2. 日本の鉄道車両の中から選ばれる賞。
ブルーリボン賞(映画)
1950年創設。東京映画記者会(在京スポーツ新聞7紙の映画担当記者により構成)により選出、授与される。
ブルーリボン賞(鉄道)
1958年創設。日本の鉄道趣味団体である鉄道友の会の会員投票により選出される。対象は前年に日本国内で営業運転を開始した鉄道車両のうち、(「日本国内で製造された」は条件にならないため輸入車両でも受賞可能性はあるが2016年現在実例はない)画期的な車両であり、かつ最優秀であるものに与えられる。なお、次点となった優秀な車両には「ローレル賞」が与えられる。
一般投票という性格上、国鉄(→JR各社)や大手私鉄の優等列車用の車両が受賞する場合が多いが、東京メトロ1000系や阪神電鉄5700系のように、優等列車用の車両が「該当なし」となった場合は普通列車用の車両が受賞する。
主な受賞車両
- 小田急電鉄3000形電車(初代)(第1回:1958年) - 本賞は「この車両を顕彰する」ことが目的で創設された。
- 日本国有鉄道0系新幹線電車(第8回:1965年) - 公開されている限りでは史上最高の得票率(70.3%)を得た。
- 日本国有鉄道EF66形電気機関車(第12回:1969年) - 史上初の非旅客車の受賞(他の例はJR貨物E250系電車のみ)かつ現在まで唯一の機関車の受賞。
- 江ノ島鎌倉観光(現江ノ島電鉄)1000形電車(第23回:1980年) - 史上初の中小私鉄車両の受賞。(この後、中小私鉄・第三セクター車両の受賞は現在まで4例ある)
- 東武鉄道100系電車(第34回:1991年) - 総得票数ではJR東日本251系電車に僅差で及ばず第2位であったが、選考委員会での決定で逆転受賞した異例のケース。
- JR九州787系電車(第36回:1993年)- 九州の車両で初の受賞。
Pixivサービス開始後の受賞車両
- 第51回(2008年):JR東海・JR西日本N700系新幹線電車
- 第52回(2009年):小田急電鉄60000形電車
- 第53回(2010年):JR東日本E259系電車
- 第54回(2011年):京成電鉄AE形電車(2代目) - 2年連続で成田空港アクセス用車両の受賞となった。
- 第55回(2012年):JR東日本E5系新幹線電車
- 第56回(2013年):東京地下鉄(東京メトロ)1000系電車 - 史上初の地下鉄専用車両の受賞。
- 第57回(2014年):近畿日本鉄道50000系電車
- 第58回(2015年):JR東日本E7系・JR西日本W7系新幹線電車⇒E7系・W7系
- 第59回(2016年):阪神電気鉄道5700系電車 - 阪神電鉄では初めての受賞。
余談
- 小田急ロマンスカーは第1回以来30000形(EXE)を除き全車両が受賞している。
- JR九州の在来線特急形電車は783系以外全車両が受賞している一方、JR北海道は自社新製車両による受賞が、JR東海は自社単独での受賞が未だにない。
- 大手私鉄で受賞歴がないのは東京急行電鉄、相模鉄道、京阪電気鉄道、西日本鉄道の4社。このうち相模鉄道はローレル賞でさえも受賞歴がない。
- 新幹線電車の受賞は0系、500系(第41回:1998年)、N700系、E5系、E7系・W7系の5例にとどまっている。
ブルーリボン賞(船舶)
1860年代創設。大西洋を最速で横断した船舶に授与される。
最初に綬章(遡及授与)した船は1838年に記録を達成した『シリウス』、当初はマストに青いリボンを流すことを認められたためこの名がある。
20世紀半ば以降は高速輸送の役割を航空機に譲ったこともあり、1998年の「キャットリンク5」(2日20時間9分、速度41.3ノット)以来受賞船舶はない。