英語でのガンナー
最初に言っておくと、"Gunner"をガンナーと読むのは日本独自のものであり、英語では「ガナー」と発音する方が正しい。
(似たような話として"bomber"に対するボンバーとボマーや、"iron"に対するアイロンとアイアン(アイロンは日本独自の意味を持つ様になったが))
陸軍では砲兵(Artillery)とほぼ同義であり、特にイギリスやオーストラリアでは砲兵部隊の一般兵の階級にGunnerという言葉を用いている。
海軍では大砲を操作する水兵がガンナーと呼ばれる。
攻撃ヘリコプターなどの航空機で砲手を担当する側もこの名で呼ばれ、機体側面に設置されたドアガンを使用する場合はドアガンナーと呼ばれる。
歴史的に軍隊では、個人用の火器はFirearm と総称するかマスケットやライフルと細分類で呼び(→銃士)、Gunという言葉は大砲の事だけを呼ぶように限って使う傾向があり、Gunnerを大砲に限って使うようになったのもこの流れである。
スラング的な用法もいくつかあるが、有名どころではサッカークラブのアーセナルFCのメンバーやファンはチーム設立経緯に由来してGunner(ガナ)と呼ばれる事が多い。
似た言葉
英語のGunという言葉は大砲だけでなく銃の事も指す。「ガンマン(Ggunman)」という言葉はアメリカの西部開拓時代に拳銃を片手に無頼生活を送っていた者を指す言葉に発祥しており、現代でも拳銃やライフル銃を使った人殺しの事を指す。
ファンタジーでのガンナー
ファンタジー作品の世界で、砲兵ではなく銃を使う職業の一種として登場する事がある。
銃が持つ近代的なイメージゆえか、元々ジャンルを選び住み分けを行ってきた存在であったが、現在では剣と魔法の世界にも広く浸透している。
漢字表記で「銃士」という語が同義語として充てられる場合もある。
なお、英語では(17世紀ごろ実在した)ピストル歩兵を指すにはピストリーア pistoleer、ピストル(カービン)騎兵を指すには竜騎兵、マスケット銃を使った兵士はマスケッティア musketeerという言葉で表している。
ガンナーが登場する作品
- クエストのSRPG『タクティクスオウガ』終盤に登場した職業。ガンナーという職業名がゲームで登場した最古の部類と思われる。
- スクウェアのRPG『ファイナルファンタジーX-2』に登場するドレスフィア(ジョブ)。
- アトラスのRPG『世界樹の迷宮』シリーズに登場する職業。本項目でも解説。
- 日本一ソフトウェアのSRPG『魔界戦記ディスガイア』シリーズに登場する汎用キャラクター。 ⇒ ガンナー(男)・ガンナー(女)
- ネクソンのMORPG『アラド戦記』に登場する職業。
- セガのMORPG『ファンタシースターオンライン2』に登場する職業。
- MMORPG『エミルクロニクルオンライン』に登場する職業。
- カプコンのアクションゲーム『モンスターハンター』でのハンターの分類。ボウガンや弓を装備するものが該当する。
- PixivOnlineで設定可能な職業。
上記の殆どがゲーム関係の職業となっている。
世界樹の迷宮のガンナー
『世界樹の迷宮2』にてドクトルマグス・ペットと共に追加された職業の一つ。銃で戦う後衛物理アタッカー。
攻撃力に優れており、単純な物理攻撃のみならず、3種類の属性攻撃・部位封じ・状態異常回復技まで備えた器用な職業。
その反面、銃は装備補正で行動速度が低下するデメリットがある上に、素のAGIが非常に低い為に命中率にも難があり、後衛職の中では防御力が低いなどの欠点も持つ。
彼らの長所を活かすには、味方の適切なサポートが必要不可欠となる。
職業が一新された『世界樹の迷宮3』では、後衛物理アタッカーの地位をバリスタが、銃装備をパイレーツが引き継いでおり、『世界樹の迷宮4』でも、部位封じをスナイパーが引き継いでいる。
第1作のリメイクである『新・世界樹の迷宮』では、ハイランダーと共に新職業として登場。ストーリーモードのヒロインであるフレドリカ・アーヴィングの初期職業で、他のキャラは新システム「転職」の転職先としてのみ選択可能。
