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ブルートレインの編集履歴

2011-09-22 21:00:41 バージョン

ブルートレイン

ぶるーとれいん

日本国内で客車により運行される寝台特急の愛称。車体色に由来する。

客車列車による寝台特急の愛称。


概要

客車の色が青い事に由来するが、現在では「トワイライトエクスプレス」のような、青くない客車も存在する。


趣味的な分類にゆれがあるものの、公式としては「固定編成前提の系列(20系14系24系E26系)で寝台車中心の編成を組む優等列車」となっていて、その対象である列車には時刻表に流星マーク(特急の場合、青地(モノクロ時は黒)に白い☆とそれが流れるような切り欠きのあるマーク)が表示される。

なお、かつては急行にも「銀河」に20系が転用された際に登場した、これを反転させた(白地に★)マークが存在したが、これをつけた公式急行ブルートレインは、臨時列車を除くと「銀河」、「天の川」、「新星」の3列車のみである。いずれも消滅済み。


かつてはブームになるほどの人気を博したブルートレインであるが、時代の変化に対応しきれず、代表的なブルートレインは次々と姿を消し、現在では「北斗星」などの、僅かな列車が残るばかりとなっている。


牽引機

かつては初代ブルートレイン20系に専用の装備が必要だったため、ブルトレ牽引機はそれ専用に新製・改造を受けた専用機が担当することになっていた。


直流電気機関車

最も花形とされた東海道ブルトレの東京口の牽引機であり、最も華やかな存在だったが、近年は急速に衰退していった。


EF58

  • 初代牽引機。ブルートレインは20系客車、151系電車、キハ80系気動車からなる新世代特急形のひとつだが、牽引機のEF58形は戦前型車両の延長線上にある車両であった。とは言え半流線型のスマートな車体は曲線の優雅な20系とよく似合った。現在でもEF65 500と人気を二分する。ブルトレ牽引機としての活躍期間は特急だけでEF66に次ぐ第2位。急行も含めると圧倒的の第1位。

EF61

  • EF58と共通運用されたため20系牽引用のEF58の検車時に代走する事があった。

EF60 500

  • 東海道ブルトレ増車とセノハチ補機解消用に製造されたが、本来最高速65km/h程度の貨物用で定格速度が低く、故障が頻発した。EF65 500との交代後は二度とブルトレの先頭に立つ事はなく、EF65不足の際はEF58の再登板になった。

EF64

  • 上越線用で同線を通過する「北陸」「あけぼの」「鳥海」「出羽」「天の川」のみ担当。そのため高性能機ではあるが東京口東海道ブルトレの牽引機になったことはない。ほかに客車時代の出雲が工事等で伯備線経由で運行された時は牽引している。現在ではあけぼののみ牽引しているが、直流機としては唯一の存在である。

EF65

  • 500番台(P型) 20系電磁ブレーキ化の際に製造された、汎用機EF65のブルトレ仕様。しかしすぐに東海道ブルトレは大半が14系・24系に置き換えられてしまい、本来の機能を生かした期間はごく短い。しかしその後もしばらくブルトレ牽引機であり続け、最後の旅客特急専用機関車として、EF58、EF66に比肩する人気を持つ。
  • 1000番台(PF型) 500番台では20系客車用のP型と10000系貨車用のF型に分かれていたものを、統合したタイプ。既に20系の定期特急仕業は消滅していたが、20系牽引用装備を一通り揃えている。重連を考慮した貫通扉がやや不評。いわゆる「ブルートレインブーム」が起きた当時の東京口の牽引機関車でもあったので、知名度は高い。

EF66

  • 長年、狭軌最大最強を誇った電気機関車。元々高速貨物用だが、ロビーカーの増車に伴い牽引定数増加が必要となり、国鉄末期からブルトレ牽引に投入された。貨物用といっても高速コンテナ特急用であり全界磁定格速度は72.2km/hと高い。なお、この数字はEF60以降の電気機関車で初めてEF58を上回るものである。意外にも牽引機としての期間はEF65よりも長いが、衰退し遂には消滅する東海道ブルトレの最期を看取る役にもなった。

EF57

  • 急行「新星」のみだが、20系化当初東北本線上野~黒磯間でEF58と共通運用だった為時折牽引した。EF58の先代に当たる戦前型機関車。

EF10

  • 20系デビュー時点での関門トンネル内専用機関車として牽引を担当。元々は戦前型の貨物用機関車。

交流電気機関車

ED71

  • 東北本線黒磯以北の牽引を担当。初の50Hz用量産型交流電気機関車。

ED72,ED73

  • 九州内の交流電化にあわせて製造された電気機関車で、ED72が旅客用、ED73が貨物用。両者の違いは客車用暖房装置の有無だがブルトレ用客車には不要のため、基本はED72だがED73が牽引する事もあった。

EF70

  • 北陸トンネルを通過する列車を牽引する為の機関車で、「日本海」ブルトレ化からEF81登場までのごく短期間だけ使用された。

ED75

  • 国鉄交流電気機関車の決定版。ブルトレ牽引は主に東北で見られた。当初は20系用の装備を備えた専用の1000番台(P型)が新製されたが、後に14系・24系が主流となってからは従前の車両も牽引するようになった。

ED76

  • ED75の改良型で九州島内はこちらが主流だった。同様に当初1000番台が新製されたが、後に指定は解除された。また、変わったところでED79の補完用に北海道用500番台から1両だけ改造された550番台が青函トンネル内の牽引に当たっている。

