み、その正体を表す。修道女たちの正体はモンスターのミアンヌであり、マノリア修道院も実は魔王軍によって造られた魔物の巣窟だったのだ…
…といったイベントを経てミアンヌとの初遭遇。しかも4体ものミアンヌを相手に戦闘が始まるという、ザコ敵としては異例ともいえる盛大な登場である。大勢の女性モンスターに囲まれるシチュエーションも、一部のプレイヤーにとっては心躍る状況であろう。
相手の数は多いが難しい戦闘ではない。通常攻撃だけで押し切るも良し、技を使って攻めるも良しである。なおミアンヌは火属性が弱点であるため、ターゲットが単体ならルッカの火炎放射、複数なら連携技の火炎車輪を使うと効率良くダメージを与えることができる。
勝利するとイベントが進行。突然の戦闘に驚いたルッカが一息つくが、倒したと思ったミアンヌの1体がルッカを背後から再度襲う。しかし颯爽と現れたカエルによって止めを刺され、戦闘中にも発さなかった断末魔の悲鳴とともに果てる。
この初遭遇イベント以後、ミアンヌは修道院内のザコ敵として出現する。
マノリア修道院内
基本的には修道院内のミアンヌと接触すると戦闘になるのだが、1体だけ例外のミアンヌがいる。
修道院深部のとある部屋に入ると、狭い部屋でディアブロス(悪魔型の魔物)・ミアンヌ・魔王のしもべ(恰幅の良い魔物)の3体がテーブルを囲んでいる場面に出くわしてしまう。すぐさま戦闘になるかと思われる状況だが、交代待ちの間にすっかり酔っぱらってしまったディアブロスは、クロノたちを見るなり仲間が人間に化けているものと勘違いしてしまい、残る2体もすっかり警戒を解いてしまう。よってこの部屋のミアンヌとは戦うこともなく、会話することもできる。
「こないだ食べた連中、そんなに マズくなかったわよね。」「とじこめてある、あのふたりの兵士も そのうちに……。キシシシ……。」
まぁモンスターなのでそれ相応の物騒な話ではあるが、イートミー勢には嬉しい台詞であるかもしれない。
なお修道院の最深部に潜むボスを倒すと、魔物たちは撤退しもぬけの殻となってしまうため、残念ながら以降はミアンヌの姿を見ることはできなくなる。ストーリーの進行上、避けては通れぬ別れである。
再登場
マノリア修道院だけで見納めになるかと思われたミアンヌだが、ゲーム終盤において「虹色の貝がら」イベントでまさかの再登場を果たす。
このイベントでは中世で見つけた虹色の貝がらを後世へ遺すという場面があり、その後現代で再度虹色の貝がらのもとへ向かう道中、バイター(蛇の魔物)と共に再登場しクロノ達の前に立ちはだかるのである。
中世(A.D.600年)から現代(A.D.1000年)まで400年の時を越え、プレイヤーにとっても長いプレイ時間を経てのドラマチックな再会である。…ただのザコ戦ではあるが。
ちなみにミアンヌのステータスは中世の頃と変わっていない。クロノたちは当然ながらここまでの冒険で圧倒的に強くなっており、正直ミアンヌ達には一切の勝ち目が無い状況である。劇的な再会を果たしつつもオーバーキルされるミアンヌの姿に涙を禁じ得ないプレイヤーもいるとかいないとか。
ミアンヌの♡♡♡
戦闘中のミアンヌは引っ搔いて攻撃してくる他、『ミアンヌの♡♡♡』という特殊攻撃がある。両手で顔を覆い、キス音のSEと共に両腕を開く。それと同時に旋回する3つのハートを飛ばし、受けた相手にダメージとスロウ効果を与えるものである。
実際ミアンヌが3つの♡を飛ばしているので、見たままの技名ではあるのだが、何かしらの快楽性を思わせる字面とモーションにはプレイヤーの想像を膨らませる要素があり、ミアンヌというキャラを印象付ける一因になる技である。
余談ではあるが、ミアンヌは戦闘でその尻尾を攻撃に使ってくることはない。ロールミー勢には物足りない点ではあるが、想像力で補って頂きたい。
