曖昧さ回避
ドラゴンクエストシリーズにおけるどくばり
ドラゴンクエストシリーズに登場する武器の一つである。本来の意味は毒を仕込んだ針、または動物等の針で毒を含むもののことであり、前者の場合は針に毒を塗っておくことが多いが、後者の場合は針の中に溝があり、毒を流し込む形である。
インターネットなどではこちらの意味で使うことが多い。
『ドラゴンクエストⅢ』で初登場して以来『ドラゴンクエストⅪ』までナンバリングタイトルのすべての作品で登場している。
初登場の『ドラゴンクエストⅢ』では巨大な毒蜂の針を再利用した武器であると説明されているが、以後の作品では全て金属製で毒が塗られている針、という説明である事が多い。小さく軽いため、魔法使いや女性など力のないキャラクターでも装備できるのが特徴。
剣やオノといった武器と比べるととても小さく、攻撃力は非常に低い値しか表示されないが、この武器の真価は2つの特殊能力を持っている所にある。
1つ目の特徴として、与えるダメージはどんな敵でも原則的に1の防御無視ダメージである場合が多い。
雑魚モンスターすら倒せない弱い武器なのかと思いきや、逆に超高守備力低HPのメタルスライムを筆頭とするメタル系モンスターが相手であっても必ず1ダメージを与えるため、メタル狩りに使える作品も多数(メタルキングあたりになってくると流石にこっちの効果だけで仕留めるのは厳しいが)。
2つ目の特徴として、毒針が急所に命中し、攻撃した敵を一定確率で即死させる事がある。
敵の残りHPや守備力関係なく、この効果が発動すれば問答無用で即死してくれるので、上記のメタルキングなど、1ダメージの積み重ねで倒すのは厳しい敵も倒せる場合がある。
最盛期だったのは『ドラゴンクエストⅤ』で、文字通り敵の状態やこちらの状態異常など関わらず、装備したキャラが攻撃できれば必中というとんでもない効果だった。
また、急所ヒット効果は「アストロン」中の敵にも有効で、例外的にトラップモンスターやボス等に効かないという点以外は非常に汎用性が高い。
続く『ドラゴンクエストⅥ』及びその後に発売されたリメイク作品では即死効果=ザキ系扱いにされてしまう事があったり、メタル狩りにおいて更に有力な特技が多数登場していった事から一気に微妙な立場へと転落。
以後の作品ではせいぜい序盤のメタルスライム狩り程度にしか使われないという扱いになった。
そのせいなのか、『ドラゴンクエストⅩ』以降のタイトルではブラッドピックという上位互換武器がある。
スピンオフ作品でもしばしば同じ効果で登場するが、中でも『ドラゴンクエストビルダーズ2』で登場するどくばりは攻撃力が+20と最序盤に作れるようになる剣よりも普通に強いうえ、高めの確率で「かいしんのいちげき」が出る、メタル系に必ず1ダメージを与える、時々モンスターを即死させるという3つの効果を持っており、最序盤からクリア後のメタルキング狩りにまで使える。
戦闘はコマンドバトルではなくアクションになっているため、モーションは他のレア武器と共通となっており、横薙ぎに振る×2→最終段のみ突きという形になっているが、即死効果は敵に当たった時に個別で判定されているわけではなく、攻撃ボタンを押して振った際に成否が判定されているようで即死する1振りで複数の敵を捉えた場合、当たった敵は全部即死する。
『ダイの大冒険』ではハドラー親衛騎団のアルビナスがヒュンケルに対して使用。含み針のような小さなもので、解毒にキアリーが必要とゲームとは設定がだいぶ違う。
ダイの大冒険と同じ監修:堀井雄二、原作:三条陸、作画:稲田浩司による漫画『地獄の迷宮』では主人公ギィンがなんとエスタークに対して使用。「魔の王たる者が毒針で死んだ話など、一度たりとて聞いたことがあるか!?」と効いていない様子だったが、とどめを刺した勇者によると「エスタークはギィンの一撃で9割9分ダメージを受けていた」とのことで、実際にどくばりが効いたかどうかは曖昧な描写となっている。
ちなみに余談として、「毒」針と言っても何の毒かは大体不明である事が多かったりする。
『ドラゴンクエストⅢ』の設定だと蜂の毒かと思いきや、『知られざる伝説』によれば様々な毒を混合したものと書かれている。一番嫌なのは、上記の『ドラゴンクエストビルダーズ2』での小さなイバラ+草糸+こやしだろう。
関連イラスト
pixivではどくばりと毒針のタグが混在しているが、そもそもあまりこれらのイラストは多くない。