本作のガンナーは『Ⅱ』と同様の万能さを保ちつつ、極端だったステータスが比較的バランス良く伸びるようになっている為、大変扱いやすい。
第2作のリメイクである『新・世界樹の迷宮2』にも当然ながら続投。今作では、どちらかというと『新1』のガンナーに調整を加えたような性能を持っており、『Ⅱ』のガンナーとは違った感覚で使うことになる。
また、『Ⅱ』との最大の違いとして、銃による攻撃がAGIに依存するようになり、その仕様を受けて全職業の中でも最高のAGIを持つことになった。しかし、銃の装備補正やスキルが速度補正は軒並み下降しており、実際はそれほど速くは動けない。
『Ⅱ』の代表職として『世界樹の迷宮X』でも再登場。お祭り作品であることの恩恵を非常に強く受けた職業の一つ。『新1』以降バランス型に寄っていたステータス傾向が『Ⅱ』の仕様に戻され、元の鈍足・低耐久・高火力になった。
3種類の属性攻撃・「チャージ」系の高火力スキル・「跳弾」などはそのまま搭載されており、封じ系の「○○スナイプ」は必中になった。
さらに、『新1』『新2』で活躍した「後方攪乱」「クイックアクト」「ダブルアクション」などの補助スキルも搭載しており、活躍の幅が広い。また、一部の銃スキルはスキルLvを上げると、速度補正がマイナスからプラスに転じるものがある。
『X』は「前衛が多く、後衛が少ない」「属性攻撃の倍率が高くない」「状態異常を得意とする職業が使いやすい反面、部位封じを得意とする職業は使いにくい」という状況で、後衛かつ属性攻撃・部位封じ役を兼任できるガンナーは非常に強力である。
ただし、部位封じ職として見ると遅いので敵の行動を先制して防げず、火力職として見ると脆いため潰されやすい。扱いは慎重に。
容姿
共通して右手にフリントロック式の銃を持ち、左腕には肩から手首にかけて金属製の防具を装備。
同じ新職業のドクトルマグスに対抗して北方のイメージなのか、寒冷地仕様の帽子やコートを着用している。
♀1 | ♀2 |
---|---|
♂1 | ♂2 |
none |
4人の中では♀1(ガン子)がヒロイン格として人気が高く、pixivでのイラスト投稿数も圧倒的に多い。
主な使用スキル
○○スナイプ
敵1体に遠隔突属性攻撃+確率で部位封じを行う銃スキル。頭縛りの「ヘッド」、腕縛りの「アーム」、脚縛りの「レッグ」の3種類が存在する。『新1』以降は高確率で命中(『X』では必中)するようになったため、通常攻撃の代わりとしても使える。
チャージ○○
敵1体に強力な遠隔突属性攻撃を行う銃スキル。ただし、発動が遅い上に防御力が一時的に低下するデメリットがある。複合属性攻撃の「ファイア」「アイス」「サンダー」と、突属性単体の「ショット」の4種類があり、「チャージショット」は他に比べると通りが悪い分威力が高い。
跳弾
敵全体に複数回遠隔突属性攻撃を行う銃スキル。ガンナーの主力スキルのひとつ。ただし、攻撃回数が安定せず、命中率も低いので、何らかの補助は必須。
ドラッグバレット
味方の状態異常を治す回復スキル。『Ⅱ』ではパーティ全体だったが、『新1』以降は味方単体に範囲が縮小。代わりにHP回復効果も付与された。
後方撹乱
発動ターン中、敵後列の攻撃・防御・命中率・回避率(『新2』以降)を下げ、確率でスタンさせる補助スキル。「後列のみ対象」という制約があり、『新2』では消費TPが増したが、それでも使い勝手は良い。『新2』以降はパッシブスキルでも発動するようになった。
アクトブースト
次のターン、選んだ行動を2~3回行う補助スキル。初登場した『新1』では行動の制限がなかったため猛威を振るったが、『新2』以降はフォースブースト変わり、ターン数が伸びた代わりに回数は2回で固定・対象は銃スキルのみと調整され、手軽には使えなくなった。それでも十分強力だが。
至高の魔弾
敵1体に強烈な遠隔突属性攻撃を行い、ほぼ確実にスタンさせるフォーススキル。『新2』以降はフォースブレイクに変更されて乱発できなくなったが、それでも強力。発動速度が速く、よほど遅くなければ先制できる。