前田真利菜

まえだまりな

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の登場人物。

「知ってました?虹の写真を狙うには、雨が上がる前から準備しないといけないんです。雨が止んだ時、奇跡みたいな瞬間はきっとやって来る…!」

演:片田陽依

概要

ドン10話に登場したゲストキャラであり、スーパー戦隊シリーズでは数少ない「本編のゲストヒロイン」とでも言うべき人物。

ドンブラザーズを脱退し漫画家へと舞い戻ったはるかに代わりオニシスターとなった女性。

元はカメラマンだったが、ある日盗作疑惑を掛けられた事でそれを取り戻す為にドンブラザーズになったと、正に「はるかがドンブラザーズでは無くなった為に代わりに辛い想いをした人物」である。

人物像

はるかをして「美人」と言わしめる容姿を持ち、他のメンバーに甲斐甲斐しく尽くす女性。

戦闘時・通常時共に、他メンバーよりも自分を下に置く傾向がある。

また、発言から考えると、ドン10話時点ではるかの知らないキジ・イヌの正体も知っている様子。

掃除や料理が得意な家庭的な人物である模様。

はるかと違ってドンブラザーズとしての使命には真摯に向き合っているが、海賊鬼からはるかを守る為とは言え握手会で断り無しに自分の電話番号を彼女に渡して困惑させた上に、ボディーガードのつもりなのかストーカーの様に彼女を付け回したりと、真面目故に何所か融通の利かない面も見せる。

加えて、自分の主たる桃井タロウにやや入れ込み過ぎている節も見受けられており、シロクマ宅配便の店員達にも「私が仕えるのはタロウ様だけ」と臆面も無く発言している。

タロウや猿原真一等、他のドンブラザーズメンバーからも、はるかよりも格段に好評価、厚遇されており、既に戦士を辞めて、無関係になっていた筈の彼女も思わずジェラシーや対抗心を覚える程だった。

元はカメラマンで、主な被写体は虹。賞も受賞していたが盗作疑惑を掛けられた事で続ける事が出来なくなった、とはるかがドンブラザーズに抜擢された時とそっくりの経歴を持つ。

盗作疑惑はトラウマになっている様で、カメラを持つと暫く手が震えてしまう為、カメラマンとしての活動はほぼ出来なくなってしまっている。

その上このトラウマは相当根深いものらしく、レストランで飾られているその写真を見た際には、怒りと悲しみから混乱し、ナイフをその写真に突き立てている。

総じて、「自分本位で良くも悪くもマイペースだが、それ故に余り深く悩み過ぎず、滅多に調子を崩さない」はるかに対し、「真面目で協調性も強いが、その分追い詰められやすく、想定外の事態に打たれ弱い」と対照的な人物として描かれている。

活躍

特命鬼戦での活躍によって他3人の数倍の大量のキビ・ポイントを獲得したはるかが介人の言葉に即座に乗ってドンブラザーズを脱退した事で、はるかでは無く彼女がオニシスターだった事になった。

漫画家に戻ったはるかをつけ回した事で警戒されるが、はるかが助けを求めた人物こそが漫画家ばかりを狙うヒトツ鬼・海賊鬼で、海賊鬼に襲われる所を助けた為に信用を得る。

はるかの「ドンブラザーズを取材したい」要求に答え、真一・タロウの元を回った後、「盗作疑惑を掛けられ、カメラマンを辞めた」、「カメラを持つと手が震える」と自身の身の上を話す。

その後、海賊鬼が再出現し、戦闘に入るが……真利菜の変身したオニシスターの手が急に震え出し、ドンブラスターを取り落とす。

この事から「思わず虹の写真を撮ろうとした=真利菜はまだカメラマンを諦めてない」と気付いたはるかは急いで喫茶どんぶらへ向かい、介人に強引に「私をオニシスターに戻せ」と要求。

これによって、はるかはオニシスターに、真利菜は一般人に戻る事となった。

同時に、真利菜の盗作疑惑も無くなり、彼女は無事に賞を取り、その実力を正統に評価される様になったのだった。

余談

• 彼女の氏名について、「まえだまりな」→「前黙りな(先代黙れ)」と変換出来る。二代目である事で命名された可能性がある。
  • また名前と名字の頭文字が同じ事で、『仮面ライダー響鬼』における鬼の命名法則に沿っている。偶然かパロディ・オマージュかは不明。

• 公式コメンタリーによると、役を演じた片田陽依は鬼頭はるか役の最終オーディションまで残っていたとの事。現実でも立場は逆転していたかもしれない配役となった。
  • 外見がはるかよりも大人びている様にも見えるが、はるか役の志田こはくと同じく2004年生まれの現役女子高生である。

• 雑誌「暴太郎戦隊ドンブラザーズとあそぼう!」では、「ズームアップ写真📷️このレッドはだれだ?」というクイズの説明に「オニシスターが、レジェンドスーパー戦隊のレッドたちの写真をとったけど、きんちょうしてしまい、一部分しかうつっていない······。」と彼女を彷彿とさせるような文がある。

• ドン10話のメンバー交代は他作品でのそれとは違い、最初から真利菜がオニシスターだったかの様な、有り体に言えば歴史改変の様な演出になっているのが特徴。
  • 「はるかがオニシスターだったが真利菜に交代し、その後再交代した」事は全ての人間が認識しておらず、覚えていたのは当事者であるはるかとキビポイントを管理する介人だけである。
  • もしも、はるかが関与しないまま真利菜もドンブラザーズを脱退した場合、その時はまた別の誰かがオニシスターとなりはるか・真利菜同様に辛い想いをしていたのかもしれない。
  • 逆に、「はるか及び現行メンバー以前にも変身者が存在していた」可能性も生まれた。
  • そして、後のドン21話にて実際に「現行メンバー以前の変身者」が登場し、そればかりか「現行メンバーが揃うまでに約5000人もの変身者が選定されるも、諸事情によって脱落した」という事実が明らかになる。ちなみに同話に登場した先代サルブラザーの場合、「戦士の力を私利私欲の為だけに使った事に対するペナルティ」により資格を失ったが、前任者の多さ故に、中にははるかのように『キビポイントを使用した脱退』や真利菜のように『先代（または後代）の温情で、戦いから離れて俗世に復帰した』例もあったかもしれない。

関連タグ

暴太郎戦隊ドンブラザーズ　オニシスター　オニがみたにじ

　

白井：ドン21話に登場した現行メンバー以外のドンブラザーズ経験者。こちらは真利菜とは反対に先代のメンバーである。

乾龍二：ドン31話に登場した現行メンバー以外のドンブラザーズ経験者。こちらは半ば事故同然に変身する羽目になった。

矢吹ジュン/イエローフォー：同じく2代目戦隊女性イエロー。こちらは演者の失踪による降板の為の登場。ちなみに初代イエローフォーとはカメラマンである点が共通している。

熊野大五郎/キレンジャー、ムギ・グラフトン/ネオデカイエロー：こちらも前任者の諸事情で一時交代となった戦隊イエロー。但し、こちらは両者とも戦死する形での再交代である(前者は敵組織による戦死、後者は裏切りによる死)。

木下小夜：同じくその回限りの代役として、イエローに変身したゲストキャラ。こちらは別段本来のメンバーが脱退した訳では無く、その時の作戦として代わって変身した。