儚くも食らいつくされしものたちの炎よ
怨虎に集い 使いとなるにすぎし妄執の炎よ
かすかにつなぎし念はか弱く
いずれ ほどなく 消えゆくさだめ
煉獄の道程を辿る前に
しかと 見とどけよ
汝の魂魄がより強く 苛烈なる禍威となるところを
概要
モンスターハンターライズのメインモンスターであるマガイマガドの特殊個体であり、大型拡張コンテンツであるサンブレイクで初登場。6月28日に公開されたプロモーションビデオでシャガルマガラや激昂したラージャン、タイトルアップデート第1弾からだが紅蓮滾るバゼルギウスと共に登場を果たした。
前作のWでメインモンスターのネルギガンテがW:Iで特殊個体として登場したため、ユーザーからは「RISEのメインモンスターであるマガイマガドも特殊個体が来るのでは?」と予想の声が多かったが見事にその予想は当たった。
生態
より禍々しい姿に変貌を遂げており、常に全身を鬼火で覆われている。通常個体以上に長く鋭く発達した腕刃に牙、鋭利で堅牢な傷だらけの甲殻、そして隻眼と片方だけ折れて焼けただれ、もう一方は長大に伸びた角が特徴的。
数多の怨念宿し闊歩する修羅の如きその姿から「怨嗟響めくマガイマガド」と呼ばれている。
マガイマガドの角は雌への唯一のディスプレイ器官(要は孔雀の翼やある種の鳥類のダンスや鳴き声のようなセックスアピール)となっており、角が折れると2度と再生されず雌との交尾の機会をほぼ失ってしまう。
コレにより自身の血統の繁栄の道を絶たれた絶望と怨嗟により縄張りの拡大に固執して狂暴化するようになるという生態(裏設定)が存在しており、そうした個体がこの特殊個体へと変貌したと思われる。ちなみにこの裏設定の初出はライズの設定資料で、ユーザー間では「いつかこの設定を元にした特殊個体が来るのではないか」という予想もあったが、これも見事に的中したことになる。
異常発達した部位や憤怒に溺れた気性、身体に付いた無数の傷に浮かぶ赤い光といった性質はヌシの特徴を想起させるところがある。
また、鬼火を高密度に圧縮して刃のように振るう姿も目撃されている。
同じ牙竜種であるジンオウガと縄張り争いをし、鬼火を腕刃に集中させる「一極鬼火状態」と呼ばれる姿に移行した後は腕刃の一振りで一瞬で勝負を決めてしまうほどの実力を持つ。
しかしそれだけに留まらず、追い詰められた場合排気量が上がり、尾槍と腕刃の二か所に高密度な鬼火を纏う「二極鬼火状態」となり、自身を中心に赤黒い鬼火を爆散する。この鬼火はなんと龍属性を帯びている。この龍属性のガスについては明言こそされていないが、サンブレイクの設定資料における「鬼火の原理と淵源戦への乱入から食性を想像してもらえれば」という表記、そして後述の縄張り争いにおける戦績を考慮すれば、如何にしてこの力を手にしたかも想像が付くだろう。
危険度はまさかの★10であり、一般フィールドに登場する古龍種のモンスター達やラージャン、バゼルギウスなどの古龍級生物の危険度すらも軽く超え、百竜夜行の淵源たる古龍や深淵の悪魔とも並ぶほど。通常の個体が★7であるのでなんと★3つ分も昇格している。
MR100になると本種の緊急クエストが解禁される。ライズでHR100になる事で解禁された奇しき赫耀のバルファルクに続き、サンブレイクでの裏ボスポジションとなっている。受注できるランクの都合上、人によっては破滅の龍神やかつての王国の英雄よりも後に狩猟する事になるかもしれない。
戦闘
戦闘に入るとなんと、開幕で大技「大鬼火怨み返し」をぶっぱなしてくる。この不意打ちですぐにキャンプ送りにされるハンターもしばしば。
