「立花君。彼等の、若さの可能性に賭けてみよう」(第2話)
「健太、耕一郎、瞬、千里、みく。今のお前達に私は何も言えん…だが、お前達を守ることはできるはずだ」(第49話)
演:斉藤暁
概要
世界科学連邦I.N.E.T.に所属する科学者。一人称は「私」。フルネームは「久保田衛吉」であるが、作中ではほぼ久保田博士(もしくは久保田)とのみ呼称されている。また、健太からは「(久保田の)おっさん」、他の4人や裕作からは「(久保田)博士」と呼ばれている。
自身の研究の過程でネジレ次元と、それを統べる邪電王国ネジレジアの存在に気づき、彼等による侵略に備えて地球防衛プロジェクト「メガプロジェクト」を立ち上げ、その実行責任者としてメガスーツや、ギャラクシーメガを始めとする巨大ロボ等の開発にも携わった。
ネジレジアによる最初の攻撃の際に、その場に居合わせた健太を始めとする5人をメガレンジャーに任命したのも久保田博士であり、以降はI.N.E.Tの現場監督として彼等の指揮を執っている。平時はメガシップ内に常駐しているが、いざという時には第36話のように自らデジタンクに乗り込み5人の元に駆けつけることも厭わない、アグレッシブな面も折に触れて見せている。
やむを得ない状況とはいえ、民間人である上に青春真っ只中の5人を戦いに巻き込んだことを常に痛ましく感じているが、同時に彼らの可能性や資質を誰よりも理解しており、メガレンジャーとして戦えるのは彼等しかいないとの確信から、そのサポートに全力を尽くしている。一方で、メガシルバーこと早川裕作に対しては、「組織の中の責任と役割」を重んじて当初は渋い顔を見せていたが、最終的には彼の熱意に折れて「とりあえずやることさえやってくれれば」と、メガシルバーとしての活動を容認している。
趣味はトランペットで、作中でも健太達にその腕前を披露した事もある(第20話)。また若い頃はボクシングに打ち込んでいたこともあり、その経験から戦闘中のミスで一般人を巻き込み、戦意を喪失しかけた健太にアドバイスを送ってもいる(第19話)。
自身と同じく宇宙開発の分野で活躍していた鮫島博士とはかつての旧友で、彼を「天才」であると高く評価していた。また、ネジレジアの存在を証明するため鮫島が消息を絶って以来、その行動を止められなかったことへの強い悔恨の念と、彼の安否を案じる思いとを今に至るまで抱き続けていた。
その鮫島とは、物語後半で敵味方という間柄として再会を果たす事となり、彼の行動原理が世間や自分への強い恨みであると知った後もなお、あくまで友人という立場から必死の説得を試みている。
備考
演者の斉藤暁は、後期不思議コメディーシリーズへの出演も含め、1980年代後半から1990年代中頃にかけての東映特撮の常連とも言える役者の一人であり、スーパー戦隊シリーズにおいても本作以前に『五星戦隊ダイレンジャー』(サボテン将軍役)や、『超力戦隊オーレンジャー』(新田一郎役)への出演経験を持つ。
また、前述のトランペットが趣味という描写は、実際に斉藤がこれを趣味としていることに由来している。
放送と同年には『踊る大捜査線』の秋山副署長も演じていたが、本作に出演していた関係で副署長が不在になっている場面も多かった。