概要
任天堂のマリオシリーズに登場するアイテム。白い斑点付きの緑色の傘を持ったキノコ(スーパーキノコの色違い)で、パワーアップはしない代わりにマリオの残り数が1増える。名称もそれにちなみ『1UP』の名を与えられており、語源にもなっている。
そんな即時的かつ有益なメリットがあるアイテムゆえ、隠しブロック・回り道などの方法で秘匿されていたり、単純に取りづらい所にあったり、色んな罠が仕掛けられている事が多い。
『スーパーマリオ64』ではその場に置かれているものと、自由に動き回るもの、そしてキャラクターを追いかけるものが存在する。
その『追いかける』という特性を利用した鬼ごっこが一部ユーザーの中で流行り、アクションやテクニックを駆使して追跡から逃れるという遊び方が編み出された。
とある『スーパーマリオ64』の実況動画では、どこまでも追いかけてくるその恐怖性から「緑の悪魔」とも呼ばれることもある。
バラエティ番組『逃走中』になぞらえて「1outキノコ」と呼称されることも。
『スーパーマリオメーカー』でも設置できるが、普通にコースを選んで遊ぶ時は何回でもミスできる仕様であるため、100人マリオチャレンジのような残り数が存在するモードでなければ恩恵を得られない。
残り人数の概念のない外伝作品などでは効果が異なる場合がある。
マリオ&ルイージRPGシリーズでは気絶した味方一人を体力半分の状態で生き返らせることができるアイテムであり、比較的普通の1UPキノコに近い効果がある。
『ペーパーマリオスーパーシール』では、戦闘中に使用するとじわじわ体力が回復する効果となっており、『ペーパーマリオカラースプラッシュ』では、インク量を回復する効果となっている。
類似アイテム
『スーパーマリオブラザーズ2』で初登場。当初は1UPキノコと見分けづらいデザインになっていた。傘の斑点が黒いのが見分け方。
『スーパーマリオコレクション』以降は紫色の毒々しい見た目になり見分けるのも容易になった。
- ハート・1UPハート
『スーパーマリオランド』などゲームボーイのマリオシリーズに登場するアイテム。白黒画面の都合で色の区別が難しいために用意されたものと考えられる。
『スーパーマリオワールド』、『NewスーパーマリオブラザーズU』に登場するアイテム。名前の通り残り人数を3人一気に増やすが、入手難易度が高い。
- 100UPキノコ
『スーパーマリオアドバンス4』のおたすけカードで登場するアイテム。名前の通り残り人数を一気に100人も増やせる夢のアイテム。
『Newスーパーマリオブラザーズ2』にて初登場したアイテム。コインラッシュモードにおける1UPキノコの代わりのアイテムで、50コイン分の価値になる。
- 1UPキノコDX
マリオ&ルイージRPGシリーズに登場するアイテム。1UPキノコが体力半分の回復なのに対し、こちらは体力を全回復した状態で復活できる。
- ダブル1UPキノコ
『マリオ&ルイージRPGペーパーマリオMIX』に登場するアイテム。気絶した味方を一気に2人復活させることができる。
- リフレッシュキノコ
『マリオ&ルイージRPG2』に登場したイベントアイテム。名前の通り気分をリフレッシュさせることができるようで、作中でこれを食べたキノじいは即座に元気になっている。1UPキノコと同じく緑色のかさをしているが、よく見ると斑点が星型になっている。
- きんきゅうキノコ
『スーパーペーパーマリオ』以前のペーパーマリオシリーズに登場するアイテム。体力が0になった際に5だけ回復し復活することができる。通常時にも回復アイテムとして使用でき、そちらでも体力を5回復するほか、どく状態を治せる。
余談
読み方については世代や地域によって異なっており、ばらつきがある。
単純に"わんあっぷ"と呼ぶ他にも、"いちあっぷ"、"わんなっぷ"、"いっきあっぷ"などがある。
では公式設定はどうなっているかと取扱説明書を見ると、ルビが振られていない作品も多いが、
- 『スーパーマリオブラザーズ』『スーパーマリオワールド』『スーパーマリオアドバンス2』では「1」には振り仮名なし、「UP」にのみ「アップ」
- 『スーパーマリオブラザーズ3』では「ワンアップ」
- 『スーパーマリオ64』及び『スーパーマリオ64DS』『Newスーパーマリオブラザーズ』『NewスーパーマリオブラザーズWii』では「ワンナップ」
1UPキノコの登場しないヨッシーアイランドシリーズでもコイン・スペシャルフラワーの説明に「1UP」の文字は登場し、
- 『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』では「ヨッシーが1UPします。」「すべて集めると1UPします。」の「1UP」に「ワンナップ」
- 一方で移植作の『スーパーマリオアドバンス3』では「100枚集めればヨッシーが1UPするよ。」「すべて集めればヨッシーが1UPするよ。」に「UP」にのみ「アップ」
- 続編『ヨッシーアイランドDS』も同様に「100枚集めると1UPします。」「コースで5つ取ると1UPし、」に「UP」にのみ「アップ」
またゲーム中に見られる文章として、
- 『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Nintendo_3DS』のゲーム中の振り仮名にも「ワンナップ」
と、一定していないものの近年は「ワンナップ」が優勢と言えるだろうか。