概要
1990年代に流行した作品を匂わせるタッチのイラストについているタグ。
2000年代以降に登場した版権キャラクターを1990年代風に描いたものや、1990年代の作品に登場しそうなオリジナルキャラクターなどについていることが多い。
1990年代風アニメ絵
このタグは1990年代風のアニメ絵に付けられていることが多い。
当時の典型的な絵柄として、
- ハイライトと影がはっきりしている
- 主線に強弱がついている
- 塗りの彩度が高く、塗色の区切りがはっきりしている
- 全体的に線が尖った作画。特に髪や睫毛が尖っている
- 白目の部分が多く描かれた目
- 顎のラインがシャープ、人によっては湾曲している
- 「///」のような線を重ねて頬や影を表現
- 男性キャラはソフトマッチョ、女性キャラは砂時計体型
....といった特徴があげられる。
90年代アニメの色使いがはっきりしているのは、アニメ制作にセル画が使われていた時代であったので、使える色数が少なかったからである。
しかし、80年代風との区別は曖昧であり、特にバブル崩壊前の90年代初頭のアニメ絵の特徴は80年代の延長線上である。80年代との違いは、ヘアスタイルが軽めのサラサラカットになり、鼻筋が徐々に希薄化、80年代特有の蛍光色のようなギラギラした色遣いが控えられるようになったことなど。
OVA全盛期は80年代と90年代にまたがっていることから、どっちにも属することができ特に曖昧である。
後年には「90年代(後期)風のアニメ絵」の代表としてことぶきつかさ・あらいずみるいの特徴的な絵柄(巨大な目、顎の湾曲したライン、てかりの強い肌)が、一種のネタとして挙げられることがあるが、当時としても異端の部類であり、典型的な90年代風の絵柄とは言い難い。1990年代後半はエヴァ後のアニメ作品急増で作画が不安定になったためそのイメージも残っていると思われる(某ヤシガニアニメはスレイヤーズ系のキャラデザだったり、作画が不安定だったアキハバラ電脳組だったりと何かと不憫)。
1990年代末にはデジタル彩色を取り入れるイラストレーターや漫画家が目立つようになる。アニメ制作現場も1997~2001年前後にデジタル作画に移行し、パステルカラーやグラデーションの多用などデジタルアニメらしい色使いが一般化しはじめる。モノクロ漫画のデジタル化が本格化するのは2000年代に入ってからである。
80年代風とともに長らく古い絵柄として顧みられることがなかったが、2010年代に入りシティポップ評価の流れとともに海外を中心に再評価がされ、過去作の発掘やAI生成などの動きが盛んになった。
1990年代を代表するクリエイター
イラストレーター、アニメーター、キャラクターデザイナー、漫画家、メカニックデザイナーを含む。80年代から引き続き活躍していた者、2000年代以降は画風を変え「90年代風」の絵柄ではなくなっている者も多い。
- あきまん
- あらいずみるい
- 安野モヨコ
- 伊東岳彦
- 出渕裕
- 大張正己
- 岡崎京子
- カトキハジメ
- ことぶきつかさ
- 桂正和
- 菊池通隆
- CLAMP
- 貞本義行
- 士郎正宗
- 高田裕三
- 武内直子
- 寺田克也
- 中嶋敦子
- 野村哲也
- 萩原一至
- 平野俊貴
- 真鍋譲治
- 矢沢あい
- 結城信輝
- 吉崎観音