基礎データ
進化
クラブ → キングラー(Lv28)
概要
クラブがレベル28で進化。ごつい表情と片方だけ大きいハサミが特徴(青バージョンでは、なぜか両方のハサミが大きい)。
モデルになっているのは片方だけ巨大になったハサミを持つカニの一種シオマネキ。進化前のクラブの分類上の蟹であるサワガニも片方だけ大きくなるためそれを極端にしたようなシオマネキがチョイスされたのかもしれない。
ただし、サワガニの鋏の偏向肥大化は基本オスのみでしかも右側が大きくなることが多い。
名前の由来はking crab(タラバガニ)からか。ちなみにタラバガニはカニではなく、ヤドカリの仲間である。そこに突っ込んだら、同じ名前の『大蟹超獣キングクラブ』もおかしい事になるが(こちらはカブトガニである。見た目はどうみてもカニの怪獣だが)。
現実の生物にはタスマニアンキングクラブという巨大なカニがおり、こちらの方が姿も名前もキングラーらしい。
大きなハサミには1万馬力のパワーを秘めているが、重すぎてうまく動かせない上に、スピードが遅くなってしまった(後述)。仲間との合図を送り合う際にはこのハサミを振るのだが、重すぎてすぐに疲れてしまう。と強すぎるパワーの代わりに様々なものを犠牲にしてしまった。
ゲームでの性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
55 | 130 | 115 | 50 | 50 | 75 |
圧倒的な攻撃と高い防御を持つがHPと特殊方面は低い。
A130以上で威力100以上の物理技を撃てるみずタイプはキングラーだけであり、素早さも活かしようのある数値。準専用技の「クラブハンマー」を使いこなす蟹ポケモン。尚、第六世代までは水物理技はこれしか覚えられなかった。
他には「ハサミギロチン」や「ワイドガード」といった技を使えるところがミソである。蟹だけに。
しかしその高い攻撃力を活かせる技は少なく、上記の「クラブハンマー」の他には「ばかぢから」や「おんがえし」、「いわなだれ」程度しかないので今後に期待したいところである。USUMにて「アクアブレイク」が幅広く配られたため、キングラーも特性を活かせる待望の一致技を習得した。また、「じだんだ」の習得により、「ハサミギロチン」を外しても「じだんだ」で追撃できるようになった。更に剣盾では「10まんばりき」、「アームハンマー」も習得した。
動きが遅いという設定だが意外と素早さは高くバタフリー等よりも速い。
隠れ特性は「ちからずく」。生かせる技の大半は特殊技なのが厳しいところだが、いのちのたまの効果もあり、「れいとうビーム」や「ふぶき」がまともな威力になったりはする(特に後者はガブリアスを確1に出来る)。
そして、先述の通りUSUMにて「アクアブレイク」を習得。それでも尚シザリガーに火力は及ばないが素早さや「こうそくいどう」の差により使い心地は変わるだろう。
キョダイマックス
タイプ | みず |
---|---|
たかさ | 19.0m~ |
おもさ | ???.?kg |
はさみポケモン・キングラーがキョダイマックスした姿。
初代ポケモンの中でも長らくピックアップされず燻っていたキングラーだが、ポケモン剣盾にて遂に新形態が実装された。
現実における世界最大級の甲殻類であるタカアシガニの如く脚がニョキニョキ伸びてトゲが生え、ただでさえ大きかった左のハサミが一層ゴツく巨大になって怪物じみた外見へと変貌した。
最大の特徴は口元を覆う大量の白い泡で、まるでサンタクロースのヒゲのように垂れ下がっている。この泡は強アルカリ性で、吹きかけられた相手の体をたちまち溶かしてしまうという。
これは現実のカニが口から泡を吹いている様を再現したものと思われるが、実際にカニが泡を吹いている時は酸欠になっている証拠だったりする。
専用のキョダイマックス技は「キョダイホウマツ」。水タイプの技が変化し、相手全体の素早さを2段階下げる追加効果がある。
レイドでは何気に攻略難易度の高い強敵。
習得している技がとにかく多彩で、じめん技の「10まんばりき」、むし技の「シザークロス」を覚えているため、弱点を突けるでんき・くさタイプで挑んだとしてもまったく油断のならない相手になっている。
しかも、これらの技を「つるぎのまい」で攻撃力を底上げしてダイマック技とも使い分けながら使用してくるので、討伐に手間取るとどんどん火力を底上げされて手が付けられなくなってしまう。
反面、防御は高いがHPそのものは低い点は変わっていないことから、耐久面はそこまで高くはない。
アニメでの活躍
サトシの所持ポケモン。
無印編13話にて、クラブとしてゲット。
