「一死以て大悪を誅す それこそが護廷十三隊の意気と知れ」
「心配無用 此の儂が居る それに勝る警備など無い」
巻頭ポエム
伏して生きるな、
立ちて死すべし(45巻)
魂(こころ) 燃え立つ
天(あめ)の降るとも(58巻)
概要
所属 | 護廷十三隊一番隊隊長及び護廷十三隊総隊長 |
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身長 | 168cm |
体重 | 52kg |
誕生日 | 1月21日 |
CV | 塚田正昭→高岡瓶々(ゲーム『Brave Souls』以降) |
顔に大きな十文字の傷を持ち、膝まで垂れる長い髭をたくわえ、肉体は老人とは思えぬほど鍛え抜かれている。かなりの老齢(少なくとも二千歳以上)だが、十三隊創設以来自分より強い死神が生まれていないために護廷十三隊創設時から千年以上も総隊長を務めてきた猛者で、総隊長の名に相応しい実力を有している。
約二千年前、死神等の教育機関「死神統学院(現在の真央霊術院)」を創設。そこから初の隊長となった京楽春水と浮竹十四郎を我が子のように誇っている。
また、副隊長である雀部長次郎とはこの教育機関の設立以前からの付き合いである様で、ある意味では京楽と浮竹以上に深く信頼している。
たまにお茶会を開いている。
人物像
作中では泰然とした態度と好々爺然とした様子で振る舞い、死神図鑑では流刃若火を怒らせたり(原因は雑用に使用したため)、屋台で抹茶を推したり、やちるに甘かったりといったお茶目なシーンがある。
しかし、そんな普段の様子とは裏腹に、護廷十三隊隊士ならば正義の為に死すべし。と言う、どちらかと言えばタカ派の思想を持った人物であり、正義に反したと見做したならば粛清を即断できる非情さを持つ。
破面篇の空座町決戦では、藍染惣右介の一味と部下の隊長が戦っているその裏で、空座町に集めた隊長格諸共藍染達を葬るべく罠を張っており、藍染の斬魄刀の能力を抑える為にわざと腹を刺されるなど、敵を倒す為ならば部下ごと、もしくは自分ごと敵を倒す事にも躊躇の無い捨て身の戦法を弄して見せた。また藍染との対決で鬼道の1つである一刀火葬を使った事により左腕を失い以降は隻腕となる(井上織姫に頼めば彼女に左腕を治してもらうことも可能だが、人間である彼女をこれ以上命懸けの戦に巻き込むまいという理由で敢えて治さず放置している)。
等々この手の組織では珍しく、総じて「力」のみに全振りした思想のトップと言え、それ故に足りない"指導者としての器"さえも恐怖政治で補っていた。
しかしながら、これでも丸くなった方であり、ユーハバッハ曰く「千年前のお前は剣の鬼」「部下はおろか人間の命にすら灰ほどの重みも感じない」と言われており、過去の元柳斎の戦闘能力は、技術や霊圧と言った元からのスペック以上に、精神面こそが恐ろしいものだったようである。
事実、現在の本人は味方や守るものはもちろんの事、敵であるロイドを贄にした事さえ怒っていることからも1000年前と比べて精神の変化がある事がわかる。
そして実際の戦闘能力に関して言うと、基本的には霊圧の高さと斬魄刀の能力の高さで敵を圧倒するが、鬼道や素手での戦闘能力も非常に高く、刀剣解放した破面の攻撃を受けても平然としており、斬魄刀を完全に封じられた状態でも一方的に殴り殺す事ができる。
千年血戦篇においては、前述の人格が丸くなった事で無敵にも繋がっていた苛烈さや非情さが薄れた、という理由から、ユーハバッハは特記戦力から外している。
一部の読者からは"脳筋"扱いされているが、本来ならそれら欠点が全く問題にならないくらい強い。
