基礎データ
進化
概要
『ポケモンSV』から登場したポケモンで、オリーニョの進化系。
オリーブの木でできた女神のような姿をしており、それぞれ三つずつオリーブの実がついた羽のように大きく広がる両腕が特徴的。
戦闘ではその両腕を上げてオリーブの冠を彷彿とさせる円を形作るという、独特の体勢を取る。
また、進化に伴って常時目を閉じるようになった……ように見えるが、しっかりと赤い目を開いている。レッツゴーで外に出してしばらく待つなどして、眠っている様子を見ると分かりやすい。
その見た目に違わず性格は穏やかで慈悲深く、弱ったポケモンがいれば栄養満点の美味しいオイルを分け与えて元気にしてくれる。
一方、敵と相対すると両腕についた実がまるで砲台のように展開し、そこから岩石を撒く砕く勢いでオイルを噴射し返り討ちにする。
ネーミング
- 名前の由来はスペイン語でオリーブを意味する「oliva」と「葉」、ローマ神話の女神ミネルヴァと思われる。ミネルヴァ(アテナ)はオリーブをシンボルの一つとしている。これは海神ポセイドン(ネプチューン)ととある都市の守護神の座を巡り、ポセイドンが市民に海水の湧く泉を贈った一方で、アテナは人々の生活に役に立つオリーブの木を賜与した事で市民はアテナを守護神に選び、現在のギリシャ首都「アテネ」が生まれたというエピソードに由来する。ローマにおける名称である「ミネルヴァ」もまた、ユピテル/ユノと共に国家の守護神として尊ばれた。
- ドイツ語名の「Olithena」もオリーブとギリシャ神話の女神アテナを掛けたネーミングとなっている。
一見するとアテナの戦闘神としての要素はオリーヴァからは見出し辛いが、ステータスは攻守共に高い数値を誇る為、名前負けはしていない。
- この他にも、「シグルドリーヴァ」、「ディーヴァ」など名前の由来に関しては様々な考察があり、特にディーヴァは歌姫という意味以外にもイタリア語で"女神"を意味する(そもそも語源が「デウス」や「デーヴァ」と同じである)。なお、オリーヴァが覚えられる声を使った技はハイパーボイスのみ。
- 英語名の「Arboliva」は「oliva」にスペイン語で木を意味する「Arbor」をかけたものだろう。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
78 | 69 | 90 | 125 | 109 | 39 | 510 |
とくこうが突出して伸び、次いで特防と防御が高い。反面素早さはたった39しかない鈍足アタッカーである。
特性「こぼれダネ」は攻撃でダメージを受けるとその場でグラスフィールドを展開するという、「すなはき」のフィールド版のような性能。フィールド変化の恩恵を受けやすいだいちのはどうとも相性が良く、これがメインウェポンになり得るだろう。サブウェポン候補にはかふんだんご、だいちのちから、マジカルシャインがあり、ノーマルタイプとしてみればやや狭いが、くさタイプとしては及第点どころか十分な技範囲の広さであると言える。
ほか「こぼれダネ」は「グラスシード」とも好相性。火力を削って物理耐久に厚く振った型を育てるのも1つの手。
弱点はほのお、むし、どく、ひこう、こおり、かくとうと6タイプもあるものの、耐久性能はそれなりにあるため、ミラーコートやじゃくてんほけんの発動を狙うのもいいだろう。
やどりぎのタネ、ギガドレイン、ちからをすいとる(タマゴわざ)、こうごうせい、ねむるといった回復手段も豊富であり、アンコールといった相手の技を限定する技も習得可能。
ミラーコートが変化技ではないので、あえて変化技を覚えさせず、とつげきチョッキで特防を固めてフルアタ構成にするのも有り。
以上のことから「受けて殴る」が基本戦術となると言える。
隠れ特性のしゅうかくは耐久戦術と好相性。「ギガドレイン」で攻めつつ、HPが減ったらオボンのみ発動。「みがわり」「まもる」で時間を稼いでオボンのみを回収し再度「ギガドレイン」……を何度もループし相手を追い詰めていく。
素の状態だと弱点が多すぎるためテラスタルが前提になる節はあるが、火力に乏しいポケモンでは突破不能なほど堅牢になる。
