ストーリー
ある日、ロールが突如風邪で倒れてしまう。その風邪は、ロボットにのみ感染する
「ロボットエンザ(ロボット風邪)」という謎の病気である。
その病気が突如として蔓延し、対策が見つからないままロボットたちは次々と倒れていく。
そしてついには病気の発熱により暴走したロボットたちが、世界の各都市を破壊・占拠してしまう。
ワイリーは有効なワクチンを製造する機械の開発に成功したが、暴走したロボット達に襲われ、機械を奪われてしまったという。報せを受けたロックマンは、ワクチン製造機を取り戻すべく出動。
そしてブルースもまたロックマンの前に姿を現し、協力を申し出るのであった。
登場キャラクター
主要キャラクター
ラッシュ(ロックマンモードにのみ登場)
タンゴ(ブルースモードにのみ登場)
フォルテ(追加コンテンツでプレイヤーとして操作できる)
ゴスペル(フォルテモードにのみ登場)
レゲー(フォルテモードにのみ登場)
ボスキャラクター
DWN.073ブレイドマン
DWN.074ポンプマン
DWN.075コマンドマン
DWN.076チルドマン
DWN.077シープマン
DWN.078ストライクマン
DWN.079ニトロマン
DWN.080ソーラーマン
RKN.001エンカー
RKN.002パンク
RKN.003バラード
プレイヤーキャラクター
ニューゲーム時にそれぞれ難易度と一緒に選択する。ゲーム中に変更はできない。
ロックマン
基本的には従来通りだがチャージショットとスライディングは今作も使用不可。
サポートは「ラッシュコイル」が初期装備なのも同様。いずれか5体ボスを倒すと「ラッシュジェット」が使用可能。SHOPでネジと交換できるアイテムは多い。スペシャルステージでロックマンキラーの三体を撃破すると、以後は「ミラーバスター」「スクリュークラッシャー」「バラードクラッカー」が標準装備に加わる。
ブルース
今作ではニューゲーム時に最初から選択可能。前作のブルースモードと違いSHOPが利用できるがロックマンよりは品数が少ない。弾が二発しか連射できない・ロックマンの二倍ダメージを食らう・ジャンプ時にシールドが使える以外はロックマン4以降のチャージショットとスライディングが使えるロックマンとほぼ同じ。サポートは「ブルースコイル」「ブルースジェット」が最初からある。
フォルテ
DLCキャラクター(ロックマンクラシックスコレクション2版は一度クリアか隠しコマンドが必要)。
7方向に連射弾を撃てるが、その間は移動できない。ダッシュができる上にジャンプを併用すると飛距離が伸びる。
前者2名よりも基本的な性能が高いがその代わりにSHOPはブルースよりも交換できるアイテムが少ない。
更にサポートも「ゴスペルブースト」のみ。
一応ゲーム中にデモはあるが、ストーリーでどういう理由でこの戦いに身を投じたのかが語られていないので不明。
連射弾はシールド持ちの敵のシールドを破壊できる。
エピローグ(ネタバレ注意)
ロボットエンザウイルスは実はワイリーの造ったものであり、やはり今回の事件も彼が仕組んだものであった。宇宙空間に繋がる軌道エレベーターの先にあった最上部にはウイルスと思われる液体が入ったタンクがある為、ここから全世界に散布されていたと思われる。ロックマンとの戦いの末、10度目の敗北(ロックマン&フォルテを含めたら11度目)を迎えた上に、自身も高熱で倒れてしまう。その後、ロックマンに情けをかけられて助けられる事になる。しかし、ワイリーは借りを返すかのように大量のワクチンプログラムを置いて病院から姿を消した。
余談
- 本作のワイリーの手口は実質ランサムウェアである。
- ロボットエンザによる発熱で暴走したとあるが、現実として実際に発熱を起こした場合はまずCPU関係がヤバい事になる為システムダウンを引き起こすのが先だと思われる。ほぼ冷却状態にあるチルドマンは発熱を抑えられるはずなのに何故暴走したのかという疑問点も残る。
