概要
『遊戯王OCG』最初期に登場した機械族の融合モンスター。迷宮の中を自在に走り回り、迷える者を容赦なく攻撃するという恐るべき機械兵器。「戦車」とはいうが砲塔は存在せず、代わりに前面に多数取り付けられた巨大なドリルで対象を突き破り破壊する。
漫画『遊戯王』及びアニメ『遊戯王DM』における迷宮兄弟の使用カードでもある。しかし、性能が異なる。
バンダイ版カードテキスト
【悪魔族】迷宮を守る、無敵の重戦車!
攻撃力2400/守備力2400
コナミ版
カードテキスト
「ギガテック・ウルフ」+「キャノン・ソルジャー」
解説
レベル7で闇属性の機械族というなかなか恵まれたポテンシャルに加え、攻守共に2400というバランスの良いステータスが売り。登場時点では比較的強力なモンスターの一体と見られていた。まだカードプールが少なかった当時は、どちらかと言えば攻守のどちらかがやたら尖ったステータスのモンスターで攻め込むか守りを固める戦法が主であり、それ故に表示形式変更や攻守逆転を弱点とする極端なステータスを持つモンスターが多数存在した。しかし迷宮の魔戦車は素のステータスが割かし高めであり、その上で上述した表示形式や攻守逆転の影響を受けにくいステータスを誇ったため、手間こそかかるものの召喚できればそれなりに頼もしいモンスターであった。
近年では融合の手間がある割に特殊な効果は持たず、攻守もそれなり程度であるこのモンスターに前線を任せるのは厳しい。しかし融合素材に指定されているキャノン・ソルジャーを融合準備などでサーチしたり、パワー・ボンドやオーバーロード・フュージョンでいきなり召喚して奇襲を仕掛けるなど、独自的な用途が無いわけではなかった。
ところが2018年の夏、ある理由からキャノン・ソルジャーが禁止カード指定を受けてしまい、その影響で基本的に正規召喚が不可能となってしまった。このカード自体が悪いわけではないが、現状での運用は極めて難しいと言わざるを得ない。そもそも、原作のこのカードは融合モンスターでは無かったので、18年越しのとばっちりである。
原作・アニメでの活躍
原作である漫画『遊戯王』では迷宮兄弟が操るモンスターカードの一体として登場。
手札から召喚できる通常モンスターとして迷宮内を駆け回り、炎の剣士を攻撃しようとするも、闇遊戯の魔法カード「死のマジック・ボックス」で地雷蜘蛛とブラック・マジシャンが入れ替えられてしまい、ブラック・マジシャンからの攻撃を受けて破壊されてしまう。キースの機械族のように対魔法装甲ではなかった。
ちなみに、迷宮兄弟の使用カードの中で迷宮フィールドの変則ルールである「レベルの数だけマスを進める」を守ったのは、後にも先にもこのカード1枚である(地雷蜘蛛は罠カードで、ウォール・シャドウは壁の中に居る、ダンジョン・ワームは地下から直接攻撃したため)。地底戦車のような見た目だが地中潜行はできない模様。
その後、何故かOCG化されるにあたって融合モンスターと化した(似たような境遇のモンスターとして炎の剣士や魔導騎士ギルティアなどが存在する)。
ゲーム作品での活躍
初期の一部ゲーム作品では、さらに仕様が異なる。
『DM2』では通常召喚可能なモンスターとして登場し、「迷路の中を ガンガン走り回り さまよう者を 攻撃する戦車」と言うオリジナルのテキストが存在する。
『DM3』『DM4』及び『DM7』『DM8』では、迷宮壁-ラビリンス・ウォール-と共に場に出すとステータスがアップする自己強化能力を持っている場合もあった。しかし、各作品において迷宮壁-ラビリンス・ウォール-が諸々の理由で非常に使いにくかったため、あまり日の目を見なかった。『DM4』に至ってはこのカード自身が生贄を3体も消費するので、なおさら使い勝手が悪かったりする。
遊戯王ラッシュデュエル
フュージョンモンスター
星7/闇属性/機械族/攻2400/守2400
「ギガテック・ウルフ」+「キャノン・ソルジャー」
解説(RD)
OCGと同様のスペックで登場。
ステータス自体は『ラッシュデュエル』においては高水準だが、このカードより強力なフュージョンモンスターは既に多数存在しており、率先して召喚するものではない。
ただ、ガチガチのルールで縛られて素材であるキャノソは弱体化しているため、またフュージョンを腐りにくくするための保険として採用されることはある。
関連タグ
迷宮壁-ラビリンス・ウォール- 地雷蜘蛛 ダンジョン・ワーム