FCマルヤス岡崎
まるやすこうぎょうふっとぼーるくらぶ
愛知県に本社を置く自動車部品メーカーであるマルヤス工業株式会社のサッカーチーム。親会社であるマルヤス工業は名古屋市内に本社を置いており、サッカーチームを岡崎市に置いているのは市内に同社の岡崎工場があることによるもの(※なお、マルヤス工業自体は、長野県岡谷市のマルヤス機械が設立母体となって作られた民間企業である)。
正式名称はマルヤス工業フットボールクラブ、呼称が記事名であるFCマルヤス岡崎である。現在の正式名称と呼称になったのはJFLに加盟してから。それまではマルヤス工業サッカー部が正式名称であり、特定の呼称は付けられていなかった。
元々は全国リーグ進出を考えていなかったが、2008年、当時のマルヤス工業の社長である山田隆雄が愛知県サッカー協会の副会長をしていた関係でその幹部から「マルヤスはずっと東海リーグに安住していていいのか?」と遠回しな言い方で煽られた結果、全国リーグ参入を真剣に考えるようになる。ただし、当時のチーム状態は自力でJFLに昇格できるレベルには無かった。後にJFLに昇格できるようになったのは、J3創設によるJFLの在籍枠が大量に空いたことと、その際に東海リーグ1部を制して地域CLに出場した実績が認められたことによるものである。
JFLに加盟してからもうすぐ10年目を越えようとしているが、実は2017年以外のシーズンは全て2桁順位である(でも一応2019年はFC今治に競り勝ったりして暫定首位に経った経験もある)。そのため、親会社・マルヤス工業の現社長である山田泰一郎曰く「JFLから地域リーグへ降格しないため」という理由で、保有する選手の過半数を徐々に社員選手から実績のある元Jリーガーを中心としたプロ契約選手へと入れ替えていった(※新卒入団である生え抜き選手の中にもプロ契約で在籍している選手がいる)。
しかしそれでも結果を残せないことに歯止めが利かず、特に2020年はJFLに在籍する実業団チーム計4チームの中で一番プロ契約選手が多いながらも年間最下位で終えてしまった。幸い当時は新型コロナウイルスの影響で降格しないことが決定していた為に地域リーグ(東海リーグ1部)への降格は免れたが、翌2021年も結果として最後の最後で残留を決めてしまうほどチームとしての出来が悪かった(特にプロ契約選手が1人も居ずに正社員選手のみで構成しているホンダFC相手にはアウェイで1-6と大敗している)。
それ故に2021年のシーズン途中から名古屋グランパスのOBでもある北村隆二を別役職への転換として監督職から解任、後任に2020年度まで同じJFLの実業団チームであるホンダFCの監督をしていた井幡博康が就任することになった。翌2022年、そのホンダFCから新たに指導者2人を引き抜き、指導者陣の構成がそれまでの名古屋グランパスのOB中心だったのがホンダFCのOB中心に移り変わることになった(なお、井幡自身は実はホンダFCのOBの面以外にも名古屋グランパスのOBやジェフ千葉のOBという面もある)。
JFLに加盟してから暫くは、宣伝をそんなにしてはいなかったが、プロ契約選手を多く擁立し且つSNSアカウントを開設して以降はTwitterを中心に情報発信を積極的にやっている。また、他企業スポンサーも獲得していっており、ユニフォームスポンサーも付いている。更には関連グッズも積極的に増やしており、そこにはプロ契約選手・正社員選手問わず、選手全員の自画像がプリントされたグッズも販売されている。(選手の肖像権?ちゃ、ちゃんと管理されているんじゃないかな・・・。(震え声))
老け顔な見た目とは裏腹に、その実は若々しくアグレッシブな行動力と繰り出される美声を武器に、またたく間にJFL名物となったスタジアムDJである。実は社外の人間であるが、社外の人間ながらもマッチデープログラムの発行やアウェイチームを持て成すウェルカムミュージックの選曲を任されたりする(※ウェルカムミュージックではアニソンやゲームミュージックが流れることも普通にある)。
また、自ら立ち上げたハーフタイムイベントの企画がよく通り、その中でも特に2017年にて某アニメをパロったハーフタイムイベントは有名となった(ソース)。なお、当時の様子は対戦相手だったヴァンラーレ八戸のニコニコ生放送で行われていたアウェイ中継生配信にて窺えた。その時のハーフタイムイベントでは、ベンチ外で試合運営の手伝いをしていた当時の一部の選手が某キャラのお面を被って登場し、DJのイケザえもんに「どうですか?」とフリを向けられた際に兎に角笑顔で「最高でーす!」と発言していくというシュールなスタイルが披露され、当時のヴァンラーレ八戸のアウェイ中継生配信を担当していた実況者と解説者の両者には大ウケであった。ちなみに、このパロディイベントは同年のFC今治戦でも行っており、そこからサッカーに興味の無い層にも知られていくこととなった(ソース1/ソース2)。
実は2020年度までJFL規格のスタジアムが岡崎市内に無かったので、いわゆるジプシー状態が長らく続いていた。その後、2021年から県営から改修され岡崎市営になった運動場がJFL規格となってリニューアルオープンしたため、メインのホームスタジアムが遂に岡崎市内に誕生した。愛称は『龍北スタジアム』である。
なお、球技専用場でもないため、他競技の団体との兼ね合いもあり、割合は減ったもののジプシー状態は続けている。
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- 岡崎市 - ホームタウン。現在のホームスタジアムである龍北スタジアムのネーミングライツをマルヤス工業が取得して『マルヤス岡崎龍北スタジアム』の名称となった際に、マルヤス工業と「スポーツ振興に関する協定」を締結したことが明らかとなった(この協定は"地域社会の活性化と市民の健康づくりの推進に資することを目的とするもの"であると説明されている)。全国的に観てもホームタウンとなる自治体と協定を締結するサッカークラブはJリーグ入りを目指しているクラブばかりなので、Jリーグ入りを目指していない且つトップチームの形態が実業団であるクラブが締結出来たこと自体はかなり稀である。
- 名古屋グランパス - OBが多数在籍。裏方(クラブスタッフ)に回り、縁の下の力持ちとなっているOBも居る。
- FC刈谷 - ダービーマッチの一つ、三河ダービーの相手。ホームタウンは刈谷市。このダービーマッチが正式なダービーとして確立したのはFC刈谷がJFLに再昇格してから。ただ、肝心のFC刈谷が1年で東海リーグ1部に再降格してしまった・・・。ちなみにFC刈谷もFCマルヤス岡崎も共に西三河のチームである。
- ホンダFC - FCマルヤス岡崎に指導者を複数名引き抜かれ、また、FCマルヤス岡崎と異なりプロ契約選手は基本的に居ない(たまに居るが若干名のみ)。それでもFCマルヤス岡崎よりも圧倒的に強く、競技面での存在感は大きいので、年季の差はかなりあるものと思われる。この差を1年でも早く埋めることがFCマルヤス岡崎の競技面を向上させることにかかっている(はず)。
- 東海オンエア - 岡崎市が誇るYouTuber集団。FCマルヤス岡崎とは何度かコラボしている間柄。ちなみにメンバーのりょうの母親の実家から徒歩10秒の位置にFCマルヤス岡崎の練習場がある(ソース)。
- オカザえもん - 東海オンエアよりも先にFCマルヤス岡崎とコラボしている岡崎市のマスコット。