前述の生態からか、通常個体以上に暴れ回るため、常に油断できない相手。通常のマガイマガドにおける鬼火を纏った状態が基本状態となっており、ダメージによる解除は不可能。攻撃を受けて鬼火状態になる機会も多く、速やかに翔蟲や回避などで剝がしておきたい。原種同様、翔蟲を使って剥がした鬼火でダウンを狙う事ができるのでチャンスとなる。
ダメージを与えていくと鬼火を一か所に集中させる「一極鬼火状態」と呼ばれる状態へと変化。腕刃に鬼火を集中させ、腕刃を用いた攻撃が劇的に強化される。片腕に鬼火を集中させてアッパーし、レーザービームのように直線状を爆発させる「鬼怨斬」は剣士ですら一発でキャンプ送りにされることもある上にしっかり狙いが付けられているため、回避がかなり難しい。マルチプレイでは巻き込みにも注意。
鬼火が集中した部位は肉質が軟化するので狙い目。一定ダメージを与えると鬼火が誘爆し、強化が解除されて大ダウンを奪える。
しかし、一極鬼火状態は序の口に過ぎない。怨嗟響めくマガイマガドが追い詰められた時、身体の内から莫大な龍属性の力を迸らせ、「二極鬼火状態」へと移行。尾槍と腕刃に鬼火を集中させ、より苛烈な攻撃を仕掛けてくるようになる。
この状態になると原種も使用していた「尾槍・鬼火螺旋突き」を二連続で放った後に再度尻尾に鬼火を集中させ、凄まじい範囲を爆破しながら薙ぎ払う「龍怨螺旋突き」に派生させる。見た目通りのとんでもない火力をしているため、「尾槍・鬼火螺旋突き」はタイミングを見計らってちゃんと回避し、「龍怨螺旋突き」の動きに入ったら大きく距離を取るか、或いは接近してカウンターを狙いたいところ。
一方で古龍種ではなく、超大型な個体でもないため、捕獲が可能。体力は高めだが極端に高く設定されているわけではないため、捕獲も視野に入る。
なお、体力に関しては素材集めの際には厄介な点にもなる。というのも戦闘の流れの性質上、肉質が柔らかくなった腕と尻尾に多く攻撃させられるため、体力を削りすぎて他の部位を破壊する前に狩猟してしまう可能性が生じてしまう。素材を集める場合は破壊王を積んでいくと良いだろう。
また、傀異化した個体がEX7で登場。とんでも火力が更にとんでも火力になる上に前述の捕獲ができず、体力もかなり補強されるため、苦戦は必至。鬼火の誘爆によるダメージも傀異化の仕様上なかなか狙えないため、注意。
一方で強化解除時の大ダウンが傀異鈍化とは別枠で発生させられるため、腕や尻尾を的確に攻撃できるなら体力を削る手段を増やすことが可能である。
縄張り争い
原種同様にベリオロスやリオレウス、古龍達と縄張り争いをする。クシャルダオラ、テオ・テスカトル、イヴェルカーナとの縄張り争いではなんと操竜待機になるモンスターが古龍側に固定になっており、傀異克服個体が相手でもランダムで操竜待機状態にする。傀異克服個体を操竜待機状態にするモンスターは今作ではなんとこの個体のみ。
また、メインモンスターであるメル・ゼナを相手取る事がある。腕刃と翼爪、三叉の尾槍で火花を散らす激闘の末、マガイマガドの凄まじい脚力から生み出される突撃と、メル・ゼナの龍属性ブレスが激突。爆発と共に互いに大ダメージを受け、互角で縄張り争いは終わる。
特殊個体となったことで明らかに戦闘能力がかなり上がっており、大型古龍種以上の力を得たと見て取れる。
関連項目
イビルジョー,怒り喰らうイビルジョー…過去のシリーズに登場する獣竜種。彼方も同じく龍属性を使用する特殊個体のモンスター。また、原種のマガイマガドと生態が似ている。
荼毘…僕のヒーローアカデミアに登場するヴィラン。炎の色は蒼炎と違うが、同じく復讐、怨念の炎使い。
童貞…要するに永遠に童貞であることを余儀なくされてしまった個体である。ただし、本個体が本当に生殖活動を経験していない個体なのかは定かではない。(繁殖自体は経験済みの可能性もある)