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概要編集

ここでは実写映画学校の怪談』に登場する妖怪(お化け)達を紹介する。


シリーズ共通編集

花子さん

1では旧校舎のトイレや廊下、2と3では冒頭およびラストに学校の周囲に現れた。いずれも物語に特に関わることはなく、後ろ姿のみで顔は見えず、不気味な笑い声以外は喋らない(ただし3のみ例外として、タイチの予言を静かに呟いている)。


テケテケきゅん

都市伝説での「テケテケ」の描写とは異なり、劇中の妖怪の中ではコメディタッチに描かれている。

1に登場したテケテケはカマとしゃれこうべを背負っており、笑いながらあぐらをかいて宙を舞っている。

1では埴輪(ハニ太郎)の中に封印されていたものが復活し、2では妖怪屏風に潜んでいたものが復活した。2のエンドロール終了後、電車で新聞を読む浅野の後ろから現代風の格好(サングラスにスニーカー)で現れ、乗客達を驚かせた(浅野は気づいていない)。3ではいとこのシャカシャカも登場。


1に登場した人体模型は、旧校舎の理科室にあった人体模型が霊の力で内臓を本物の臓器に変えられて動き出したもの。千葉均に腸を剥がされたことで彼を襲うが、中村研輔と瀬川翔太によって熊の剥製の下敷きにされる。

3に登場した人体模型は、久保田良が不注意で壊した人体模型(筋肉標本)が、鏡の世界の塾で塾講師に化けて、良や木村悟・柚香兄妹に襲いかかってきた。硬直した歩行と首を曲げるのが特徴的。鏡の世界の塾に迷いこんだ藤井繭子が百枚オバケを倒すと同時に消滅した。その直後、本物の塾講師(のっぺらぼうや他の妖怪が化けた偽者かどうかは不明)が現れ、早く帰宅するよう良達に注意した。


2のラストでは、ブルドッグを連れた人面犬と瓜二つの中年男性が登場している。


全シリーズに登場。全作に共通し、オバケの世界と主人公たち(この世)をつなぐ存在であり、ラストのドラマに絡むキーパーソンである。


学校の怪談(1作目)編集

  • 小室香織(こむろ かおり)

事件当日、病気で亡くなった少女の幽霊。

みんなとの思い出を求めて旧校舎に現れ、生徒たちと行動を共にし、将太から一目惚れされる。


旧校舎を掃除していた用務員。小向伸一の小学生時代から用務員を務めており、死後も学校に幽霊として留まっていたが、邪悪な妖怪が取り憑かれ、蜘蛛のような姿をした凶暴な妖怪(怪物)「インフェルノ」に変貌する。

クマヒゲ自体は校則に厳しく、短気で頑固だが、悪霊ではないため悪さはしない。クマヒゲの状態では廊下を走っていると「廊下を走るなぁ!!」と怒鳴りつけたり、用務員室を「自分の城」といって聖域のように扱うなどと縄張り意識が強い。

最後は他の凶暴な妖怪達と一緒にハニ太郎に封印され、インフェルノから解放されたクマヒゲの幽霊は「廊下は走るなよ!」と優しく注意しながら、旧校舎へ消えていった。


冒頭で美夏から語られる劇中怪談。職員室内にある多くの電話をそれぞれ違う個体から鳴らし、廊下に設置されていた公衆電話からも電話をかけ、一人学校に残っていた職員がメリーさんに殺され、その後全身の血を全て抜かれた死体で発見されたという。

都市伝説では、フランス人形の姿をしたメリーさんが有名だが、劇中ではハロウィンジャック・オ・ランタンにそっくりに穴をくりぬかれたスイカになっている。


旧校舎の保健室に登場。「私ってキレイ?」と笑いながら質問しマスクを外すが、都市伝説のように質問対象を追いかけてこない。

口裂け女と遭遇した研輔、将太は「ブス」と答え、「ポマード、ポマード」と叫びながら逃げた。


旧校舎の音楽室に登場。亡霊の楽団の演奏指揮者。音楽室で香織といい雰囲気になろうとする将太のためにムード音楽の演奏を指揮し、将太にウィンクをした。


  • 亡霊の楽団

ベートーベンの亡霊同様、旧校舎の音楽室に登場。ベートーベンの指揮の下、音楽室で香織といい雰囲気になろうとする将太のためにムード音楽を演奏して雰囲気を盛り上げようとした。


