データ
他言語版の名称
英語 | Type:Null |
---|---|
イタリア語 | Tipo Zero |
スペイン語 | Código Cero |
フランス語 | Type:0 |
ドイツ語 | Type:Null |
韓国語 | 타입:널 |
中国語 | 屬性:空(繁体字) / 属性:空(簡体字) |
進化
タイプ:ヌル → シルヴァディ(十分になついた状態でレベルアップ)
概要
名前の由来はドイツ語において0を意味する「null」、または妖怪の鵺(ぬえ→ぬゑ→ぬる)と思われる。
ポケモンサン・ムーンから登場する第7世代のポケモン。9月上旬に公開されたPV込みの情報で存在が明らかになった。
カプ神のコケコが初の中点を使用した種族名で話題になったが、こちらも初のコロン記号(:)を使用した種族である。
ヌルという19種類目の新タイプが追加されたと勘違いされそうな名前であるが、あくまでタイプはノーマルである。ヌル自体、何もないと言う意味なので、ポケモン世界における無属性であるノーマルタイプが彼に充てがわれたと言う訳である。
容姿
四足歩行の哺乳類をベースに、昆虫を思わせる前脚や、爬虫類のように鱗が生えた後脚、魚の尾鰭のような尻尾、鳥を思わせる形状のトサカ、そして頭部に顔が完全に隠れる仮面を纏った、様々な生物を掛け合わせたなんとも言えない姿をしてる。
頭部の仮面はその秘めたる力を制御するための装置として機能しているが、非常に重く、タイプ:ヌルの敏捷性の足かせにもなっている。
あくまで外付けで取り付けられた物のためか、このような見た目をしていながらはがねタイプは付いていない。
このタイプ:ヌルは人間に作られた人工ポケモンであり、ゲノセクトのように既存のポケモンを改造して造られたものではない。
だからと言ってポリゴンやゴビットのようにほぼ0から造り出された完全新種というわけでもなく、その実態はどんな状況にも対応できるよう様々なポケモンの力を合成して造られたもので、むしろキメラに近い。
また、過去の人工種の例にもれず性別不明である。四足歩行のポケモンなのだが高さが1.9mとかなりデカく、剣盾だとかなり分かりやすく描写されている。
ストーリーでの活躍
ストーリーではスカル団の一員・グラジオのパートナーとして登場する。
物語終盤でのエーテルパラダイスでのストーリーイベントにて、タイプ:ヌルはウルトラビーストへの対抗手段としてエーテル財団により作られたポケモンであることがグラジオ本人から語られる。
エーテルパラダイスのラボにタイプ:ヌルに関するファイルの一部があり、それによるとシンオウ地方から入手した資料を元に、全てのタイプに対応できるようプログラミングされた。
しかし、製作途中に起動エラーによる暴走を起こしたことで制御装置をつけられ、名称が当初の「タイプ:フル」から現在の「タイプ:ヌル」に改められた。またこのファイルからタイプ:ヌルは3匹作られたことがわかっている。
神話に語り継がれるポケモン、どんな状況にも対応できる、ノーマルタイプというとあのポケモンが真っ先に候補に挙がるが真相は如何に…?彼らがこいつを見たらどう思うだろう…。
更に、クリア後のエーテルパラダイスにて、グラジオからレベル40のタイプ:ヌルをもらうことができ、進化後のシルヴァディのタイプを変えるためのアイテム(メモリ)も同時にもらえる。そしてなんとこのときもらえる個体が色違いとなる可能性もある(SMの伝説では唯一)。
現状、ここでしか入手する事ができない色違いのタイプ:ヌルをゲットしようと数多くのトレーナーが挑戦した。しかし、色違いが出現する確率は約4000分の1であり、光るお守り適用外である為、入手は困難である。
次作の『ポケモン剣盾』では、他の伝説のポケモンを差し置いて唯一の内定であり、クリア後に解放されるバトルタワーで入手が可能。
図鑑テキストによるゲットできる個体は、盗んだ研究資料を元に作られたものらしい(あくまでも噂である為、3匹目である可能性もある)。