ひみつのミアンヌ・ブロマイド♡
マノリア修道院の一室に隠されたアイテム。
この部屋には複数の宝箱が置いてあり、その宝箱を開けても難なくアイテムが手に入るのだが、引き出しを開け『ひみつのミアンヌ・ブロマイド♡』を見つけた時は話が別である。ブロマイドを見つけた瞬間、3体もの魔王のしもべが部屋になだれ込んでくるのである。
「俺達の、お宝ブロマイドを……!!」
宝箱の中身よりも奪われたくない物なのか。ともかくブロマイドを賭けた戦闘が始まってしまう。勝利するとめでたくブロマイドを入手できるが、普通のアイテムと違い何故かアイテム欄には表示されない。このゲームでは各アイテムに簡単な説明が表示されるが、アイテム自体が表示されないことで、このブロマイドについてオフィシャルな情報は一切明かされないのである。
そんなアイテム欄にすら見えないブロマイドを見逃さない猛者が現れる。ストーリー進行後再訪した中世、サンドリノ村の民家に住む爺さんである。
「王が負傷されたというウワサは本当か?」「おお、この国は、われらは 一体どうなってしまうというのだ……?」
まるでこの世の終わりが来たかのように嘆く老人。しかしブロマイドを持っていると、その口調は一変する。
「やや……!! おぬしがそこにかくしもっとるのは きんだんのミアンヌ・ブロマイド♡!?」
なんかアイテム名が一層怪しくなってるんですが。
「そのブロマイド、わしにくれるなら いいものをやるが……、どうかね?」
⇒ とっかえっこしよう!
「ホントかね、ホントかね?」「わーい、やったぞ、ベービイ!」
かくして突如ハイテンションになった爺さんは、ブロマイドとマジックカプセルを交換してくれる。魔力のステータスが永続的にアップする貴重なアイテムである。
「ばーさんには、ないしょじゃぞ。 むふふ……、ミアンヌちゃん……。」
魔物にも人間にもミアンヌのファンがいることを印象付け、なおかつブロマイド自体の情報がゲーム内に一切無いため「一体何が映っていたのか」とプレイヤーの妄想をかき立たせる事となった、ミアンヌを語るうえで欠かせない一品である。
※画像はイメージです
なお余談であるが、このブロマイドはマノリア修道院をクリアした後でも問題なく入手できる。この場合敵がいなくなるため、魔王のしもべは登場しない。
どうやらブロマイドを置いていってしまった模様。ファン失格である。
色違いモンスター
本作では普遍的なRPGと同様に色違いのモンスターが存在するが、オリジナルのスーパーファミコン版においてはミアンヌの色違いは登場しなかった。ミアンヌという単一モンスターが印象に残る理由がここにも窺える。
後にニンテンドーDSに移植された際の追加要素「次元の闘技場」での育成専用モンスターとして、髪と尻尾が青いカラーリングの「ゴルゴン」と、髪と尻尾が黒のカラーリングで青肌の「メデューサ」が登場する。
(ちなみにゴルゴン・メデューサともに、ギリシャ神話に登場する蛇にまつわる女性の怪物の名である。)
海外名
インド神話の蛇神「Naga」(ナーガ)と、英語で女性形もしくは「~まがい」を意味する名詞語尾「-ette」を組み合わせた造語と思われる。
(もし「ナーガの女性」とするならば、正しい表記は「Nagi」(ナーギー)となる。)
海外DS版では単に「Naga」になっている。
(ちなみに次元の闘技場のゴルゴンとメデューサはそのまま英表記の「Gorgon」と「Medusa」。)
関連イラスト
関連タグ
外部資料
アニヲタWiki(仮) - ミアンヌ(クロノ・トリガー) … 外部のサイトに記された、有志による手記。資料や興味関心の域を超えた感情によってつづられた内容の濃い文章は、公的な文章ではないものの一定の資料価値を持つものと思われる。 サンドリノ村の爺さんと同様の感情を持つ者は、現在にも存在するのである。