表記違い→空を飛ぶ
データ
初登場 | 第1世代 |
---|---|
タイプ | ひこう |
分類 | 物理 |
威力 | 70(~第3世代)→90(第4世代~) |
命中率 | 95 |
PP | 15 |
直接攻撃 | ○ |
効果 | 1ターン目で空高く飛び上がり、2ターン目で攻撃する |
英語名 | Fly |
概要
初代から存在する技。
1ターン目で飛行し、2ターン目で攻撃する。
かつてはひでんマシン02の座に居座り続けていたが、第7世代ではひでんマシン廃止の影響でわざマシン76に。
第8世代でもひでん技は廃止されたままであり、恐らく今後ひでん技に戻ることはないだろう。
言葉通り、習得可能なポケモンは大半がひこうタイプ。
…なのだが、図鑑で「飛べない」と明記されている故にネイティやアーケンは習得できない。にも関わらず同じく明記されているドードーやバルチャイは普通に習得できる。
いい加減すぎるぞポケモン図鑑。
ちなみに初代はミュウを除いて鳥型のアイコンのポケモン専用であり、RGBではリザードンやカイリューですら習得できなかった。そのデカい翼は飾りか(もっとも、それは進化過程でひこうタイプを得たバタフリーや、体躯が少々アンバランスとはいえ、大きな翼をもつゴルバットにもいえることかもしれないが)。
故に空を飛べる扱いになってしまった為、ドードリオは第4世代までの3Dポケモンゲームで足を交互にバタつかせながら飛ぶと言う妙ちきりんなモーションが与えられる羽目になってしまった。空気を蹴れば浮けるとか言う理論なのだろうか…。
なお、どういうわけかゴルーグも習得できる。
デザイナー曰く、「設定に『空も飛べる』と書いたら採用されてしまった」(要約)との事。
いやまあ別の意味で飛べそうな見た目ではあるが。
なお、ひこうタイプや特性ふゆうでなくても、翼のある大型ポケモンは習得できる傾向にある。
(アナザーギラティナ・レシラム・ジジーロン・ルナアーラなど)
たきのぼりと並んで、ひでん技時代に自力習得者がいた変わった技でもある。
まあ、ボーマンダは空を飛ぶ為に進化したような物だし。
実際習得可能になって、この技がどう言う扱いになるかはお察しください。
後述するが、対戦においてはとにかく使い勝手が悪かった技(第6世代までは特に)である。
ストーリーでは交代読みをしてこないCPU相手に使えないわけでもなかったが、単なるひこう技でしかない上に命中95なので完全に信頼できるかと言うとそうでもない。
ブレイブバードやドリルくちばしを習得できるポケモンであればそちらの方が優先されるだろう。デメリットはどうぐでいくらでも補えるのだし。
そんなわけで第6世代まではひでん技としての使用価値ばかりが注目されていた。
マップ上で使用可能になれば、一度行ったことのある町などに瞬時に移動できるようになるため、移動の幅が非常に広くなる。
XYまではポケモンセンターのある場所にしか飛べなかったが、ORASでは、道路や水道にも飛べるようになった(但し着地地点は場所ごとに固定)。
道路の場合は看板のある場所、洞窟や施設の場合はその入口前に着地するのでわざわざポケモンセンターから歩く手間が省けた。
またおおぞらをとぶという要素が追加されている。詳しくはリンク参照。
ちなみにアローラ地方でひでん技として存在しないのはシステムの都合……
ではなく、ライドギアに登録されているポケモン以外でのこの技による移動は法律で禁じられているから。
特例を除いて、あなをほると共に覚えられるポケモンはそうそういない。リザードンやフライゴン、ランドロスぐらいのもの。
フライゴンやランドロスは、かみなりを無視して空を飛ぶ稀有な存在である。実用性はともかく。
対戦において
先述の通り対戦ではあまり使われてこなかった。
道具、とくにZクリスタルやパワフルハーブなしでの採用が考えられる候補は、特性の一つ「しゅうかく」とシナジーがあるトロピウス。道具や手持ちの縛りありきだが、他に印象的なそらをとぶの使い方をしたのはレパルダスだろうか。こちらについてはリンク先を参照。
