黒斗雲
こくとうん
大要は古代遺物・金斗雲(きんとうん)と同じく、下記の推定資格者を乗せて空中浮遊や高速飛行、所有者の呼び声に応えて何処かから飛んできて駆け付ける。
金斗雲は搭乗資格「心の清い者」を審議するなどの自我があるように、対局な乗物・黒斗雲(こくとうん)も同様な性質があると推定される。
しかし原作漫画22巻現在、黒斗雲の具体的な搭乗資格といった性能は公式説明されていない。だが作中の様子から、凡そ「心の悪い者」を審議して搭乗させているようであり…。
雲に乗って空を翔ける代表作「西遊記」の関連にて―
- 世界的人気作「ドラゴンボール」の物語初期、創作参考「西遊記」の特色が強い章節へ登場する悪役の殺し屋・桃白白は、アニメ独自展開で黒い筋斗雲に乗る場面がある。正確には、成り行きで借り与えられて搭乗する、ほんの僅かな一幕である。
- 2006年公開、日本制作の同表題ドラマ「西遊記」における映画版(2007年)。最悪の敵が一角・銀角大王はバイクのような意匠もある青黒い筋斗雲【黒烈雲】に乗り、天空を爆走する様子が活写される。
といった描出があるように、悪者=黒色な反映をされる傾向・制作例がある。
本作「アンデッドアンラック」でも、不道徳な悪道者=漆黒(くろ)を反映した代物の一環で黒斗雲(こくとうん)を描かれたと思われる。
⚠以下、漫画『アンデッドアンラック』のネタバレを含みます。これから単行本・アニメを楽しみにしている方は閲覧注意。⚠
本作『アンデッドアンラック』では、特異な理「ループ」によって人知れず、幾度も世界規模な「破壊と創造の循環(ループ)」が繰り返される不条理な真実があった。
なお本編第一話時点の世界は99回目の周廻(ループ)、100回目の世界が舞台である。
やがて物語は加速し、全ての悲劇を否定するため主人公達は次の世界 / 周廻(ループ)へ渡る。
101回目の世界 / ループ100、これを最後に神との決着、最高の物語を迎えるために。
今世界/ループ100で(再)登場するファンの回想にて、黒斗雲(こくとうん)は若年期で中国の武闘大会に出場し、優勝して入手した経緯が明かされる。
続・性能
同型の古代遺物・金斗雲が搭乗資格「心の清い者」に対し審議中の場合、その時点の自己基準と比例して雲(からだ)へ埋もれた状態で利用者を運搬する。
言語は発せずとも、明確な意思/知性が宿った雲型の乗物。この特徴から黒斗雲も同様の性質があると暗示されている。
原作漫画19巻の終盤、主人公や馬鹿弟子との対話・対戦を経て、どことなく憑き物が落ちている風のファン=クーロン。
当時の誓約は果たしたのもあって、黒斗雲に乗り飛び去ろうとする場面。彼の足元を注視すると、脚の半分ぐらいが雲に埋もれている。それから幾日、男は成り行きでまさかな展開、日本の高校で体育教諭になる日々を過ごす(ファン\謀ったな…/)。
あんだかんだ律儀な性格もあって、変に真面目な先生役を担ってきたファン。かつては邪道の武を生きてきた彼にとって、無自覚に少しずつ毒気が抜ける生活だった様子。ある場面-原作漫画20巻の描き下ろし幕間-で黒斗雲へ搭乗したら"ズボォ"と下半身が雲を突き抜けて宙ぶらりんな不恰好になってしまった。さらに飛行速度は遅い変化もあって苛立つファン。
物語が進む度、徐々に黒斗雲へ沈む様相。これと同型の金斗雲にある性能「搭乗資格/心の純度を審議中へ比例した運搬」も引き合わせれば、今世界/ループ100における悪?の武闘家・ファン=クーロンへ生じている心情変化を想像する一環となっている。
この為、本作『アンデッドアンラック』の関連作品を検索した際、
- 前世界/ループ99:普通に黒斗雲へ搭乗
- 今世界/ループ100:黒斗雲へ体が埋もれる状態
といった対局な創作がされている。