概要
『仮面ライダーW』劇場版『AtoZ/運命のガイアメモリ』に登場する生物兵器にして、傭兵部隊の通称。
その正体は人間の死体を人体蘇生酵素により蘇生させた「死者蘇生兵士」であり、正式名称はNECRO OVER(ネクロオーバー)。意訳すると「死者を超えた者」。
厳密には大道克己が率いる組織名ではなく、ネクロオーバー技術により蘇生した種族名を指す(劇中では傭兵集団を指していた)。
傭兵部隊としてのNEVERはその不死性と圧倒的な戦闘力を武器に世界各地で雇われるがままに暴れ回り、様々なテロ行為や破壊活動を行ったことで任務達成率100%の部隊として裏世界で恐れられていた。これは実戦での調整と計画のための資金調達を兼ねていると剛三が説明している。
特色としては、生前よりはるかに向上した身体能力、銃弾や炎など単純な物理攻撃では活動停止することはない高い耐久力。そして「死」そのものへの恐怖・忌避感の喪失などが挙げられる。
またその性質上、ユートピア・ドーパントの生きる希望を奪う能力のような「相手が生物であること」を突いた能力にも高い耐性を持つ。
ただし代償は大きく、まず死体を「細胞維持酵素」という特殊な物質で無理やり動作させているため、これを定期的に投与し続けないとたちまち死体に戻ってしまう。時間の経過がなくとも細胞分解酵素を投与されてしまえば同様。
さらに通常の生きた人間とは異なり、ドーパントに変身した状態で仮面ライダーのマキシマムドライブを受けるとそのまま消滅してしまう弱点を持つ。
そして最大の欠点として挙げられるのが、NEVERとなると生前の記憶や人間らしい感情が少しずつ失われ、やがて人の心を失った残虐な悪魔となってしまうこと。
リーダーでありNEVER第一号でもある克己はVシネマ『仮面ライダーエターナル』の時点で既に幼少期の大切な思い出のはずのとある曲が自分にとってどんなものなのか、どういうエピソードがあるのかまったくと言っていいほど思い出すことができなくなっており、その後のとある出来事をきっかけとして完全に人間性を喪失。当人なりに信念と矜持を持つダークヒーローから、他者を自分と同じ科学の怪物に変えようと画策する悪魔へと転落してしまっている。
とはいえ「死を恐れない、知能と高い身体能力を持つ生物兵器」としては非常に優秀であることも間違いなく、実際かつては財団Xの出資先として期待されていた。
この出資の話は競合相手がよりにもよって圧倒的汎用性、多様性に携帯性・機密性まで併せ持つとシンプルにテクノロジーとして優秀すぎるガイアメモリであったことから立ち消えてしまったが、加頭順が抜粋し引用した報告書には、逆に言えば「相手がガイアメモリでさえなければ出資先に選ばれるのは確実だった」旨のことが記載されている。
前述の「マキシマムを受けると肉体が耐えきれず崩壊してしまう」特性しかり、何かとガイアメモリとの相性が悪い技術と言えるだろう。
旗には、リンゴが刺さった剣を4匹の蛇が囲んだロゴが描かれており、蛇が4人のメンバー、剣が克己を表す。
メンバーは黒地に赤ラインのジャケットを着用しており、フィリップにも渡された。
メンバー
「さあ、地獄を楽しみな!」
「嫌いじゃないわ!」
「この熱さが欲しくて……冷たい身体が嫌で、きっとあたしはヒートと引き合ったんだ!」
「GAME START」
「見つけた……俺のメモリィィィ!!」
協力者
関連人物
加頭順:財団Xの投資担当エージェントとして、NEVERの技術を自身の体でテストしている。
双見光:本編終了後の正統続編『風都探偵』に登場。NEVERによる風都タワージャック事件を見てそれに強く影響された者たちで事件の後日に結成された、NEVER(特に克己)を崇拝するガイアメモリユーザーによる半グレ集団「蒼炎群(せいえんぐん)」の一員。彼自身も克己の熱狂的崇拝者で、T2エターナルの纏う「青い炎」に強い憧れを抱いている。
備考
5人の苗字の頭文字を並べると「ダイ ハード」になる。
関連雑誌によると、『運命のガイアメモリ』のストーリー自体が「アマチュアが戦いのプロ相手に奮闘する」という映画の『ダイ・ハード』に近いものだったため、モチーフとして採用したとのこと。
関連タグ
双見光/クラブ・ドーパント/リアクター・ドーパント:NEVERの遺した負の遺産というべき存在
仮面ライダーアマゾンシグマ、カラスアマゾン・・・死人を蘇生させた改造人間繋がり。