  • 巨人

眼鏡とゴム草履に浴衣を着た太った巨人の男の子。廊下を歩き、隠れた亜樹に笑いかけたが、特に悪さはしない。


  • 動く粘土の手

旧校舎の図工室に登場。昔の児童が作った油粘土細工が手首に変えて動き出したもの。


理科室に保存されていたホルマリン漬けの動物解剖標本だったが、霊の力で蘇生した。


研輔が理科室から持ち出し、昇降口に放置されていたが、いつの間にか元の位置に戻っていた(自力で戻ったのか、何者かによって戻されたのかは不明)。


不自然な動きと反発力で相手の目を引き、美夏を旧校舎に誘導し、閉じ込めた。


夏場の旧校舎で瑞々しく活けられていた謎の花。


  • 光の蝶

他の妖怪とは異なり災厄を遠ざける力を持ち、用務員室に閉じ込められていた均と美夏の下へ案内した。


  • ハニ太郎

厳密には妖怪ではなく普通の埴輪と何ら変わりない置物で、自分で動いたりする事も無い。旧校舎裏に無造作に放置されているが、「神秘の力」で諸悪を封じる聖なる依代として物語の重要な鍵を握る存在となっており、序盤で旧校舎裏で遊んでいた翔太達が誤ってボールをぶつけて胴と頭部が分断されてしまったため、封じられていた妖怪達が復活してしまう。

しかし、ある程度の儀式を行えば壊れても再生可能で、何度でも封魔の力を宿すことが出来る為、インフェルノを中心とした多くの妖怪からはその存在を恐れられている。


旧校舎の階段の踊り場に取り付けられており、美夏を捜索する亜樹の背後で捕らわれている美夏の姿が映っていた。


学校の怪談2編集

  • ヨシオ、ハルエ

孫に会うため、肝試し大会にこっそり参加しようと児童の姿で現れた小田桐司の亡くなった祖父母の幽霊(ハルエは乗り気だったが、参加理由を知らされなかったヨシオは乗り気でなかった)。

体育館で老夫婦の姿で社交ダンスを踊っている様子を、今井なな子に目撃されている。

最初に合流した際、司と3人で稲葉杏子のポラロイドカメラで写真を撮っており、全てが終わった後、その写真の2人は老人の姿になった(司はその写真を「心霊写真」と言ったが、杏子は「家族写真」と言い、記念として彼にあげた)。


  • 常盤静子

30年前に4月4日の悲劇に見舞われ、謎の首なし死体となって発見された校長先生の幽霊。その当時なくした金色の懐中時計を求め、ろくろ首に変貌して時計を盗んだ浅野を執拗に追い回す。その後、現れた校長室で浅野の懐から時計を見つけた憲から返されるとお礼を言い、どこかへ消えた。

彼女が出ている間、校長室に飾られている彼女の写真から肖像が消えており、時計とともに消えた後、その写真は時計を見せびらかす彼女が写っていた。


  • からくり人形 / ヌシ

謎の茶運び人形。冒頭の怪談で常盤静子が亡くなった直後、その現場(音楽室)から出てきてどこかに去っていく。

その正体はかなり前から学校の時計台に住み着いている時計塔の主。巨大なしわくちゃの顔に機械仕掛けの腕という不気味な姿をしており、見る者に大きなインパクトを与える。2における最終ボスといえる存在。

出現時点で時計台の機械時計と融合しており、止まった時計を動かして永遠の4時44分から脱出しようとする司達を妨害し、司とヨシオが歯車から憲の靴を外したことで動き始めた時計の動きに合わせて少しずつ崩れていき、最期は崩れていく学校の時計台ごと滅びた。


