エクソシスター
えくそしすたー
映画などで有名な西洋版退魔師「エクソシスト」とシスターの鞄語がカテゴリ名になっている。
10期以降の遊戯王特有の、アダルトゲームと見まがうばかりの露骨な萌え美少女テーマの一つ。
属するモンスターはほぼ全てがレベル(ランク)4・光属性となっている。
ランク4は同一人物の下級モンスターと攻撃力・守備力の下三桁が一致し、守備力の下三桁はいずれも800である。
レベル4の(1)の効果やエクソシスター・バディスのイラストを見るに二人一組で戦うスタイルなのだろう。
カードテキストからは「イレーヌとソフィア」「ステラとエリス」がツーマンセルで行動しているように見受けられる。
レベル4
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):(固有効果)。
その後、自分フィールドに(特定の「エクソシスター」モンスター)が存在する場合、自分は800LP回復する。
(2):自分・相手の墓地のカードが相手によって墓地から離れた場合に発動できる。
「エクソシスター」Xモンスター1体を、自分フィールドのこのカードの上に重ねてX召喚扱いとしてEXデッキから特殊召喚する。
ランク4
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが「エクソシスター」モンスターを素材としてX召喚に成功した(場合or自分・相手ターン)に(、~を対象として)発動できる。
(固有効果1)
(2):このカードは墓地から特殊召喚されたモンスター(が発動した効果orとの戦闘)では破壊されない。
(3):このカードのX素材を1つ取り除(いてorき、~を対象として)発動できる。
(固有効果2)
モチーフは『エクソシスト』✕『シスター』であり、戦い方としては相手の墓地利用や蘇生したモンスターにメタを張るのが特徴。墓地から出てくるモンスターを悪魔と見立てているのだろう。また、原作遊戯王では墓地を除外して悪霊を召喚するデッキがある。
「(マルファ以外は相手によって)墓地からカードが移動した」という条件を満たすと、十二獣のように「1体でエクシーズ」が出来るようになっている。
昨今の遊戯王では墓地は第二の手札と呼んで差し支えない状況になっていて、大半のデッキが墓地に触ったり墓地で発動する効果を所持している。
この条件によって多くの関係ないデッキまでもがとばっちりを食っており、メタ的に見れば何でもかんでも悪魔認定して襲い掛かる結構野蛮な集団と言えなくもない。
効果の発動機会こそ多いものの、メインデッキのモンスターは全員攻撃力が非常に低く、棒立ちで並べて相手にターンを渡すのはリスクが高いので通常のエクシーズ召喚を求められることも多い。
メインデッキのモンスターは全てレベル4・魔法使い族なので絶火の大賢者ゾロアで特殊召喚が可能であり、展開用カードとして採用することが出来る。
EXデッキのモンスターはメインデッキとは種族が違い光属性・戦士族となっている。
このため群雄割拠がある状態では特殊召喚できないが、センサー万別があっても共通効果やアーメントによる「1体でエクシーズ」が可能となっている他、ジョーカーズ・ストレートの制約に引っかからないので絵札の三銃士関連のカードを展開用カードとして出張させられる利点がある。
強力な展開カードには「エクソシスターしか特殊召喚できない」縛りがつくので頻度こそは高くないが、エクシーズモンスターを有するテーマなので、当然のように「アーゼウス」になれる。
マニフィカ登場前までは「未来皇」にもよくなっていた為、後述の設定面と併せて定番ネタになっている。
OCG、マスターデュエル共に出た当初はティア外のファンデッキ扱いだったが、マルファやマニフィカの追加によって実用的な段階になり、極端なレベルの墓地利用テーマであるイシズティアラメンツが環境をほぼ埋め尽くした時期には自身の効果や次元の裂け目、ディメンション・アトラクターなどのメタ札を無理なく積み込めることから対策デッキとして台頭した。
尚、ついでに関係のない他のデッキもとばっちりで被害を被っている模様である。
ただ一つで環境を支配するレベルのデッキに立ち迎えるだけの強力なメタ性能は、非主流デッキをも死滅させヘイトを買いやすいのがデメリットである。
基本的な動き
2023年6月現在、展開の中核になるのは一枚初動であるエクソシスター・マルファである。
第一ターンにおいて、マルファの効果でフィールドにエクソシスターを二体並べてエクシーズ召喚→ミカエリスorカスピテルからのモンスター/魔法・罠サーチに繋げることができる。
マルファ自体はエクソシスター・パークスからサーチできるので、1枚初動は6枚体制のデッキとなっている。
まずはサーチや手札からの特殊召喚によってエクシーズ体を立て、次の展開札をサーチ→可能であればマニフィカに繋げ、先攻ならリタニアやバディスなどの妨害札を置いて2~4枚ほどの除外の伏線を張りターンを渡す、後攻なら盤面干渉しつつ展開が典型的な流れになる。
盤面に干渉する妨害は多いが、無効系妨害が無いので全体除去魔法1枚で一気に妨害数が減る事も多いのが弱み。
自分の墓地利用が少ないため、次元の裂け目やディメンション・アトラクターとの相性が良く、また必須スロットもメインに積まないといけないモンスターが少なく手札誘発や妨害に枠を多く裂くことができる。
これらの特徴から、このデッキは主流デッキに対するメタ、アンチ主流が戦術となっている。
除去は対象を取る除去・対象を取らない除去が基本で、モンスターも置物も両対応で墓地にも手を出せ、除外なので破壊を介さないのが特徴。
性質上アンデット族や暗黒界、神碑等多くのテーマに対してすっごく刺さる。
逆に、ふわんだりぃずは相手の初動を潰して上級が出る前に処理できないと押し切られやすい。あちらは置物もモンスターも除外されると何度でも回収できるためであり、エクソシスターがよく採用する次元の裂け目も効かないどころか活性化させてしまう。
また、マルファが通らないと展開に大きく影響するので、止めどころは相手にとってもわかりやすいのが弱点。
初動が少ないとはいえそこから上級をボカボカ並べるのは不可能であり、あくまでもメタテーマ的なレベルにとどまる。性質上ワンキルはしにくい。しかし、マニフィカが二回攻撃できるので削るのはそう遅くはない。
公式からイレーヌとジブリーヌの設定画が公開されている。
その中には4人の身長差や服装、武器の設定が描かれているのだが、ペンダントに「月とユリ」、肩当てにあるチームシンボルには百合の花を絡ませた意匠があり、二人一組という要素からあらぬ疑いがかけられている。
ザ・ヴァリュアブル・ブックEX2では設定やストーリーが掲載されている。
チームシンボルの答え合わせとなる「チーム:リリウム(ラテン語で百合)」はともかく、「姉妹(スール)の契り」のような言い逃れが難しいワードも登場している。
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