ED78


ED79

  • 青函トンネル専用機でED75からの改造車。JR貨物には新製車(50番台)も存在するが、通常ブルトレの牽引はJR北海道車。

交直流用電気機関車

EF30

  • 九州島内交流電化開業・門司駅構内交流切替の際、EF10の後継として製造された。対食用のステンレス車体が特徴。後にEF81に置き換えられた。

EF80

  • 気象庁地磁気観測所のせいで取手以北が交流となる常磐線用に製造された機関車。「ゆうづる」のみ担当。

EF81

  • EF65 1000の交直流・ヘルツフリー型として登場した万能型機関車。国鉄時代は単一形式の長距離運用は安全面に支障がある(という事にして要は機関車交代の要員を駅に残させる)という労組の主張により北陸本線・常磐線、及び東北本線の盛岡以南と老朽化したEF30の代替用に限られていたが、JR化後は「日本海」「トワイライトエクスプレス」の大阪~青森間を最大とする長距離運用が普通になった。「北斗星」の牽引機として一躍全国区となり、衰退著しい東海道ブルトレ東京口の牽引機に変わって、ブルトレ牽引機の代表格になった。
  • 関門口を通るすべてを牽引したこともあって、意外に牽引した本数自体は多く、むしろ歴代で牽引していない列車の方が少ない(直流区間のみの安芸瀬戸、直流と非電化のみで交流区間を走らない出雲等)。

EF510

  • 元々JR貨物が開発したVVVFインバータ採用の特急貨物用機関車だが、JR東日本がEF81の老朽取替え用に投入することを決定した。新製急客機としては31年ぶりとなる。なお、これまでの「交流・交直流機は暖色系塗装」という概念を破り、特定の列車の専用機以外では初めて(これまで直流用とされてきた)青塗装が採用された。

ディーゼル機関車

DF50

  • 蒸気機関車の老朽取替え用に製造された電気式ディーゼル機関車。出力はC57とD51を折衷したところでありC62には劣る。

DD51

  • 国鉄液体式ディーゼル機関車の決定版で、登場以来非電化区間で幅広く使用され、ブルトレ牽引機としても現在なお主流である。

DE10

  • 軽量級万能機で本来はローカル・入れ替え用だが、奥羽本線改軌(山形新幹線)の際に「あけぼの」が北上線経由とされた際、北上~横手間の牽引を担当した。他、国鉄時代は迂回運転で何度もお世話になっている。

蒸気機関車

信じられないかもしれないが、ブルートレインがデビューしたのは昭和33年の事で、東北方面、九州島内はおろか山陽本線すら電化は完了していなかったのである。また、この時まだディーゼル機関車は技術開発の途上だった。当然、非電化区間は蒸気機関車の牽引でスタートしたのである。


C59

  • 九州島内で「はやぶさ」「みずほ」の牽引に活躍。軸重の為鹿児島本線熊本以北に限られた。

C60

  • C59の軸重軽減改造車で九州島内で幅広く活躍。また、東北本線では十三本木峠越えの際の前補機としても使用された。

C61

  • D51の改造名義によって登場した蒸気機関車でやはり九州島内・東北地区で幅広く活躍。

C62

  • 狭軌最大にして最速を誇った、国鉄最大の蒸気機関車。ブルートレイン等常時から山陽本線電化完成まで長く牽引機を勤めた。その後数年のブランクの後、常磐線「ゆうづる」にて日本国鉄最後の蒸気機関車定期特急仕業を勤め、その最後を飾った。かの48号機はその栄誉を授かった1両である。

C11

  • 中型タンク機関車で「さくら」の佐世保行き分割編成の牽引に活躍。

その他の蒸気機関車の皆さん

  • 現在では高速バスや航空機などの代替交通機関があることから、災害や事故による不通時にはブルートレインは運行を打ち切ってしまうことがほとんどだが、かつては国鉄の長距離列車は生活・経済の大動脈であり、運転打ち切りは考えられず、例え何時間遅れようと目的地に到着することが必須であった。その為、山陽本線や東北本線など幹線が不通になると、ブルートレインは考えられないようなローカル線を縫って迂回運転を行った。この際、路線が非電化であることと、汎用性に優れる蒸気機関車の特性から思わぬ迂回代走を行うことがよくあった。主に中型で数も多く残っていたC57C58が多く使われた。残念ながら突発性の上台風などの災害直撃の最中であることが多く、写真などの映像記録はほとんど残っていない。後に蒸気機関車撤収後は先の通りDE10がこの任を受け継いだ。

補機専用機

急勾配線区の補助機関車としてのみ使用された機関車


D52

  • 電化前の山陽本線瀬野~八本松間を担当。本来の用途は貨物用。

EF59

  • 電化後の山陽本線瀬野~八本松間を担当。戦前型の電気機関車から専用に改造された機関車。

EF71

  • 板谷峠専用で「あけぼの」のみ担当。ブルトレ以外では、同区間の本務機としても活躍した

EF16

  • 上越国境越え担当でEF15からの改造車。

関連企画

さらば、九州ブルトレ

関連イラスト

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「夜明けの富士」

寝台特急「富士」は、ブルートレインの代表格として人気の列車だった(2009年廃止)。


特急に抜かれる特急

「特急に抜かれる特急」

電車に比べ、客車列車はスピードが遅く、運行上のネックになっていた事も、ブルトレ衰退の一因。

関連タグ

ブルトレ 寝台特急 寝台列車 鉄道

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