  • 血文字とピアノ

ヌシが自分たちに干渉してくる常盤静子に対し、不快感を表現するために用いた妖怪。

音楽室の天井から垂れ流す血でピアノを鳴らしながら、「ブス」の血文字を作った。


夜中に動き出し、図書室に本を返却しにくる。運動神経が高く、台に戻る際にアクロバティックな動きをする(前者は司、後者は憲に目撃されている)。


司と杏子が逃げ込んだ通常教室に出現。ただの老婆と見せかけて豹変する。

現れたのは司がかつて祖母を公園に置き去りにした話をしていた時だったため、杏子はただの老婆として現れたムラサキババアを司の祖母と勘違いした。


階段の踊り場にかけられた絵画。不気味に表情を変え、憲を驚かせた。


  • 巨大昆虫標本

理科室らしき教室に出現。ムラサキカガミで捕らえたなな子を標本にしようとしていた。


身体全体が芋虫で出来ており、逆さで天井を行進する。


  • トイレから伸びる手

くみ取り式の和式トイレから出現。便器の中から唐突に「赤い紙と青い紙、どっちがいい?」と尋ね、覗き込んだ憲の顔面をつかみ、引きずり込もうとしたが逃げられた。


廊下に掛けられている一般的な鏡だが、子供達が時計塔に向かうことを妨害する為になな子を攫った。


司の顔が浮き出た地球儀で、その地球儀が配備されていた教室の壁一面に司の顔が大笑いしながら現れ、見る者に恐怖と不快感を与えた(司の顔なのは偶然だと思われるが、司本人が詰られてしまった)。


学校の怪談3編集

  • タイチ

慎町小学校の20年前に亡くなった病弱な少年の幽霊。運動会に出ることに憧れていたが、参加出来ずに運動会の様子を眺めながら絵を描いていた。

“運動会の二人三脚で転んだ子供に目をつけ、の世界に連れ去る悪霊”と語られていたが、実際は心優しい性格で遊んでくれる友達がほしかっただけだった。しかしその寂しさにつけこんだ妖怪達に利用されてしまい、自分が少しでも怖いことや意地悪なことを考えてしまうと、妖怪達が悪事を働いてしまう。

良たちに襲い来るのっぺらぼうを鏡の中へ誘い出して閉じ込めたり、良たちを茜や真琴の下へ導くなど、鏡の世界に引き込まれた良たちを陰から手助けし、良たちが元の世界へ戻ろうとした際に図工室の黒板に「ごめんね」と謝罪の言葉を書き記し、良との握手を通じて姿を現して良たち一行と和解。二人三脚をすることで思いを遂げるが、妖怪達を激怒させてしまい、割れてしまったタイチの鏡の代わりに自ら光の橋となって良たちを元の世界へと帰し、感謝の言葉を伝えながら崩壊する鏡の世界と共に消えていった。

すべてが終わったその後、無事に成仏できたことが示唆されており、母親の再婚による東京への引越しに伴う良の転校の日、良と繭子との二人三脚で使ったハチマキを空から餞別として彼に贈った。


  • 四次元カガミ / タイチの鏡

この世と異界を繋ぐ鏡。ガーゴイルがあしらわれたようなデザインで、タイチの無念が乗り移っており、タイチの腕や特別な吸引力で次々と人を吸い込んでいくが、実際はタイチの心の闇につけこんだ妖怪たちが彼の意思に反応して行っており、繭子は廊下の水飲み場の鏡から引きずり込まれている。

鏡の世界は空間が歪んでおり、現実世界と位置関係が異なっている(一例を挙げると、のっぺらぼうに追われた良達が学校に逃げ込み、昇降口に駆け込んだはずが給食室になっていた等)他、文字が反転しており(ただし、ものの向きは必ずしも反転しておらず、現実世界と同じものもある)。ある人物のことを強く思うと、その近くに行けたり逆に呼び寄せることが出来る。

タイチが思いを遂げた後、激怒した妖怪たちによって鏡の世界が崩壊し、タイチの鏡も粉々に砕けてしまったが、タイチが良たちを元の世界へ帰して消えていったと同時に現実世界のタイチの鏡にもヒビが入っていた。


鏡の世界の住人。久保田真知子・木村義男・警官(おまわりさん)の姿で現れ、凹凸はあるが真っ白な顔面をしている(顔があるように見せかけることも可能で、劇中で良たちを現実世界に戻ったと思わせて騙した)。

自分に顔が無い事を悲しんでおり、鏡の世界にやってきた良達から顔を奪おうと刃物を持って追いかけ回す。目的の為なら手段は選ばず、平気で人を殺そうとするなど凶悪そのものな性格をした、劇中屈指の恐ろしい妖怪だが、口が無いとも知らずに食べ物を頬張ろうとする等間抜けな一面も見せる。

給食室で良達や現れた八橋に襲いかかるが、タイチによって鏡の中へ呼び寄せられ、そのまま閉じ込められてしまった。

尚、元の世界の真知子と義男は行方がわからなくなった良・悟・柚香の捜索願いを出し、警察が一旦パトカーで警察署へ戻ろうとした道中で鏡の世界から戻ってきた良たち三人とすれ違った。