テラスタイプは相手のかくとうタイプのウエポンをスカせるゴーストタイプがおススメの1つ。道中で何とかみがわり人形を用意すれば、慌ててオリーヴァを処理しに来たドラパルトなどの高速ゴーストアタッカーを「テラバースト」(ゴースト)で吹っ飛ばす機会も生まれる。
ランクバトル初期環境ではヘイラッシャやキョジオーンに有利な枠として使われることがある。「こぼれダネ」発動後の特化「いのちのたま」「エナジーボール」でその2者がHD特化していても確定1発に仕留めることができる。この2者には素早さ種族値で勝っているのもミソ。
だが実際はそれよりも「ちからをすいとる」や「やどりぎのタネ」で粘る害悪枠としての活躍が主体。
シリーズ2においてはこだわり系アイテムを持ったハバタクカミへの対策として独特の需要がある。「シャドーボール」は素で流せる上にどくテラスタルやほのおテラスタルを切ればフェアリーウエポンも怖くない。
シーズン4終盤には「しゅうかく」で「オボンのみ」を延々とリサイクルする型が上位陣の間で使われた。
旅パではホゲータ系統の補完としても優秀だがボスクラスの大半に弱点を突かれてしまうので更に補完するポケモンは必須。
テラレイドバトルにて
悲しい事にNPCのケンイチが使用している個体が原因で迷惑ポケモンと認識されやすい。
大きな理由としては、ミライドンを選出した場合にミライドンが展開したエレキフィールドをオリーヴァが後からグラスフィールドで上書きしてしまうからであり、Twitterではサジェストに恨み言が書き連ねられている。
味方にオリーヴァが混ざった時点でそのバトル中はグラスフィールドが高頻度で展開される為、一部のポケモンにとってはソロレイドにリスクが常に付きまとう。
攻撃方面では上記のミライドンを筆頭に、サイコフィールド下でのエスパー技やエレキフィールド下での電気技を狙い辛くなる。特にグラスフィールドで半減されるじしんを使うアタッカーには大打撃となる。レイドポケモンの攻撃技が草タイプだった場合は言わずもがなだ。
防御方面でもキノコのほうしなどの眠り状態にエレキフィールドで先んじて対処する事が出来なくなる。あくびならば喰らった直後にエレキフィールドを貼れば問題無さそうに思えるが、タイミング悪くグラスフィールドを挟まれるリスクは付きまとう。
特性がほぼ毎ターン発動するために演出が挟まり、バトルがスムーズに進まないという弊害も起こっている。
そもそもNPCという性質上基本的にタイプ相性が考慮されておらず、タイプ相性が良い場合でも半端に体力を削ってバリアを不必要に誘発してしまうなど邪魔になる事も多いが、オリーヴァが戦況に与える影響力は上記の様に他のNPCのポケモンと比べても突出している。ソロで高難易度レイドバトル(特に期間限定イベントで出現するさいきょうシリーズ)を攻略する際にこちらの戦術を阻害されてはたまったものではないだろう。
上記では相性が悪いポケモンばかり述べたが、逆に他のポケモンを使用する場合はしっかり味方として活躍してくれる。
グラスフィールドを勝手に貼ってくれるため、レイドポケモンの火力が高い場合は自動回復の有無が勝敗を分ける事もあるだろう。
特攻が高くだいちのちからも使える為、アタッカーとして腐る場面も少ない。
その為プレイヤー操作では打って変わって優秀な部類に入る。
ギガドレインで火力と耐久が両立でき、特にテツノカイナやミライドンが相手にできない地面に強く出られるのが大きい。
サポート面でもこぼれダネによるグラスフィールド半自動展開+両壁で味方を支援しつつ、打点と耐久力を確保出来ている為有用。
コライドンとはグラスフィールドとソーラービームで名タッグを披露してくれる。
とは言え、ミライドンと有利タイプが被るテラスタル水、じめん技で弱点が付けるテラスタル電気の時の選出は注意したい。特にマルチでは上記のケンイチのオリーヴァが悪い意味で有名になった為、ホストや他プレイヤーの意向を無視しての選出は絶対にやめよう。
使用トレーナー
- コルサ:ジムリーダー(パルデア)
- ケンイチ:テラレイドバトルサポートトレーナー
関連イラスト
関連タグ
0929.オリーニョ→0930.オリーヴァ→0931.イキリンコ
オリーヴ:前作におけるキャラクターで、同じくオリーブが名前の由来。