ラヴィッジ
らうぃっじ
概要
『トランスフォーマー』シリーズに登場するキャラクター。大型ネコ科動物の姿を模したデストロン(ディセプティコン)の兵士。
日本の古くからのファンにはジャガーの名で知られており、ラヴィッジ名義は海外版との名称統一が図られた実写映画シリーズ以降の作品で扱われることが多い。
G1(ジャガー)
CV:島香裕(TVシリーズ初期)、江原正士(ヘッドマスターズ)
初代アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』から登場。デストロン情報参謀サウンドウェーブの部下であるカセットロンの一員。またの名は諜報破壊兵ジャガーであり、カセットテープに変形する。
動物のジャガーのような俊敏な動きと隠密性を活かした密偵活動を得意としており、同じカセットロンであるコンドルと共に諜報活動で活躍する。
ただし戦闘能力はそれほどでもない。地球の豹にはかろうじて負けないものの、スパイク相手には黒星が目立つ。しかし、あのコンボイ司令官を二回ほど突き倒しているので、おそらくスパイクとは相性が悪いだけとも推測できる。そもそもTF世界の人間が超人染みているから仕方ない部分もある。
なお彼にも力負けするバンブルは勇気に機転で活躍し、主力メンバーとなっている。
滅多に喋らないものの決して喋れないわけではなく、シリーズ初期では台詞があったり、『ヘッドマスターズ』ではサウンドウェーブがサウンドブラスターとして復活した際は仲間と共に大喜びしている。
実はカセットボットの一体「ナイトストーカー」のテックスペックカードによれば、ジャガーは彼の元同僚と明記されている。
- ナイトストーカーは元デストロン
- ジャガーは元サイバトロン
このどちらとも解釈できるが、はっきりした答えは不明。
二次創作界隈ではサウンドウェーブのペットのような扱いを受ける事が多いが、IDWのアメコミでは、実はジャガーこそがサウンドウェーブの育ての親であった事が明かされている。
ビーストウォーズメタルス
『ビーストウォーズメタルス』ではG1のジャガー本人が登場。
戦後はビースト戦士にリフォーマットされ、デストロンの秘密警察に籍を置いていたが、初代デストロン軍団への忠誠心は未だ健在。
また隠密行動を得意とする事や、ビーストモードではなくカセットに変形する点も初代と共通している(本人は「いまどきカセットテープに変身!」とぼやいているが)。
猫なだけにナ行が発音できにゃい。『ヘッドマスターズ』ではそんな事はなかったのだが、ビースト戦士にリフォーマットした際の不具合なのだろうか(声優のアドリブという説は無しで)。
当時のデストロン最高権力「トリプティコン評議会」によりビーストウォーズ関係者の抹殺という密命を受けて地球へ飛来。
当初こそサイバトロンと連携してビーストメガトロンを追い詰めたものの、ゴールデンディスクに込められた初代メガトロンのメッセージを知るやデストロンへと寝返る。
その後ラットルの機転により宇宙船ごと爆破されて戦死した。その際、レギュラーじゃなかったことを悔しがっていた。
今木商事氏の漫画には息子として登場(本人はハッピーミールのような姿)。
「真にあわれはこの世に生まれ落ちたおまえたちと知れ」
「オレは死ぬのはこわくねえ だがな…全宇宙の生命を一つ残らず滅ぼすまでは…死ぬわけにゃいかねーんだーっ!」
宇宙神の使いを自認、人間もTFも宇宙を汚す害虫と見て皆殺しにしようとする。
バイナルテック
『BWメタルス』で無念の死を遂げたと思いきや、2000年代に入って、玩具シリーズ『バイナルテック』にて諜報破壊兵ラヴィッジの名で復活。歴史改変の為に暗躍する。
玩具はトラックスの仕様変更品で、豹頭のロボットからコルベットZ06へと変形。
バイナルテックの海外版『オルタネイターズ』では、初代同様の猫型肉食獣からJaguar XKへと変形する玩具が発売されており、「ジャガーというスポーツカーからジャガーのような動物へ変形するジャガー」としてファンの間ではしばしばネタにされている。
ダイキャスト製の『バイナルテック』に対してこちらはオールプラ製であり、それまでのシリーズにあったカーモードでのボンネットの開閉やステアリングのギミックは構造上の都合により削除されている。
海外版のキャラである為に名称が「ジャガー」でない事と、日本では発売されていない点が惜しまれる一品である。
実写映画版
実写版2作目『リベンジ』では海外名準拠のラヴィッジの名称で登場。
名称・能力・役割などは初代シリーズに登場したジャガーそのままだが、こちらは単眼で、地球の乗り物をスキャンしていないなどの差異も見受けられる。劇中では変形シーンの披露すらなく退場したが、玩具では大気圏突入時を再現した「エントリーモード」なる形態に変形する。
動物のジャガーのごとき俊敏さと豊富な武装を持ち、ドクター(スカルペル)や超小型戦士・マイクロコン等の小型ディセプティコンを体内に収納する事もできる為、工作・諜報活動も得意としている。
サウンドウェーブによって地球へと送り込まれ、ディエゴガルシアにあるNESTの基地へ潜入、オールスパークの欠片を強奪する戦果を挙げる。
その後、かねてより地球に潜伏させていたコンストラクティコンズ(ビルドロンの海外名)や、胸部に格納していたドクターを連れて、ローレンシア海溝で機能停止状態だったメガトロンを復活させた。
エジプトでの戦闘では、他のディセプティコン達と共にサム達の追跡にかかったが、ランページと交戦中のバンブルビーへ奇襲をかけた際、逆に背骨を引き抜かれて破壊された。
レジェンズ(ジャガー)
「LG37 ジャガー&ブルホーン」の名で発売。『超神マスターフォース』に登場したデストロンヘッドマスターJr.の3人組の1人「ブルホーン」がヘッドマスターとして付属する。
今回はカセットではなくスマートフォン風の情報端末、加えて戦闘機へ変形する。LG36 サウンドウェーブ」に格納可能で、構造が同じ「LG27 ブロードキャスト」にも対応。
コミックは、警察犬に転職してアイ(元ネタはカーロボット)の相棒となり、デストロンヘッドマスターJr.の泥棒騒ぎを取り締まるという内容。
ナ行が発音できず「にゃ」になっていたり、1コマ目でサウンドウェーブの部下と自己紹介、さらに「この世界に助太刀いたす!」と発言したりと、設定上はG1及びメタルスと同一人物らしく、少なくともアーシーのようにレジェンズ世界出身ではないもよう。
……猫(科)なのに警察犬?
戦闘に入ると、G1には見られなかった硬化能力で攻撃を凌ぎ、そのまま体当たりで3人を撃退した。この硬化能力はカセットボットの1体「ナイトストーカー」と同様のものと彼は説明している。
最後はアイとの混浴を3人組に覗き見される場面で締めくくられた。おい猫そこ代われ。
ちなみにトリオを揃えようとすると、キャンサーはレーザーウェーブとの同梱でラインナップしたが、ワイルダーは日本未発売なので、若干割高な海外商品を買わなければいけない。