ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴
福井鉄道の編集履歴2021/05/15 20:44:09 版
編集者:薔薇さま道場
編集内容:モハ800形について、現有車両から削除。

福井鉄道

ふくいてつどう

福井県に路線を持つ私鉄、バス会社。本記事では特に鉄道線について説明する。

福井県越前市に本社を置き、福井市より西側で鉄道バスを運営する会社。通称「福鉄(ふくてつ)」。

1963年に名古屋鉄道(名鉄)傘下になったが2008年に離脱。

福武線(鉄道)の概要

福井鉄道(福鉄電車)の路線は現在、福武(ふくぶ)線の1路線のみである。

元々は大正時代に、鯖江市にあった日本陸軍第三六歩兵連隊を輸送する目的で敷設された鉄道路線を運営する会社「福武電鉄」として発祥する。戦時統合により、それまで別会社により運営されていた鯖江~織田の鯖浦(せいほう)線、武生~粟田部の南越線を編入し、福武電鉄を改め現在の福井鉄道とした。その後、モータリゼーションと沿線の過疎化もあって、鯖浦線と南越線は1981年までに相次いで廃止され、残された福武線も一時は経営危機に立たされるもこれを乗り越え、LRTの路線となって現在に至る。

この福武線は、越前市越前武生駅(旧・武生新)を起点、福井市田原町駅を終点とする越前市-鯖江市-福井市の21.4kmの路線である。福井市の赤十字前駅(旧・福井新)から北は軌道区間となっており、福井市内は路面電車として運行される。いわば北米インターアーバンのような路線。

福武線には、一般の鉄道網と同じ高床の車両と、路面電車規格、いわゆる低床の車両が併存していたが、特に乗り換え等はなく高床の車両であってもそのまま軌道区間に乗り入れしていた。2006年度からは、2004年度末で岐阜地区の600V線区が全廃された名古屋鉄道(名鉄)から低床車両を大量に譲り受け、これに適応すべく、越前武生(旧・武生新)~赤十字前(旧・福井新)間の鉄道事業法が適用される区間ではホームのかさ下げが行われた。ちなみにこの2006年には、同じ北陸でJR富山港線を転換して(当時の)富山ライトレールが開業しており、鉄道専門誌にも「国内屈指の自動車普及率を誇る北陸に本格的LRTが2つも誕生した」と記されている。

さらに2016年3月27日から、田原町駅で接続しているえちぜん鉄道との相互直通運転を実施している。乗り入れ区間は三国芦原線鷲塚針原駅までで、同駅は福井市の最北端にあたる。

ちなみに名鉄の岐阜の軌道線については福武線とちょっとした因縁がある。実は岐阜でも福井でも、地元商店街組合が「もう路面電車なんか剥がして道路の有効幅を広げろ、そっちの方が客入りが良くなる!!」とかヌかしてたのだが、岐阜が先にそれを実施したところものの見事に広大な駐車場を備えた郊外型店舗に客が移動して商店街はシャッター通りというドーナツ化現象に陥ったため、これに驚いた福井駅前商店街は「ごめんなさい、やっぱりヒゲ線(福井駅前支線のこと)残してください」と降参したという。

福井駅停留所-福井城址大名町(旧・市役所前)停留所の間は本線から分岐した支線のような形になっており、一部列車を除いて越前武生⇔大名町⇔福井駅⇔大名町⇔田原町という風に、スイッチバックを2回行う形で運行される。なおこの区間は、路線図では本線からヒゲが生えているように見えることから、通称「ヒゲ線」と呼ばれている。

(将来、デルタ線化して武生方面から福井駅へ入線できるようにする構想もある。)

福武線の車両

現在は路面電車タイプの低床車両(770形・880形・F1000形・F10形)による運用が行われている。福井鉄道発注の車両は少なく、多くは過去に資本関係のあった名古屋鉄道などから車両を譲り受けていた。

高床車両についてはF1000形により置き換えられたが、低床車両も880形は新製から35年を過ぎていることもあり、置き換えの噂が出ている。

現役の車両

ここでは低床車両のみ取り上げた。

形式以前の運行路線備考
770形名古屋鉄道岐阜市内線揖斐線(岐阜県)えちぜん鉄道乗り入れ予備車両
880形名古屋鉄道美濃町線田神線(岐阜県)
F1000形(FUKURAM)(福井鉄道オリジナルLRV。低床車)えちぜん鉄道乗り入れ対応
F10形(RETRAM)ドイツシュツットガルト市電→土佐電気鉄道(現:とさでん交通高知県)臨時ダイヤで固定運用。車両番号は「735」。

