武神とは、「遊戯王ゼアル オフィシャルカードゲーム」に登場するカードカテゴリーのひとつ。
概要
2013年4月発売のブースターパック「JUDGMENT OF THE LIGHT」で登場した。
スピリットと同じく日本神話に登場する神々とその神器がモデルである。
レベル4・光属性で統一されており、大きく分けて獣戦士族の武神、主に墓地から除外し効果を発揮する獣族と手札から墓地に送る事で効果を発揮する鳥獣族の武神器にわかれている。
武神器は獣戦士族の武神が存在することで力を発揮するため、武神が神器を使いこなすことを再現しているものであると思われる。
獣戦士族の「武神-ヤマト」は武神デッキの中核になるだけでなくエンドフェイズに武神をサーチできる強力な効果から「JUDGMENT OF THE LIGHT」でもトップレアである。
また、同年7月の「SHADOW SPECTERS」で追加された「武神-ミカヅチ」はヤマトに次ぐ獣戦士族の武神である。上記のとおり武神器の力を発揮するためには獣戦士族の武神が必要不可欠であるためこのカードもヤマト同様トップレアとなった。
切り札は「武神帝-スサノヲ」で、全体攻撃とエクシーズ素材を取り除く事で武神をサーチできる強力な効果を持っているが、エクシーズ素材を武神に指定しているため「武神-ヤマト」を維持するかこのカードをエクシーズ召喚するかの見極めが大切である。
現状では「武神-ヤマト」への依存度が非常に高くそれを除去されると武神器達も力を発揮できなくなるため非常に脆い。
「ビビット騎士」や「武神器-ヘツカ」や「禁じられた聖槍」等の維持手段は必ず用意しておきたい。
なお読み方は「ぶしん」ではなく「ぶじん」である。
そのため暗黒界の武神はこのカテゴリに含まれない。
発売時の環境でも征竜と魔導には及ばないものの中堅デッキとしての強さは持っており、この両者が規制された後での躍進が期待された。
が、制限改訂にて氷結界の龍トリシューラが制限復帰してしまい、あらゆるデッキからその脅威にさらされることになった。
氷結界の龍トリシューラは手札・フィールド・墓地から1枚ずつゲームから除外するため、フィールド上のヤマトを始めとする獣戦士の武神、ハバキリを始めとする手札誘発の武神器、ヘツカを始めとする墓地誘発の武神器を一度に潰されてしまう。
さらに対象を取らないためヘツカやビビット騎士では回避できず、破壊ではないのでミカヅチでフォローもできない。
武神-アラスダの登場で若干マシになったとはいえ、守備表示で特殊召喚されるためハバキリで返り討ちにできない。
武神降臨でリカバリーできるとはいえ、痛手あることにはかわらず、よりメタに特化した構成にする必要がある。
とは言え、2月のパックでの収録が決定しており環境デッキに入り込むには十分なスペックを持ったカテゴリである。
設定
「遊戯王ZEXAL ヴァリアブルブック16」で設定が書かれている。
多くの神々が住む世界「高天原」に住む「武神帝-スサノヲ」は強大な武力と正義感を持ち合わせる神。しかしその存在を疎ましく思う達の謀略により、高天原の最高神達によってその力を5体の武神器に封印され、地上界へと追放されてしまった。
力を失ったスサノヲは「武神-ヤマト」と名乗り、力を取り戻すために5体の武神器を探す旅へ出る。その道中で彼が目にしたのは神々の横暴によって苦しむ地上の人々であり、ヤマトの中で高天原の神々への疑念が生まれだした。そして地上の人々との交流や協力により全ての武神器を見つけ出し、スサノヲとしての力を取り戻す。そしてスサノヲは「自分を陥れた者達」と「自分に助力してくれた地上の人々を苦しめる者達」への誅罰を誓い、高天原へと帰還するのだった。
一方、スサノヲの盟友である「武神帝-カグツチ」は事実を確認するために4つの武神器に力を封じた姿「武神―ミカヅチ」として地上界へと降り立つ。最初は物見遊山で地上界に降り立ったが、神々の手で荒廃した地上の姿を見てしまう。そしてスサノヲと再会し、彼から神々に陥れられた事実を聞かされる。にわかには信じられなかったカグツチだったが、地上の光景を思い出し、真相を確かめるためにスサノヲと共に高天原へと戻る決意をする。
スサノヲとカグツチ、二人の神が真相を知るために、再び高天原へと舞い戻るのだった―――
「武神」に属するモンスター一覧
モンスター名 | 種族 | モデル |
---|---|---|
武神-ヤマト | 獣戦士族 | 「日本武尊」 |
武神-ミカヅチ | 獣戦士族 | 「武甕槌命」 |
武神-アラスダ | 獣戦士族 | 「歌荒樔田(地名、月読神社がある)」 |
武神-ヒルメ | 獣戦士族 | 「大日孁貴」 |
武神-マヒトツ | 獣戦士族 | 「天目一箇神」 |
武神-トリフネ | 獣戦士族 | 「天鳥船神」 |
武神帝-スサノヲ(エクシーズ) | 獣戦士族 | 「須佐之男」 |
武神帝-カグツチ(エクシーズ) | 獣戦士族 | 「迦具土神」 |
武神帝-ツクヨミ(エクシーズ) | 獣戦士族 | 「月読尊」 |
武神姫-アマテラス(エクシーズ) | 獣戦士族 | 「天照大神」 |
武神姫-アハシマ(リンク) | 獣戦士族 | 「淡島神」 |
武神器-ムラクモ | 獣族 | 「天叢雲剣」 |
武神器-ヘツカ | 獣族 | 「辺津鏡」 |
武神器-タルタ | 獣族 | 「足玉」 |
武神器‐イクタ | 獣族 | 「生玉」 |
武神器-ハチ | 獣族 | 「蜂比礼」 |
武神器-オキツ | 獣族 | 「沖津鏡」 |
武神器-サグサ | 獣族 | 「品物之比礼」 |
武神器-ハバキリ | 鳥獣族 | 「天羽々斬」 |
武神器-オロチ | 鳥獣族 | 「蛇比礼」 |
武神器-ヤタ | 鳥獣族 | 「八咫鏡」 |
武神器-オハバリ | 鳥獣族 | 「天之尾羽張」 |
武神器-ヤサカニ | 鳥獣族 | 「八尺瓊勾玉」 |
武神器-ヤツカ | 鳥獣族 | 「八握剣」 |
余談
推測の域は出ていないものの、獣戦士族の武神達は遊戯王GXに登場する主要キャラクターのオマージュと見られている。
髪型が一致する上カラーリングが彼らがアニメ放送当初所属していたオシリスレッド、オベリスクブルー、ラーイエローに対応する。
2月パックで天上院明日香のオマージュとみられる女性型武神の登場も決まり、ますますその疑惑が強まっている。
しかし、例外もあるようで、2021年1月にはGXの男性キャラを連想させない髪型や、フェザーマンとも希望皇ホープともつかない翼がある等、これまでの武神には見られない特徴を持つモンスターも登場している。