『父さん、母さん・・・・ごめん。』
『俺・・・行くよ!!』
CV:内山昂輝
概要
顔も知らない父親の計らいで復興計画の最中にあるサイド4(旧サイド5、後の「フロンティア・サイド」)の工業コロニー・インダストリアル7に設立されたアナハイム・エレクトロニクス社系列の、アナハイム工業専門学校に通う学生。16歳。
普段は薄黄色のパーカーの上に、アナハイム工専の制服を改造したジャケットを着用し私服としている。
ブッホ・ジャンク社(後にクロスボーン・バンガードを決起させ、サイド4を独立経済圏として確立させるブッホ・コンツェルンの中核企業)でプチモビを使ったデブリ回収のアルバイトをしているため、プチモビやモビルスーツの操縦に関して豊富な知識を持つ。
日常の生活に対して「ずれたような感覚」を感じながらも学生として過ごしていたが、宇宙世紀0096年4月7日、偶然コロニーのシャフトから落下するオードリー・バーン(ミネバ・ラオ・ザビ)を助け、彼女の力になりたいと想った結果、地球連邦軍のロンド・ベルとネオ・ジオン残党『袖付き』の戦闘に巻き込まれ、コロニービルダー「メガラニカ」において、あたかも運命に導かれるかのように瀕死のカーディアス・ビストから『ラプラスの箱』へ繋がる鍵たるユニコーンガンダムを託される。
これを切っ掛けとして、後にラプラス事変と呼ばれる事になる地球連邦軍と『袖付き』の『ラプラスの箱』を巡る軍事衝突に巻き込まれる事になる。
人物
一途でまっすぐな性格の持ち主であり、大人や組織の都合に捕われず、信に足ると認めた人物は、所属の関係なしに信頼する潔さを持つ。
自身も知らなかったその素性は、カーディアスが壮年になってからもうけた実の息子(愛人の子)であり、幼少期にその“素養”に目をつけた父によって特殊な訓練を受けさせられていたが、それが父と母の離別を招き、バナージも記憶を無意識の内に封印していた。
以降は、母と死別するまで母子家庭で育てられ、その後は工業高校の寮生として暮らしていたため、ユニコーンガンダムを託されたばかりの頃は“世間知らずの少年”としての面が強かった。
しかし、ラプラス事変の中でスベロア・ジンネマン、フル・フロンタル、ダグザ・マックールそしてギルボア・サントといった、様々な立場で己の役割を果たそうとする男達の“父性”にぶつかり、手を差し伸べられる中で、「次の世代」を担う男として大きく成長していく。
また同時に、悲劇を目の当たりにしようとも希望を見出す事を忘れないその性格は、上記の“大人の男”達を含めた多くの人物に影響を与えていき、『箱』を巡る小規模衝突は、やがて連邦とジオンという垣根を越え、ヒトの可能性を信じる者達とそれを否定する者達との戦いに様相を変えていく。
特にマリーダ・クルスから告げられた「それでもと言い続けろ」は彼を象徴するキーワードとなる。
ニュータイプとして
ユニコーンガンダムの加速Gに適応する特異性を持ち合わせており、いっときは強化人間の可能性が指摘されたが、ユニコーンガンダムに搭載された「La+(ラプラス)プログラム」の性質もあって、後にその可能性は否定されている。
『ラプラスの箱』を巡るロンド・ベル・『袖付き』の攻防の中で鹵獲や救出、救助、拘束など様々な要因で双方の陣営を行き来する事になるが、その過程において上記の“父性”との出会いと別れを繰り返し、時として心が折れそうになりながらも立ち上がり、人間としてだけでなく、ニュータイプとしても成長していく。
終盤、ユニコーンガンダムに搭載された「La+プログラム」によって示される座標を転戦し、その最終座標であるコロニービルダー「メガラニカ」の最奥部において、『指導者』として成長したオードリーと共に、自身の曽祖父たるサイアム・ビストと対面し、『ラプラスの箱』の正体を知る。
そして宇宙世紀0096年5月4日、『箱』の開放を願ったオードリーを守るべく、メガラニカに潜入して来たフル・フロンタルと対峙。ユニコーン2号機バンシィ・ノルンを駆るリディ・マーセナスとの共闘により、赤い巨大MAネオ・ジオングを退けるも、直後にマリーダの思念から、連邦とビスト財団の上層部が『箱』をメガラニカごと破壊するべくコロニーレーザーの照射準備に入っている事を伝えられるのだった。
バナージとリディは、託された希望を守り抜くべく、二機のユニコーンガンダムのサイコ・フィールドを用いてその砲撃を受け止めようとするが……。
家族関係
サイアム・ビスト:曾祖父
アルベルト・ビスト:異母兄
『機動戦士ガンダムNT』において
『不死鳥狩り』作戦時は公には所在不明となっているが、実はジンネマンと共に密かに活動しており、終盤のⅡネオ・ジオングとの戦闘の際、ビーム・マグナムを装備したシルヴァ・バレト・サプレッサーを駆り、ユニコーン3号機フェネクスに乗り込もうとするヨナ・バシュタを陰ながら援護。
その後、宇宙へ放り出されたヨナを救出し、彼と対面している。
『UC』時代と比較して、まるで仏のような物腰で声のトーンも低くなっており、「向こう側」を見てきた後のバナージであることが窺い知れる。
外部出演
スーパーロボット大戦
初登場は『第3次スーパーロボット大戦Z』。
機体を自由に乗り換える事が出来る宇宙世紀系のMSパイロットとしては珍しく
搭乗機はユニコーンガンダムで固定され、他の宇宙世紀系MSに乗り換える事も不可能となっている。
能力は大器晩成型で、最初の内は能力が低いが、手塩にかけて育てていくとアムロやシャアにも匹敵するニュータイプへと成長する。
後に『NT』が参戦する『スーパーロボット大戦30』のPV第2弾においてシルヴァ・バレト・サプレッサーの戦闘映像が映り(ヘルメット越しの映像だが)パイロット名が彼表記されることが判明した。そのため、寺田PはPVが初公開されたスパロボ生放送にて「30にユニコーンは出ません」と明言した。
なお、30では自軍合流時もヘルメット姿のままだが、これは現在のバナージの事情を理解していたアムロやブライトが素性の詮索を禁止したため。
しかし、そのために自軍メンバーからは名前で呼ばれることが一切ない。
いくら彼がラプラス事変の当事者だからとはいえ、そこまで徹底しなくともいいのでは……?
さらに言えば、サプレッサーではややパワー不足なので、活躍させたければ他のMSに乗せた方がよい。
オススメは同じタイミングでヨナがフェネクスに乗り換えた事で空きが出来たナラティブガンダムや、条件次第で獲得できるV2ガンダムの2号機辺りだろうか。
DLCのHi-νガンダムにアムロを乗せている場合、空きが出来たνガンダムを任せてみるのもいいし、逆にアムロをνに乗せたままにしてバナージをHi-νに乗せるという手もある。30のHi-νはユニコーンのサイコフレームを流用している(ただし、あくまで「噂」レベル)という設定のため、そういった意味でも相性はよさそうである。
シティーハンター
映画『天使の涙(エンジェルダスト)』にまさかのカメオ出演。
正確にはバナージ本人ではなく、作中のお台場に建てられているユニコーンガンダムから発せられる音声としての出演である。
関連イラスト
関連項目
オードリー・バーン / ミネバ・ラオ・ザビ リディ・マーセナス
“父性”を示した男たち
搭乗機
ユニコーンガンダム シルヴァ・バレト・サプレッサー ガンダムMk-Ⅱ
所属艦
その他
バナオド:カップリング