「代われ!、コウイチ。
I have controlだ!!」
概要
シバ・ツカサおよびナナセ・コウイチが一緒に使用する改造ガンプラ。
ロードアストレイをベース機としており、左右非対称だったノーネイムのときとは異なり、左右対称のシルエットを持つ。
本来は二人のバトルスタイルに特化した二体のガンプラを作る予定だったが、コウイチが単機にそのコンセプトを落とし込むアイディアを提案、それに反対していたツカサを勢いで押し切り、結果的にこのガンプラが完成した。
その最大の特徴は、射撃主体のクアドロ(表)と、格闘特化のレベルソ(裏)のモードチェンジにより、単機でありながら全く異なるバトルスタイルを示せる点である。
その変形機構はミラージュフレームを彷彿とさせる四肢を前後反転して各部のパーツが展開(クアドロ⇒レベルソ時)される。
全体的なシルエットもモードチェンジにより大きく変化する。
クアドロモード時は赤いマントを羽織ったような姿をしており、ノーネイムに近いシルエットをしている。
レベルソモード時はマントパーツ・腕部の手甲と爪・脚部パーツを展開することにより、通常の人型より腕部・脚部が長い異形の姿へ変貌する。このとき頭部アンテナも展開され、レベルソモード用のもう一つの顔が露出する。
特に脚部はパーツ展開により関節が増えたことで獣のようなスピードを発揮でき、両腕のクローも相まって、その戦う姿はガンダムバルバトスルプスレクスに近いものを感じさせる。
マントとアンテナ展開によるシルエットの変化は、ノーネイムの意匠を受け継いでいるが、ノーネイムがほぼ武装の変形だったのに対して機体全体に渡って変形を行っていることからも、より進化したガンプラになっていると言えるだろう。
また、本機はビルドシリーズ内では珍しく、複座式である。
前後の複座になっており、コウイチが後ろ、ツカサが前に搭乗している。
「I have controlだ!」と叫んでレベルソモードにチェンジし攻撃を行う姿は、そのセリフとモードチェンジから最終的に複座式のガンダムハルートに搭乗したアレルヤ・ハプティズムを思い出させる。
(ハルートはアレルヤが後ろ、ソーマが前となる。嫁が前に座っていることを考えるとツカサが嫁の位置に来ているが、言ってはいけない。)
コウイチが思慮深いアレルヤ、ツカサが好戦的なハレルヤのポジションとも言える。
複座式の機体は他に、前作ガンダムビルドダイバーズに登場する、ザムドラーグやプトレマイオスアームズがある。
武装
ローブバスターライフル
肩全体を覆いマントのような特徴的な形状をした武装。一部を構成するダブルライフルは手に持って使用することができる。主にクアドロモード時に使用する。
またレベルソモード時には姿勢制御用のアクティブバインダーとして運用される。
トリスティハーケン
ローブバスターライフルの一部を構成し、前面側からワイヤーで繋がれた鉤状の武装が射出される。
レベルソモードのルプスレクスぶりを思うと、そのメイン武器たる『テイルブレード』かアストレイ繋がりでゴールドフレーム天の『マガノシラホコ』がモチーフだと思われる。
ガントレットセイバークロウ
両腕に装備する籠手状の武装。クアドロ時は先端から高出力のビームサーベルが発振し、レベルソ時には巨大な前腕部を構成する。
活躍
ガンダムインフォなどでプラモデルの情報は出ていたものの、名称は「ガンダムアストレイ系新機体(仮)」としか書かれておらず、長く情報は伏せられていたが、最終話にてアルスとの決戦時に満を持して初登場。
クアドロモードからレベルソモードにチェンジしアルスの戦艦に突撃、内部に侵入し再びクアドロモードに戻って内部からの砲撃によって戦艦を撃沈させ、その高い戦闘能力を示した。
なんとたった1話、それも数分間だけしか登場していないにもかかわらず、その活躍によってファンの心を魅了した。
機体名は最終話終了後に公式サイトにて公開された。
余談
モード名のクアドロはquadroなら「4」、レベルソはreversoなら「反転」を意味する。
ガンダムでは可変機というジャンルがあるように、MS形態からWR形態や飛行形態、MA形態に可変して大きくシルエットを変える機体そのものは珍しくもない。サブユニットや異なる機体と合体する機体やガンプラも存在する。
しかし、前後のモードチェンジにより「射撃」と「格闘」それぞれに特化したスタイルを見せる機体は、ガンダム作品全体を通してみても片手で数えるくらいしかいない。
ミラージュフレームのほかには、リボーンズガンダム、リボーンズガンダムオリジン、リバーシブルガンダムだけだろう。系統をまとめてしまうとミラージュフレームリボーンズガンダムロードアストレイダブルリベイクの3系統だけであり、全部足しても5機しかいない。
立体物
1/144シリーズにラインナップされることが決定。発売は2020年10月である。
またBANDAI SPIRITSホビー事業部の8/27公式ツイートによれば、HGBD:R 1/144 ダブルリベイクライフルも2020年11月に発売予定。他のHGに対応したジョイントパーツが付属する。
関連タグ
ガンダムアストレイノーネイム、ガルバルディリベイク:元となったと思われるガンプラ。
レッドフレーム:大元のベースガンプラ。
ロードアストレイ:機体名にも使用されている、モチーフとなった機体。
ゴールドフレーム天:頭部(クアドロ側)のモチーフと思われる機体
戦国アストレイ頑駄無:同じアストレイベースのガンプラ。 レッドフレームの意匠が色濃く残されている。
アストレイミラージュフレーム:同じく前後反転してモードチェンジするアストレイ。なおこちらは単座式である。
ガンダムハルート:同じ複座式のガンダム。モードチェンジがあるのも同じ。
リボーンズガンダム:同じく射撃と格闘にモードチェンジを行うガンダム。単座式。
ラゴゥ:複座式仲間。モードチェンジはないが、射撃と格闘の担当を分けるのは同じ。
ガンダムバルバトスルプスレクス:爪で戦う仲間。格闘時のシルエットが近い。
破牙丸 : 武者丸伝に登場するガンダムアストレイレッドフレームをモチーフにした武者頑駄無。こちらは、アストレイ系統で格闘戦を主体としており、爪で戦う戦闘スタイルはおそらく、これが元ネタと思われる。
蜃気楼、ランスロット、紅蓮弐式:おそらくネタ元の1つであると考えられるサンライズアニメの人型兵器達。射撃と格闘の主人公(及びライバルクラス)機、白と黒の機体色、射撃戦はビーム砲、挌闘戦はワイヤーと剣と爪を使う、複座式(正確には蜃気楼の前の主人公機)、ダッシュ格闘のフォルムのスタートダッシュなど酷似した点が多い。また、Re:RISEのシバのアバター『アンシュ』も名前や正体を隠しておりさらにコンピューター技術に長ける、(おそらく)本名は日本人、更にノーネイム(名無し)からロード(君主)になった点などおそらく例アニメ主人公である白の皇子と黒の皇子をオマージュされたのでは?と推測される。