概要
『ウルトラマンX』第9話「我ら星雲!」にて登場する、ババルウ星人、ケムール人、ダダ、ゼットン星人ベルメ(表記上は単にゼットン星人)らの4人が結成するチーム。チーム名の由来は彼らが「暗黒星団」という犯罪ネットワークを形成していることから取られている。
風間イサム(Xioの風間ワタル隊員の弟)という大学生ラグビー選手と協力する闇のエージェント改め「チーム星雲」とラグビー対決を繰り広げる。
当初は各々の能力を駆使した卑怯な手段で試合を有利に進めていたが、闘志を燃やしたイサムによって逆転負けを許してしまう。それに逆ギレして4人そろって巨大化し、ウルトラマンエックスと戦闘になる。
ただしババルウ星人以外は全員直接戦闘能力が皆無な宇宙人(しかもそのババルウ星人も戦闘力が高いとは言い難い様子だっただからなのか、4対1という圧倒的に有利な状況にもかかわらずエックスには手も足も出ない有様で、最後はスクラムを組んで突撃したところへゴモラ振動波をぶち込まれ、4人そろって宇宙の彼方へと吹き飛ばされていった。
余談
ババルウ星人が軍団のリーダーなのは、暗黒宇宙の支配者の設定を持つことに由来される。
それまでは怪獣と使役する宇宙人がセットで登場した時、ウルトラマンエックスは怪獣の保護を優先し、宇宙人との戦闘はXioや他のウルトラマンが担当し倒していた為、今回は初めてエックスが宇宙人のみと対決した回かつ誰の助けも借りずに複数の敵と戦った回となった(ただし、他の巨大宇宙人が登場した回と異なり、撃退こそされたものの全員死亡はしていない)。
また、序盤からウルトラ戦士を2人も殺した事がある火山怪鳥やら空間を歪めて何でも飲み込む宇宙大怪獣やら、やたら強豪ばかりと戦い苦戦続きだった(しかもこの前回に戦った相手というのも、あの初代ウルトラマンに初黒星を付けた最強怪獣の元祖である)エックスが、終始優勢に戦った最初の回ともなった(もっとも、先述したように、直接戦闘向けであった宇宙人がほぼ皆無であったことも一因と思われるが…)。
このエピソードが放送された3日後に、イングランドでラグビーワールドカップが開催されており、ラグビーを題材にしたのはこの影響があったものと思われる(劇中でも、監督がイサムに対して「イングランドを目指そう!」と言うシーンがあるほか、実況席には日本での開催が決定している2019年のラグビーワールドカップのポスターがしれっと張られていた。さらにこのエピソード自体日本ラグビーフットボール協会の全面協力を得ている)。某ライダーの劇場版みたいだ。
そして、そのワールドカップにおいて日本代表が世界を驚かせる大健闘を見せたことは最早説明するまでもないだろう。(あくまで偶然の一致であり、ただの結果論でしかないが)どう考えても敗北濃厚な弱小チームが強豪相手に鮮やかな逆転勝利を収めるという展開は、なんだかその後の日本代表の快進撃を予見していたようで、いま改めて見返してみると何とも感慨深いものがあるに違いない。
ちなみに本話のサブタイトルである「われら星雲!」は1974年に放映された、ラグビーを題材にした青春ドラマ「われら青春!」のパロディである。
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闇のエージェント - ライバル組織