実際、アニオリのラスボス達はおろか、藍染やユーハバッハさえも、ワンダーワイス・マルジェラやメダリオンといったもはや対元柳斎用と言ってもいい位の物を用意し、彼だけは封殺する事を最優先事項にしていた。尸魂界や瀞霊廷、護廷十三隊の滅亡や元柳斎への復讐等が目的のこれらの人物達からすれば、目的達成のために元柳斎への対策を用意することは必須と言っても過言ではない(瀞霊廷を滅ぼすことが目的の狩矢神は何故か何の対策もしていなかったが)。おそらく初期にまともにやっていれば間違いなく元柳斎が勝っただろうと予想できる。
つまり強すぎるが故に活躍させられなかった面が強いと思われる(逆に更木剣八は力を無意識にセーブしていたという設定だったため活躍した)。
斬魄刀
解号は【万象一切灰燼と為せ『流刃若火』】
焱熱系最強の斬魄刀である。
解放と同時に刀身が炎に包まれ、自身の周り一帯を炎で包み込めるほどの火力を発揮する。
作中でもほぼ最強の斬魄刀として扱われており、破面篇・千年血戦篇の両篇において、藍染もユーハバッハも、自らが戦線に立つ場合はこの斬魄刀への対策を行なっている。
その一方で、アニメオリジナルエピソード内の「死神図鑑」にて、焚き火代わりにしたりと、結構しょうもないことにも使用していた模様。
詳細はリンク先を参照。
始解の段階で刀身を覆っていた炎が消え、刀身が黒く焼け焦げたただの刀に変化する。
ユーハバッハ曰く、千年前の能力は「斬るもの全てを爆炎で灼き尽くす豪火の剣」だったが、実際は千年前の戦いで全ての力を発動して見せたわけではなく、東西南北の名が冠された四つの攻防形態を持っている。
尸魂界全土が異常乾燥に見舞われる。卯ノ花の言によれば、長時間解放し続ければ尸魂界自体をも滅ぼしかねないとのこと。
作中で千年血戦篇になるまで使わなかったのは恐らくこのリスクが大きいためと思われる。
詳細はリンク先を参照。
技
- 双骨(そうこつ)
ワンダーワイスにトドメとして放った技。両手で放つ強烈な白打技。片手で放つ際は「一骨」となる。
- 威眠(いねむり)
相手の顔に手をかざし、意識を飛ばす。雛森に対して使用。恐らく縛道だと思われる。
原作、アニメでは名称不明。
- 一刀火葬(いっとうかそう)
犠牲鬼道。
詳細はリンク先を参照。
来歴
尸魂界篇では黒崎一護ら死神代行組の侵入に際し、全隊長に死神代行組の討伐を命じた。その後、朽木ルキアの処刑時に京楽と浮竹が双極を破壊したためにしばらく交戦したが、藍染の謀反が四番隊の卯ノ花烈や虎徹勇音によって周知されたため、双極の丘に急行した。騒動収束後は、死神代行組の尸魂界侵入を不問としている。
破面篇では中央四十六室の全員が藍染により、殺害されたことにより一時的に全権を委任された。破面の現世への侵攻に対応する為に、日番谷先遣隊を黒崎一護の助っ人として派遣し、井上織姫が十刃のウルキオラ・シファーに拉致された際には、日番谷先遣隊を撤退させ、藍染との対決に向けた準備の為に浦原喜助と技術開発局に、空座町のレプリカと本物と偽物の町を入れ替える転界結柱という柱の作製を指示、一護達が井上の救出のために命令を無視して、虚圏に乗り込んだ際には、卯ノ花烈、朽木白哉、更木剣八、涅マユリらを救援として派遣するなど、後手に回った状況を挽回するように立ち回った。偽の空座町での決戦の際には他の隊長らを率いて藍染を待ち構える。
暫くは戦況を見守っていたが、中盤から自ら出陣。副隊長達が苦戦していたアヨンを一蹴し、対流刃若火用に作られたワンダーワイスを白打のみで撃破するも、ワンダーワイスに封じられた流刃若火の爆発を抑え込むために重傷を負う。その際に藍染の隙を作るために犠牲破道の一刀火葬を放ち、左腕を失った。
決戦後、隊長羽織を紛失した京楽春水、朽木白哉、更木剣八に対して説教していた。
