「ニンニンジャー、おかえりルン♪」
「それがジュウオウジャーの手口ルン!正義のスーパー戦隊のフリして近づいてきて・・・ルンルンの仲間たちを・・・」
概要
ジュウオウジャーVSニンニンジャーに登場する宇宙生物。
ピンク色の鳥を思わせる第一印象で、緑色の首元とサングラスの様な目元が特徴。語尾に『ルン』と付ける。
自分の一族をとある『妖怪』に全滅させられたらしく、それを倒す為ニンニンジャーへ助けを求める。
…上では鳥っぽいと書いたが、彼の全体像をよく見ると首元の緑は葉、顔は蝶(嘴の様な部分は先端がとぐろ状で、蝶の口吻となっている)を模している。それらを含めて頭部の形状を見ると、本当のモチーフは花の蕾である模様。
そして蕾である以上、『開花』する可能性があるのだが…?
この先ネタバレ注意
その正体
「仕上げにもう少し、正義の怒りを煽ってやれば…」
その正体は、フリーの抹殺専門エージェント・ギルマーダが変身した、『ヒーロー始末人』としての仮の姿。
この姿で善良で無害な存在を偽り、『弱い存在を守る』と言うヒーローの行動理念に付け込んでその存在は愚か理念までも踏み躙って来た。
頭からは通信機能を妨害する『ジャミング花粉』を撒く他、手から出した蔦で相手を拘束したり付けた相手の会話を都合のいい物(悪口等)に変換する口枷『ウソツケマスク』を生み出せる。
今回の抹殺ターゲットであるジュウオウジャーには、同等の実力を持つニンニンジャーをぶつけて同士討ちさせるべくニンニンジャー側に付いて暗躍。お互いの敵愾心を煽って同士討ちへと誘導し、自分の手を汚さずヒーローとして最悪な死に方を両戦隊へ与えようとする。
しかし実際は、ニンニンジャーの方に正体を怪しまれており、紆余曲折あってジュウオウジャーと和解・共闘した相手から逆に騙されてしまう。それでも両戦隊の中心である風切大和・伊賀崎天晴を上手く使えば目的を果たせたかもしれなかったが、2人が未来から来た伊賀崎快晴と出会い真実を知ってしまったので不可能だった。
結局、この姿で2大戦隊を謀殺出来なかったのは最大の失敗であり、真の姿になってもスーパー戦隊の“繋がり”を散々思い知らされてから敗北してしまう。
決戦時に『一人一人、バラバラだったら私達は抹殺されていたかもしれない』と百地霞に言われた様に、抹殺専門人に相応しくないヒーローの理念を踏み躙る為の回りくどい作戦を取ったが故の、ヒーローを舐めた事が自身の敗因となってしまった。
余談
声を演じる福原氏は、かつて烈車戦隊トッキュウジャーでレディ役として顔出し出演した。
また、レディの相棒であるパス子を演じたM・A・Oこと市道真央氏はスーパー戦隊でルカ・ミルフィ/ゴーカイイエロー役を演じた後に声優業も兼任する様になった(しかも同映画で先行出演したワシピンクの声も担当する事が決まっている)が、奇しくもレディ役の福原氏も似た経緯を経る事となった。他には本作に出演しているアザルド役の中田譲治氏やバド役の村上幸平氏も同様の経歴である(村上氏の場合は『仮面ライダー555』で顔出し)。
さらに彼女は本作公開と同年に始まったプリキュアシリーズ作品にも主役プリキュアの一人の役として抜擢されている(「しょっぱなからこの系譜かよ」などと言ってはいけない)。