乗り入れ車両

形式所有備考
L形(ki-bo)えちぜん鉄道所有

その他、現在は休車中だが、高床車両として福井鉄道オリジナル車の200形名古屋市営地下鉄名城線(愛知県)から来た600・610形がある。

福鉄独特の付番基準

福井鉄道の車両番号のつけ方は独特で、下記の通りになっている。

  • 1.電動車のみの編成

編成に拘らず同一番号としながらも枝番号(ハイフン以下)で区分する。

→現役車両の例:モハF1001-1+モハF1001-2+モハF1001-3

→過去の車両の例:モハ141-1+モハ141-2(※現存しない)

F1000形に記号はつけられていないが、それまでの車両群では記号(モハ)もつけられていた。

  • 2.電動車と制御車による編成

編成に拘らず同一番号とし、記号をつけて区別する。

→例:モハ610+クハ610

この方法はかつての静岡鉄道にもあり、「異なる形式同士で2連を組む場合は双方の番号を同じくする」という、今考えると理解不能極まるルールがあった(クモハ21+クハ21など)。

  • 3.名鉄600V線区からの移籍車

770形・880形は名鉄時代の番号を踏襲している。過去に存在した800形(休車を経て2019年に豊橋鉄道に再譲渡)も同様だった。

福武線の運行形態と駅一覧

運行形態

急行

朝から夕方にかけて運行。

日中はえちぜん鉄道三国芦原線直通の鷲塚針原-越前武生間の列車と、土休日運休の田原町-越前武生間の列車が合わせて30分間隔で運行している。

朝の田原町発越前武生行き2本(休日運休)以外は福井駅停留所を経由しない。

区間急行

朝に福井駅発越前武生行きのみ運行。

福井駅-神明間は急行運転をするが、神明-越前武生間は各駅に停車する。

普通

日中は田原町-福井駅-越前武生間の列車が30分間隔で運行。

朝にはえちぜん鉄道三国芦原線直通の越前武生-福大前西福井間の列車や、越前武生-福井駅間の列車も存在する。

一部列車は福井駅停留所を経由しない(比率は田原町方面が多い)。

駅一覧

●:停車、〇:福井駅停留所を経由する列車のみ停車(一部列車は経由せず)、|:通過、↑:通過(矢印方向のみ運行)

※1:黒塗りはえちぜん鉄道三国芦原線区間。

※2:斜字路面電車区間。

駅番号駅名普通区急急行乗り換え
F0越前武生JR西日本北陸本線(武生駅)
F1北府
F2スポーツ公園
F3家久
F4サンドーム西(旧・上鯖江)
F5西鯖江
F6西山公園
F7水落
F8神明
F9鳥羽中
F10三十八社
F11泰澄の里
F12浅水
F13ハーモニーホール
F14清明
F15江端
F16ベル前
F17花堂
F18赤十字前
F19商工会議所前
F20足羽山公園口
F21福井城址大名町
F22福井駅
F21福井城址大名町
F23仁愛女子高校
F24田原町
E27福大前西福井
E28日華化学前
E29八ツ島
E30新田塚
E31中角
仁愛グランド前(臨)
E32鷲塚針原三国港方面

余談

2010年1~3月に某携帯電話会社のCMに、福武線の北府(きたご)駅と200形電車(201号)が使用され話題となった。

この縁あって、同年4月12日付けで「お父さん犬」が名誉駅長に就任、携帯電話会社よりぬいぐるみが寄贈された。

バス事業

福井県内の路線バス、および大阪名古屋東京方面の高速バスを運行している。また、観光バスも運行している。

車両は名鉄グループだった名残から三菱ふそう製が多いが、日野自動車いすゞ自動車製も少なからずいる。

関連タグ

中小私鉄

福井県 越前市 鯖江市 福井市

路面電車 LRTLRV インターアーバン

名古屋鉄道(名鉄) 名古屋市営地下鉄 とさでん交通(土佐電気鉄道) ドイツ シュツットガルト

JR西日本北陸本線

えちぜん鉄道三国芦原線

  • ソフトバンクお父さん犬:上記参照
  • メガネブ!:作中に登場。
  • 広島電鉄:2号線(広島駅~広電宮島口)が、福武線と同様に広電西広島駅を境に東が路面電車、西が鉄道線となっているが、こちらは路面電車タイプの車両のみで運行され、利用客がケタ違いに多いためかすべて普通列車である(急行などはなし)。

外部リンク

公式サイト

福井鉄道の編集履歴2021/05/15 20:44:09 版
編集者:薔薇さま道場
編集内容:モハ800形について、現有車両から削除。
福井鉄道の編集履歴2021/05/15 20:44:09 版