死神代行消失篇では、一護に再び霊力を取り戻させるために秘密裏に活動していた浦原喜助を召喚し、尸魂界を救った一護への恩を返すため、死神の力を失った一護に再び力を取り戻させるという、従来なら掟に反する判断を下している。銀城空吾との決戦後、尸魂界に収容された銀城の遺体を現世に埋葬したいという一護の要請も容認した。
最終章・千年血戦篇では、信頼のおける副官である雀部を殺された怒りに燃え、久方ぶりに最前線で戦う様子が描写された。その見えざる帝国の尖兵の一人で、雀部を殺して彼の卍解を奪った星十字騎士団のドリスコールが、彼を嘲弄しながら奪った卍解を山本に向けて使用した際に、山本と雀部の関係が回想されている。
約二千年前、まだ若かった山本が(といっても人間でいうと初老ほどの年齢に見えるが)元流という流派を開き、それを教える元字塾という塾の師範を務めていたころ、まだ幼さの残る青年だった雀部が、頻繁に出入りしていた。
そのころの山本の額にはまだ十文字の傷はなく、戦でついた「丿」の字型の傷しかなかったため、仲間から「丿字斎(えいじさい)」というあだ名で呼ばれていた。山本本人はその呼び名をあまり喜んではいなかったが、雀部青年は「自分ごときが本名を呼ぶのは畏れ多い」と、しつこく丿字斎の名を使っていたため、当時山本は雀部を煙たがっていた。
そんなある日、雀部が「卍解を習得してきた」というので山本は興味を惹かれ、「その卍解で儂を倒してみよ」と試合を持ち掛ける。
結果的に当時の雀部の力では山本を倒すにまでには至らなかったが、山本はその試合を振り返って「見事な卍解だった」と評している。その試合で山本の額にはもう一本傷が増え、現在の十字傷が出来上がった。
こうして仲間からは「十字斎(じゅうじさい)」という新たなあだ名で呼ばれることになったが、雀部だけは「自分如きのつけた傷が丿字斎殿の名前を変えてよいわけがない」として、ただ一人頑として丿字斎と呼び続けた。
そんな彼の為に、山本は自身に「元柳斎」の名を冠したのだった。
その後、血の滲むような研鑽を重ねて磨き上げた雀部の卍解を奪ったのみならず、殺された彼を嘲弄しながらその卍解を使用するドリスコールに対して怒りを爆発させ、一撃で彼を灰にして、敵の首魁ユーハバッハの元へ赴き、自身の卍解【残火の太刀】を発動して彼を倒した。だが、倒したのはロイド・ロイドがコピーした偽物であった。
その後現れた本物のユーハバッハに対して再度卍解を発動するも、偽物戦で奪われなかったのはロイドが元柳斎の霊圧を御しきれないからであり、ユーハバッハからも「私が戻るまで手を出すな」と命じられていたためであった。その為彼の霊圧を御しきれるユーハバッハには奪われてしまい、最期はユーハバッハが扱う【大聖弓(ザンクト・ボーゲン)】という巨大な光の弓から召喚された「神聖滅矢」で体を真っ二つに斬られ死亡した。死してもなおかつて破面篇で藍染を相手に一刀火葬を決めたときのようにユーハバッハの外套を右腕で掴んでいたが、その腕すらも斬られ遺体も跡形もなく消し飛ばされてしまった。
その後、現場からは流刃若火の残骸のみが回収された。
死後は八番隊隊長の京楽が総隊長に就任。お茶会は沖牙源志郎が引き継いだ。
その後、続編・獄頤鳴鳴篇にて『護廷開祖』の二つ名と共に、とある場所に送られた事が語られている。
余談
名前の由来は、妖怪の頭領・山本五郎左衛門や山の妖怪・山翁が名前やあだ名「山じい」のモデルではないかとする声もあるが、実情は不明。
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BLEACH 護廷十三隊 初代護廷十三隊 一番隊 残火の太刀