「ボクはポットデウス、ボッコワウス大王の隠し子にしてトジテンドの新たな王様だ」
CV:岡本信彦
スーツアクター:神尾直子
映画ネタバレにつき閲覧注意!!
概要
トジテンドを復興してキカイトピアの新たな王座を狙うキカイノイド。
自らを「ボッコワウスの隠し子」と称している。一人称は「ボク」。
その容姿は、本編第48カイ!にて最終形態へと変貌した際のボッコワウスに酷似しているが、青色の鎧のような意匠が凝らされているのが相違点であり、全体的に騎士の様な雰囲気になっている。
武器として槍を携えているが、いかにも強そうな重厚な外見に反してめちゃくちゃ弱い。
ゾックス・ゴールドツイカーとキャプテン・マーベラスが王の間に攻め込んできた際には、クダックが倒される中で玉座の影でガクガク震え、手駒が無くなり止むを得ずゼンカイザーとキラメイレッドと対峙した際には、へっぴり腰で槍を振り回すだけでマトモな戦闘にすらならなかった。
ポットデウスは、ボッコワウスのように強大な力もトジルギアを取り込む能力も、敵対者を蹂躙し尽くす武力も、凶悪な発明を開発する技術も持っていなかった。
それもその筈、実はポットデウスは真の黒幕・Dr.イオカルがカナエマストーンを使って新たなトジテンドの再興・支配する為に担ぎ上げる為に連れてきただけの御輿であり、「ボッコワウスの隠し子」の称号も、イオカルに吹き込まれた真っ赤な嘘を信じ込んだだけに過ぎなかったのだ。
彼の本性は孤独な境遇で生きてきた気弱な性格の人物であり、彼が本当に求めていたのは権力等では無くあくまでも「仲間」だった。イオカルにはその孤独感に付け込まれて、利用されていたに過ぎない。
「孤独感から本心では共に歩む仲間の存在を渇望しながらも、味方に利用されて踊らされ続けていた」境遇は、ステイシーとしても己自身に重ねて思う所があったらしく、更にステイシーの境遇を良く知る介人も、ポットデウスを含む皆を騙して来たイオカルに対して激怒した。
イオカルが倒された後は隅に隠れて泣いていた所を介人達に発見され、ポットデウスはステイシーに土下座で謝罪と助命を懇願、それに対して彼と己の境遇を重ねていたステイシーから「全ての罪をキカイトピアでキチンと償った後で、自身の仲間としてキカイトピア再建に協力する」運びで裁かれ、ポットデウス自身も「罪を償った上で本当の仲間を得られる」話を受け入れて和解する。
そしてカナエマストーンで召喚された焼肉テーブルに、ステイシーと共に向かう場面で物語は締め括られる。
余談
- 名前の由来は「ぽっと出」とボッコワウスの「ウス」からだと思われる。彼が本編後にいきなり登場したボスであるが、前述した彼自身の本当の身の上を考えても、正に「その辺から連れてこられたぽっと出の人物」だと評せる他、話の流れと彼の最終的な立ち位置=和解と生存から「“ぽっと出”の“デウス・エクス・マキナ”」を縮めた可能性もあると思われる。
- ただし、ポットデウス自身孤独な身の上であり「たまたまポットデウスがボッコワウスに顔が似ていたのを利用する為に、イオカルが嘘を吹き込んでいた」「実は弱かった」等だけでは「本当にポットデウスがボッコワウスの隠し子で無い事実」もまた証明はできないのだが……。
- ポットデウスの容姿は『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場してきた一般キカイノイドとはかなり差異がある。
- これらの疑問点は本編で介人達に倒されたボッコワウスを、あの世から連れて来ない限り真相は不明だろう。
- だが、万が一本当にポットデウスがボッコワウスの実子であっても、父親の悪行だけで彼を不当に追い詰め虐げるのは間違いであり、もしそんな行為に及べばポットデウスがボッコワウス以上の暴君になる恐れもあり、絶対にあってはならない。
- 『機界戦隊ゼンカイジャー』の物語全体で伝えてきたのは「人間もキカイノイドも大切なのは『生まれ』や『血筋』ではなく『心』」であり、ポットデウスが改心した以上「本当にボッコワウスの隠し子でないのか否か」は重要ではないのである。
- 特撮全体でも珍しい最初は敵でありながらも、最終的には味方陣営と和解したゲスト敵キャラである。特に(一応)最初は物語のボスとして登場したゲスト敵キャラとしては間違い無く初である。
- 声を担当する岡本氏はスーパー戦隊シリーズ、ひいては特撮作品初出演となる。
- 過去にパワーレンジャー・ミスティックフォースのイエローレンジャーの吹替え担当していた。
- 岡本氏はラクーンドッグの代表取締役を務めており、Dr.イオカル役の立花慎之介氏とは声優事務所の社長繋がりでもある。
- また、今作にて共演するカッタナー役の鈴木崚汰氏や、射水為朝役の木原瑠生氏とは、ある作品にて関係があり、ゼンカイジャー本編にて出演したマヒルワルド役の田丸篤志氏と、テニスワルド役の駒田航氏とは、その作品内にある一寮のチームメイトとの共通点がある。
- スーツはボッコワウス(最終形態)の改造。だからといって「本当は本当にボッコワウスの隠し子だった」という事でもないだろうが…。
- 武器の槍は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』のヒトカラゲの槍を流用したものである。
関連タグ
ボッコワウス:彼とポットデウスの本当の関係は、顔が似ていただけの他人だが、部下であるバラシタラが繰り返した卑しく侵略先の世界の女性を何百人と妻にし、妻子を不幸にしてきた事実もあって、一応疑わしい部分はある。
ガルザ:魔進戦隊キラメイジャーの悪役で彼もまた黒幕キャラに利用されて悪事の片棒を担いだ存在であり、改心したものの最後は命を落とした点ではポットデウスとは対照的。
ワルズ・ギル:海賊戦隊ゴーカイジャーの悪役で彼を連想した人も少なくないが、上述の通り彼は王族どころか関係者ですらない赤の他人だったり、戦闘力も戦闘員に毛が生えた程度はある点は彼とは異なっている。
へのカッパ:彼の戦闘力がクダック以下であるのを表現すれば、登場作品の戦闘員以下に例えられる戦隊メンバーが妖怪に変えられた存在。
阿古丸/吼新星・コウ:両者共に登場作品のラスボスの本当の隠し子で、ポジションでは一応は前者で、最終的に生存している点では後者に似ている。
ポットデス:名前が似ている。
キングキシリュウオー:見た目がほぼ同じ。
戦隊VSシリーズ敵キャラリンク