あなをほるやダイビングと同じく相手の技を透かしたりできる個性はあるが、所詮2ターンかけて威力90でしかなく、ブレイブバードや同じ溜め技のゴッドバードと比べるとどうしても見劣りしてしまう。
第3世代まではもっと酷く、何と威力70とドリルくちばし以下。しかも2ターンかけて。
しかし初代ではつばさでうつが酷すぎる性能だった為、ピジョットやプテラはこれに頼らざるを得なかった。
「初代ではひこう技全体がろくな性能でなかったため、2ターンかけて威力70のそらをとぶすら実戦で投入されるレベルだった」というわけである。
溜め技共通の欠点として相手の交代・積み技を許してしまうのもいただけない。
しかも初代は凶悪無比の積み技かげぶんしんの存在もあり、空なんて飛ぼうものならば泥沼の戦いを許すのは目に見えていた。
まず習得できるひこうタイプが軒並みふぶきで軽く落ちてしまうし。
第2世代以降も優秀な積み技が増えたり半減に出来るポケモンが増えたりしているので、未だ報われていないのが事実である。
受けに出てこられるポケモンや積み技持ちが倒れた終盤であれば思う存分使えるが、何も情報がない前半に安易にそらをとぶのはリスクが大きいのだ。
なにより2ターン内に与えるダメージならばつばめがえしやつばさでうつを2発撃った方が強いというのもある。
第2世代からはさらに「空中にいる間はかみなり・スカイアッパー・ぼうふうは命中し、たつまき・かぜおこしに至っては威力2倍で受ける」と言う特効効果まで追加されてしまったため、もはや戦闘での使い勝手はお察しである。ただしたつまきとかぜおこしは2倍になっても威力が80なのでそこまで脅威とは言えない。
第7世代ではZワザの登場により、高火力の飛行技として扱う方法が生まれた。
といっても、この方法をまともに活かしているのは碌な物理飛行技を覚えないカイリューとランドロス位。まぁ、ほぼカイリューに限定的だが。とびはねるしか物理飛行技のないギャラドスと似たような事情である。この類の事情をもつポケモンは多いので、勿論ボルトロスやフライゴン等が奇襲目的で習得させるのも大いにアリ。
ひこう技を切ってると高を括って出てきた連中にひこうZでひこう物理の役割を遂行してやろう。
しかし例外もあり、やはり安定威力・安定命中・範囲の広さは魅力であり、対戦環境でボーマンダ等の物理アタッカーが第7世代以前に採用していたこともある。
ボーマンダの場合げきりんとは違い操作不能にならず、通りの良い等倍火力で大ダメージを与え、交代して半減で受けてくるポケモンにはじしんを撃つというちゃんと理に適った採用理由であった。つばめがえし採用なら返しの攻撃で倒されてしまうが、そらをとぶなら一撃で倒せる相手が環境にいたのもある。
上記の様に今まで進化して空を飛べるのにという使い勝手が悪いからと対戦用にそらをとぶを覚えさせてもらえなかったボーマンダの採用技についにそらをとぶが加わったのはどこか感慨深いものがある。
第8世代では相手のダイマックスのターンを消費させる技として、あなをほる・ダイビングと共に注目を集める。
逆にこちらのダイマックスではデメリットを無視できることも追い風。
特にひこうタイプであるこの技の場合ダイマックス技として使うとすばやさが一段階上昇するため、速度が中途半端であるポケモンにとっては更に朗報。
他メディアでのそらをとぶ
アニメ版では空戦可能なポケモンは普通に空中戦を仕掛けるためか、技としての「そらをとぶ」が使われた事はない。
一方、ロケット団の退場シーンを比喩としてこう言われることがある。
スマブラではリザードンの上必殺ワザとして実装されている。
体をきりもみさせながら上方向へ上昇する。連続ヒットするため、真上にいる相手への追い打ちにも使える。
ただ、上昇の度合いはそこまで高くはないので過信は禁物である。