運転手及び乗客全員がゾンビのバス。

その正体は現実世界のバスが鏡の世界で姿になったもので、乗客や運転手のゾンビ達は現実世界では普通の人間であり、言わば現実世界のバスの運転手・乗客がゾンビとなった者達である。その為、(乗り込んだ良たち一行に迫ってはきたが)危害は加えることはなく、一応路線バスなので運賃はちゃんと請求する。


  • シャカシャカ

テケテケの従兄弟とされている妖怪。図工教師の為山がテケテケの従兄弟と称して形作った粘土細工が勝手に動き出したもの。まだ未完成らしく、下半身は何も履いていない。従兄弟のテケテケと同じく、かなりお茶目な性格の持ち主で、他の妖怪達のように明確な悪意は持ち合わせておらず、八橋に一目惚れして告白するが、パンツを履いていない事を指摘されると、赤面してどこかへ逃げ去った。

しかし鏡の世界から元の世界に戻ったかおるが確認した際には赤いを着用したシャカシャカが置いてあり、何故か妖怪としてのシャカシャカも一緒についてきてしまった(元の世界の図工室でシャカシャカと遭遇し、逃げてきた八橋は「もう図工室なんか行くもんか」と誓った)。


  • 赤い大玉

階段を転がり落ちてきて、人間に食いつこうとしてくる。食べられても大玉の中に入るだけで特に害はない。


  • 百枚オバケ

塾の職員室にある大量のプリント類が積み重なり、人間の形をとったオバケ。鏡の世界に引きずり込まれ、職員室の引き出しから現れた繭子によって掃除機の気流に巻き込まれ、バランスを崩して蛍光灯と接触した際に飛んだ火花で発火し焼失した。


  • 恐竜骨格

児童の工作品である巨大な怪獣のハリボテの中に潜んでいた妖怪。タイチと和解し、崩壊する鏡の世界から脱出しようとする良達一行を妨害するために妖怪達が送り込んだ尖兵。最後は崩れゆく学校とともに、奈落の底に転落し消えていった。モデルはジュラ紀後期に生息していた肉食恐竜アロサウルスである。


学校の怪談4編集

  • ユキコ、サカエ、ススム、テツオ

戦前の戸野崎尋常小学校の津波による災害時、校舎内でたまたまかくれんぼをして逃げ遅れてしまい、命を落とした4人の生徒の幽霊。4人の魂を弔うため、海岸には4体の地蔵がまつられている。


  • コウイチ / 関川幸一(せきがわ こういち)

愛称「コウちゃん」。ユキコ達と一緒にかくれんぼをしていたが、自分は鬼役で一人だけ廊下を彷徨いていたために異変に気づき、ユキコ達に異変を呼びかけるも通じず、やむなく一人だけ逃げ出したことで惨事から生き延びることができたが、これが心残りとなってしまう。

戦後は地元で小さな文房具屋を経営し、安西弥恵からは「文房具屋さん」と呼ばれる。

実は物語の始まる1年前にすでに亡くなっていたのだが、友達を亡くしたことへの強い後悔と罪悪感の念から霊となって残り、連日防波堤から海を悲しげに見つめ、弥恵にだけその姿が見えていた。


  • 人面ガニ

台風で流されてきたランドセルの中から無数の小さなカニと一緒に出てきた一番大きな。背中には鬼瓦のような禍々しい顔がある。


  • 幽霊列車

廃線となった鉄道路線の踏切に現れる。ススムとテツオが乗っており、標的を拉致して列車ごと海へ入っていく。


  • 女の子の人形

サカエが死亡時まで持ち歩いていた人形。サカエの無念とともにたびたび現れ、須美子を連れ去った。彼岸の世界では、サカエがユキコと一緒に隠れていた職員室の戸棚の中に遺されていた。


  • 海で死んだ人の魂

魚や蛍、クリオネに近い幻想的な姿をしており、彼岸の世界の校舎内で空中を漂っている。


  • 骨格魚

彼岸の世界の校舎内の理科室を探索する弥恵の目の前に空中を泳いでいたの骨。この魚は津波当時、理科室で飼われていた者が妖怪化した物と思われる。最初は水槽の中にいたが、空中を泳いで弥恵の目の前を横切った後、どこかへと去っていった。


関連タグ編集

学校の怪談(映画)

学校の怪談 妖怪

寺田克也

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