しかし、すでに手持ちが6体だったため、オーキド博士の元へ送られてしまう。すなわち、ポケモンは6体までしか持ち歩けないことを説明するためのポケモンだった。
ちなみにほかのクラブより一回り小さい個体であった。
その後もサトシはクラブのことを気にかけており、オーキド博士にテレビ電話をかける際には、一緒に映っているクラブに声をかけることが多かった。しかし、次第にその役割はベトベトンに取られていった。
このままオーキド預かりで終わるか思いきや、セキエイリーグ第1戦のパーティとして大抜擢される。
理由は、水のフィールドと相性がいいからということだった。
サトシと修行したような描写もなくまともにバトルができるかどうかも怪しかったが、いきなり相手の1体目のナッシーを倒し、その直後に進化。その勢いのまま残りの2体も撃破しなんと初バトル(しかもポケモンリーグにて)で相手を3タテするというとんでもないポテンシャルの持ち主であった。
3回戦にも出場し、氷のフィールドにてパルシェンを(文字どおりその殻ごと)破っている。
セキエイリーグ終了後はまたオーキド邸に預けられてしまうが、その後も大きな大会の切り札として使用される機会があり、うずまきカップやシロガネリーグで呼び出されている。
しかしシロガネリーグでは、直前に起こった事故のせいでケガをしてしまい、出場することはできなかった。
その後SM編の42話「カントーでアローラ! タケシとカスミ!!」や新無印編の68話「ゴウにライバル!? ミュウへの道!!」ではサトシの過去の手持ちが沢山登場する中でこいつは何故か影も形も無いという出番の少なさを物語っている(特に前者は初代勢の中で唯一登場しない形になっていた)。
このように出番が少ないため知名度はあまり高くないが、登場するのが主要な大会ばかりでありその成績もよいためよくサトシのベストパーティを想像するときに水ポケ枠として入ったりする。
ポケモンGOでは
第1世代のポケモンなので、サービス開始当初から実装されている。
キングラー自身の出現率は低いが、進化前のクラブがサービス開始当初はみずタイプにおけるコモン枠の1つになっており、水辺を中心にいたるところで出現していたために入手難易度自体はそこまで高くはなかった。現在は後発のポケモンが多数実装されたためにクラブの出現率が下がったこともあり、そこそこレアなポケモンになっている。
しかし、サービス開始から3年以上もの間、キングラーはプレイヤーからは殆ど注目されることのない不遇なポケモンであった。
そもそもみずタイプは、同期のシャワーズやギャラドスを始め、ただでさえ強力なポケモンたちが多数鎬を削り合う激戦区であり、攻撃力が高いだけで、左程強力な技を持ち合わせていなかったキングラーはそんな強豪たちにすっかり埋もれてしまっていたのである。そのため、当初は単なる図鑑埋めやコレクション用の域を出ない地味な存在であった。
自体が大きく動いたのは、サービス開始から3年1ヵ月が経った2019年8月末。この時に開催されたウォーターフェスティバルに合わせて、遂に準専用技である「クラブハンマー」を習得できるようになったのである(しかも、ハイドロカノン等とは異なり、イベント限定の技ではないので、いつでも好きな時に習得させることができる)。
このクラブハンマーは威力85の2分割ゲージ技。
2分割ゲージ技としてはかなりの威力であり、技の硬直時間も短めという大変優れた技である(トレーナーバトルでは低確率ながら攻撃力アップの効果もある)。この技と通常技で「あわ」を覚えさせたキングラーのDPSはなんとたきのぼり/ハイドロポンプのコンボを覚えたカイオーガをも上回るという驚くべき検証結果も出ている。
これまで殆ど見向きもされなかったキングラーだが、ここにきて、一躍最強のみずポケモンの座に名乗りを上げる程の強ポケへと躍進することになり、プレイヤーから大きな注目を集めるようになっている。
とはいえ、強化されたと言ってもそれは攻撃面のみであり、HPが低いために非常に打たれ弱い点は変わっていない。攻撃性能こそ圧倒的だが、その真価を発揮させるには投入させるタイミングや戦い方などをよく吟味する必要があると言えるだろう。
関連イラスト
関連タグ
ヘイガニ、シザリガー:第二のクラブハンマー使い。ちなみにサトシもヘイガニを所持。
ウデッポウ、ブロスター:第三のクラブハンマー使い。エビとカニは近縁。
マケンカニ、ケケンカニ:第四のクラブハンマー使い。ただしマケンカニの時のみ。
イワパレス:蟹?仲間。アニメでやたら強いところがキングラーと似ている。
メタグロス:蟹?仲間。こちらはなぜかアニメではやたら弱いorかませ扱い。
アクマイザー3:同名のキャラクターが登場する