- ここからロボットエンザの正体は『後のロボット破壊プログラムに繋がる何か』と考察されている。
- 現実にもウイルスによってCPUに高負荷がかかり発熱を引き起こすものがある。
- W(ウェポン)缶が『7』以来に久々に復活。今作の特殊武器は燃費の悪いものが多いので使う機会は多いと思われる。ちなみに仕様は『7』と異なりE缶同様に9個まで持てる他、「ワールド4」「ワールド5」のように特殊武器一つに一個消費で完全回復になっている(『7』では一つで全ての特殊武器が全回復した。続編の『11』では『7』と同じ仕様に戻る)。
- 前作の特殊武器は使い勝手が良すぎるものが大半を占めていた為か、今作の特殊武器は逆に癖が強いものが多く、中には直接当てるよりも間接的に当てた方が攻撃力は上というものがある。(バウンド数が多いほど威力を増すリバウンドストライカー、バスターから射出される雲よりも雲から放たれる雷の方が威力の高いサンダーウールなど)
- 10ではこれまでのシリーズにおいて1作品に1~2体いた「まんまる目」のボス(いわゆるアイスマンやヒートマン系またはニードルマンやドリルマン)が1体もいないが、実はシープマンとストライクマンは設定資料では実はまんまる目であるらしい。特にシープマンは開発時のデザインの過程ではおとぼけ系のまんまる目で始まった様子。また、7から採用されていたバイザーに2つの瞳が浮かぶ所謂“カメラアイ型”(例:ターボマン)も今回は存在しない。が、実はニトロマンが変形時にバイザーが下りる為このタイプである可能性がある。
- 先述のスペシャルステージのロックマンキラー達から手に入る武器は燃費がよく、雑魚敵には有利ではあるが、ボスにはあまり効果は無い。原作とは少し違うところがあり、「ミラーバスターはロックバスターを構えた状態で展開」「スクリュークラッシャーは連射可能」「バラードクラッカーは真上や真下に撃つ場合はロックマンを中心としていない」点がある。なお、「ミラーバスター」はカウンター属性である上に敵の弾を当てないと反撃できない。
- スペシャルステージの中では「エンカー」が最も難易度が高く、他の二名のステージは「E缶」が一個は置いてあるのに、原作に忠実なので一個も無い。その為、エンカーとの戦いは厳しいものになっている他に弱点武器を当てると最大出力のミラーバスターによるカウンターを仕掛けてくる始末。
- オフィシャルコンプリートワークスによると本作のスペシャルステージはワイリー城(宇宙)からの脱出経路という設定であり、下りマップが多いのもそのためである。ただし、エンカーやバラードのステージは後半は宇宙なのだが、パンクステージに至っては実は原作からして宇宙ではない。
- 本作のスペシャルステージのボスにクイントがいないことに疑問を持つ人もいるが、クイントはロックマンキラーズではない。
- 前作9はファミコンの性能でも動作するように作られているが、本作はファミコンの性能は無視して制作されている。
もっと余談(ネタバレ注意)
ロックマン「…Dr.ワイリー? …すごいねつだ!! まさかロボットエンザに!?」
ワイリー「…ワシゃ人間じゃ…」
フォルテ「…すげぇねつじゃねえか!! まさかじじい!ロボットだったのか!?」
ワイリー「…そんなわけないじゃろが…」
- 本作を開発したインティ・クリエイツの過去作であるロックマンゼクスシリーズでは、人類は体の機械化を法律で定められており、その結果人間とレプリロイドとの差異がほとんどなくなってしまったという世界観である。それらを区別するためにゼクスシリーズに登場するレプリロイドの額には赤い逆三角のマークがつけられている。
- 本作の最終ボスは、本物のワイリーとロボットワイリーが操縦する2台のワイリーカプセルとの戦いであるが、ロボットワイリー側の額にその赤い逆三角の識別マークが確認できる。つまり本物のワイリーの方は...
- 100年後の未来であるロックマンXシリーズにおいてワイリーがまだ存在していることがたびたび示唆されている。