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金剛自動車

こんごうじどうしゃ

大阪府富田林市を中心に、南河内地方に路線を展開していたバス・タクシー事業者。
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概要編集

金剛自動車とは、かつて大阪府富田林市を中心に同府南河内郡太子町河南町千早赤阪村)ならびに一部羽曳野市近畿日本鉄道上ノ太子駅)に路線を展開していた、独立系のバス・タクシー事業者である。通称「金剛バス」。


大阪府内の路線バス会社では数少ない、大手私鉄の傘下に属さない独立系のバス会社(他に北港観光バスや新興系事業者などごく一部存在するが、関西全体で見ても他には神姫バスなど数は限られる)。

スルッとKANSAIPiTaPa等)やICOCAの加盟・導入は行われておらず、これらや提携する交通系ICカードは全て利用できなかった。QR系のペイも使用出来ず、原則として現金のみの利用が可能。


労使関係は良好とは言えず、かつてはストライキがたびたび起こっていた。しかし、バス部門については乗務員の雇用形態が2003年以降すべて契約社員制度となったことで労働組合が事実上なくなり、ストライキも行われなくなった。もっとも、このために社員の確保そのものが次第に困難になり、後述することとなる。


バス路線編集

大阪府富田林市の近畿日本鉄道富田林駅がターミナルで、隣の喜志駅からも路線を設定。市東部に路線を展開し、両駅の東口をターミナルとしていた。富田林駅のバスターミナルは、バック駐車で進入する形式だったが、東口の改造工事により横付け型のターミナルに改築された。


金剛山登山口・旧ロープウェイ乗り場(ロープウェイは休止のち2022年廃止)のバスは、途中から南海バスと路線を接する。これにより大阪府唯一の村・千早赤阪村にも乗り入れる。

国道309号線沿いを葛城高原ふもとの府県境ギリギリ(水越峠)まで運行する路線もある。終点から徒歩で数キロ進むと、奈良県御所市の市街に出ることが出来る(自動車の場合、水越峠バス停まで進める旧道を通らずに国道のトンネルを経由することで楽に御所まで通れる)。


永らく三菱ふそう製かつ西日本車体工業の車体を使用した車両が大半を占めていた。西工の廃業後は三菱のオリジナル車体の車両を導入しているが、2011年を最後に新車導入がストップしていた。一時期ふそうと日産ディーゼル、西工が組んで車両供給を行っていた頃には日産ディーゼル製のものも存在。その他、昔にはいすゞ製もあった。

車両の大半がワンステップバスで、かつてはツーステップバスも多数存在した。ノンステップバスは一台のみである。

特徴的なのは側面表示幕で、幕式の頃から横に長いものを使用しており、横幅は小窓2つ分あったが、縦幅は比較的小さいものだった。現在のLED式表示機でも横長スタイルを踏襲している。


事業廃止へ編集

2023年9月11日、金剛自動車はバス事業の廃止を公表した。最終運行日は同年12月20日。以前より慢性的な赤字と乗務員不足に悩まされており、2024年問題(大型自動車の運転手の雇用形態の変更により、運転手が大幅に不足するとされる)も控える中で事業継続が困難と判断したとされる。既にタクシー事業が6月に廃止されており、これで金剛自動車そのものが86年の歴史に幕を閉じることに。


5月よりバス廃止の意向を各自治体に伝えていたとされるが、自治体側からの補助金の支援の回答を得るも、乗務員不足が解消出来るわけではないとして廃止の意向は変わらなかったという。この表明を受けて沿線自治体は既存他事業者に路線の引継ぎを要望し、近隣の事業者である近鉄バス南海バスが承諾。また沿線自治体も自ら、代替となるコミュニティバスを運行している。

なお近鉄バス、南海バスに移管された路線では、交通系ICカードを使用可能になった。


関連イラスト編集

pixiv上では特徴的な幕を描いたイラストが1件投稿されている(下記の8枚目)。

LED再現ログ[1] (-2021 3/2)


関連タグ編集

富田林市 路線バス バス会社 タクシー

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