またタイプ:ヌルの存在により剣盾が『SM』、『USUM』より後の時系列である事が判明した。
対戦における性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
95 | 95 | 95 | 95 | 95 | 59 |
「仮面で能力を制限されている」という設定だが、合計種族値は534と最終進化形並み。
そのうえシルヴァディの進化前という扱いであるため、しんかのきせきの恩恵が受けられる。
単ノーマルタイプゆえの弱点の少なさも相まって、数あるポケモンの中でも指折りの耐久力となる。
特性の「カブトアーマー」により急所に食らわないのも嬉しい。
一方で「仮面で能力を制限されている」ためなのか技のラインナップが少々狭い。
特に、しんかのきせき持ち耐久ポケではメジャーなラッキーやポリゴン2と比較すると、高速再生技を覚えず回復手段がねむるしかないのは痛い(きせきを使う場合はいわゆる「ねむカゴ」も当然できない)。
進化後なら使えるれいとうビーム・かえんほうしゃ・すてゼリフ・だいばくはつなどの有用な技を覚えないのもネック。
また、いくら合計種族値に優れるとはいっても特殊技に乏しいので特攻95は実質死んでいる。
進化後より36も低い素早さもあいまって、体感的な強さは合計534という数値に比してやや控えめといったところか。
とは言え先述の通り耐久は申し分なく、この時点ででんじは・ほえる・とんぼがえり・こごえるかぜなどのサポート技も使えるので、工夫次第では器用な立ち回りも十分こなせる素質はある。
うまく使えばシルヴァディを上回る活躍を見せることも少なくないだろう。
第8世代では元々少なかった習得技が更に減ってしまった。
特に前世代で採用率が高かったほえる・どくどくを失ったのが痛い。
アニメのタイプ:ヌル
CV:櫻井トオル
サン&ムーン37話より登場。ゲームと同じくグラジオの手持ちで普通のボールではなくプレミアボールに入れられている。
アニポケのグラジオは開発コードの『ヌル』とは呼ばず、ゲーム本編に於ける進化後の名称である「シルヴァディ」と呼んでいる。バトルに出すときは「戒めの仮面を纏いし聖獣」と呼んでいる。
グラジオはタイプ:ヌルが人目につくことを避けており、わざわざ洞窟の奥に入ってから出している。拘束具はタイプ:ヌルにとってかなり負担になっており、グラジオは何とか拘束具を外せないかと悩んでいる。
あるウルトラビーストに襲われた幼き日のリーリエを助けており、グラジオは対ウルトラビースト対策として鍛えている。
47話でサトシのルガルガンとバトルし勝利。覚えている技は「ダブルアタック」「ブレイククロー」「つるぎのまい」「エアスラッシュ」。
49話ではザオボーに捕まったリーリエを助けるため仮面を破壊し、ついにシルヴァディとなった。
余談
対UBとして生み出されたこのポケモンだが、UB達に有利となるような能力は特に持っておらず、劇中で戦う機会も訪れる事は無かった。
また、アニメで使っていた技は(グラジオは気づいていないと思われるが)リーリエを襲ったUBには相性が悪い構成になっている。
ちなみに名前が名前なので公開早々タイプ:ぬるぽだとかタイプ:ガッだとか、タイプ:ヌラナイとか色々ネタにされている。
また、何の因縁かキノ「ガッ」サは弱点のかくとうタイプなため相性は最悪である。
注意点
百科事典内リンクに使用する際、普段の様にタイプ:ヌルと記述してしまうと「:」の部分による性質上なのか、ページに行く事はできるものの赤リンクで表示されてしまうため、
タイプ:ヌル>タイプ:ヌル
と記述しなければならない事に注意が必要。
関連項目
けつばん…初代ポケモンで出現させることができるバグポケモン。「欠番」を意味し「ヌル」にも通ずるため、モチーフにしたのではと囁かれている。なお、けつばんの中にはタイプ2が「ヌ"る▶」と表示されるものがある。
マギアナ…こちらもSMから登場する人工ポケモン。因みに分類は「じんぞうポケモン」。
ケルベロス(仮面ライダー剣)…誕生経緯が似ている