「本当に気持ち悪いな!」
CV:樫井笙人
概要
『仮面ライダー電王』第29話に登場する敵イマジン。身長187㎝、体重109㎏。
契約者・町田の思い描くイソップ童話「蜂と蛇」に登場する蜂をモチーフに具現化した。
電王に倒された後、終盤では物語の黒幕により別個体が召喚された。蜂が出て来る童話と言えば他にも猿蟹合戦(奇しくもワスプイマジンのスーツはクラストイマジンの改造であり、腕のパーツ等を見ると判りやすい)やみつばちマーヤなどが有名だが、このワスプイマジン2代目も「蜂と蛇」がモチーフなのかは不明。
外見
山吹色の身体に縞模様のスズメバチに似た外見。背中には大きな羽が生えているが、飛べるかまでは不明。
能力
額に生えた角を高速で射出し、建造物や木々を爆発させる。
接近戦においてはレイピアによるフェンシング攻撃を得意とする。
契約者の願い
願い事:「廃校に隠した死体を見つからないようにしてほしい」
当時金に困っていた町田は、通りかかった男を手近な石で殴り引ったくり行為に及ぼうとする。
当人としては気絶させるだけのつもりだったが、相手はそのまま動かなくなり、殺してしまったと判断した町田は死体を廃校の掃除ロッカーに隠蔽。
死体は発見されず新聞にも報じられず、町田は平穏な日々を過ごしていたが、1年半程経って町内会長・下山が「廃校で殺人事件があり、死体が隠されたままになっている」という噂を聞きつけたと語り、件の廃校での肝試しを敢行。
犯罪がバレると危惧した町田は、イマジンと出会ったことで契約に及んだのだった。
活躍
初登場時点で既に町田と契約しており、肝試しの順番が町田に回ってくる折を見て廃校に突入。
井戸のセットを覗いた参加者の一人を突き飛ばしてガイシャのものと思しき髑髏を飛び出させた後、追いついた町田の目の前で髑髏を粉砕し契約完了とみなす。
過去へ飛んだ後破壊活動を始めるがモモタロスが気配を感知したことで駆けつけた良太郎が、電王プラットフォームでデンライナーに乗って登場。
良太郎は自身だけが「カッコいい」と絶賛するクライマックスフォームになるようタロスズに請うものの、クセが強いタロスズの息が合うはずもなく、電王の劣勢が続く。
とうとうタロスズはそれぞれ自分が行くと言い出し、「お前ら邪魔!!」と全員の意見が合致したことで変身成功。
項目トップの台詞でクライマックスフォームを罵るものの「おめぇに言われたかねぇや!!」とモモタロスに返答された。
窮屈かつ気持ち悪いフォームに不平を言いつつもやるしかないということで戦い始めたタロスズの前になすすべなく、『ボイスターズパンチ』を受け消滅した。
戦闘後、良太郎が被害者を介抱すると、相手の男は2007年でも存命中の下山であることが判明。
実は相手の男、すなわち下山は単に気絶していただけで、殺人は町田の早とちり。犯人が見つからないことに業を煮やした下山は、当時閉じ込められたロッカーに肝試し用の骨格標本を置いて肝試しを企画。更には町田の特徴的な右手の痣を覚えていた彼は、肝試しにタイムアタック制を導入し参加者にボタンを押させることで、ごく自然に手を確認できるよう仕組んでいた。全ては町田を誘き寄せるための策略だったのである。
真相を知った町田は人を殺していなかったことに安堵の表情を浮かべ、警察に連行されていった。
下山の方も茶目っ気のある笑顔で警察に彼を引き渡しており、逆恨み、復讐といった感情はなく「犯人がわかれば十分」程度の心情であったと思われる。
町田は傷害事件・強盗等で少なからず罪には問われただろうが、程なくして社会に復帰できたと思われる。
余談
同話で『超星神グランセイザー』のセイザーギャンズ/三上辰平役の菅原卓磨氏が契約者役としてゲスト出演している。
声を演じた樫井氏は今作が特撮初出演となる。
更に樫井氏は15年後のプリキュア作品にてレギュラー出演している。
契約者の望みを聞く前の砂の状態を描写されなかった初の敵イマジンである。
元ネタの「蜂と蛇」は蜂に苦しめられている蛇が「死なば諸共!」とばかりに通りかかった馬車の車輪に身を乗り出して蜂ごと轢き潰されたという話。