機体データ
型式番号 | MS-07C-3 |
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所属 | ジオン公国軍、旧ジオン公国軍残党 |
製 | ジオニック社 |
生産形態 | 量産機 |
頭頂高 | 17.7m |
重量 | 64.2t |
出力 | 不明(グフは1,034kW) |
推力 | 不明(グフは40,700kg) |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
武装 | 腕部5連装85mmマシンガン2基10門、頭部30mmマシンガン1基1門 |
概要
ジオン軍の陸戦用モビルスーツ、グフの後期生産型であるC-1型をベースに火力と装甲を強化した機体。
頭部アンテナがブレードアンテナからロッドアンテナに換装されており、通常型のグフでは左腕に装備されている5連装フィンガーバルカンを両腕に装備しているのが特徴。
フィンガーバルカンはグフと同型のものではなく、85㎜口径の大口径タイプを採用している。また、弾倉も外装化されている為火力と装弾数が大きく向上し、これを両腕に装備する事で制圧能力が大幅に上昇した。しかし、この改修によってグフの長所である格闘戦能力と運動性の低下を招いている。
また、両肩のスパイクアーマーはザクⅡと同様の形状に立ち返っている。
当機は、主にヨーロッパ戦線に投入された事から「ヨーロッパ戦線仕様」と呼ばれる事もあるが、ジャブロー侵攻の際に2機が投入されたとの資料も存在する。
有名どころでは大戦中期の南ヨーロッパ戦線において展開された第三次掃討作戦にて「ザクレディ」のマーキングで知られた第29機甲中隊(通称ブリッツ中隊)にも配備が確認されている。
ただし、07C-3配備時に確認されたマーキングはザクを使用していた当時の「ザクレディ」ではなく、キツネをモチーフとした別のイラストを用いていた(もっとも「ザクレディ」のマーキング自体もブリッツ中隊全体で使用されていたものではなく、小隊規模のものという説もある)。
数奇な運命を辿った迷子
一年戦争後に残存していた機体の中でジオン残党軍が保有していた機体はヨーロッパに存在する古城の城壁に偽装を施す形で隠匿されていた。
同機は宇宙世紀0096年のヨンム・カークス隊からのオーストラリア・トリントン基地襲撃要請を受けると、決して戻らぬ戦いへと出撃していった……
が、その後画面に映ることはなく物語からフェードアウトしていった。
何があったかと言うとパイロットの方向音痴が災いしトリントン基地の場所を間違えてしまい、他の残党の面々がトリントンで暴れている最中に迷子として各地を転々としていたのである。
トリントン基地を襲撃していた残党がバイアラン・カスタムとトライスター隊に掃討され、ユニコーンガンダムが宇宙へ上がって以降も放浪を続けていたが、途中でサイコフレームの光を見たパイロットはあまりの美しさに復讐心を捨て、最終的に偶然立ち寄った街の復興を手伝うようになる。パイロットは指摘されるまで気付いていなかったが、実はその街こそがトリントンだった。
その後、特に連邦軍に乗機を取り上げられるようなこともなくトリントンに腰を落ち着けたようで、息抜きに愛機と共に旅をしている中で連邦軍のフェネクス捕獲作戦「不死鳥狩り」の一部始終を夜空に見たが、その帰り道でまたしても迷子になっていた。
なお、これらの動向は劇場公開・イベント等で配布されたガンダムトライエイジのプロモーションカードで語られている。グフ重装型のパイロットはあくまでコメントを寄せているだけでありカードはグフ重装型ではない。
その他ゲームでの扱い
ギレンの野望シリーズではグフから開発可能だが、耐久値が上がった代わりにシールドを失い、運動性も低下したので実質的に打たれ弱くなっている。加えて移動力も低下しているので他のMSと行軍させづらく、総じて評判は良くない。
また、SDガンダム GGENERATION-Fにも登場しているが、何故か両腕が大口径フィンガーバルカンになっておらず、頭部やカラーリングだけが異なるマイナーチェンジ機的な扱いを受けている。武装は通常のグフと同じ75mmフィンガーバルカンとジャイアントバズ、ヒートソード。腕が通常のグフと同じなのでシールド防御も使用可能だが、ヒートロッドは使用できない。
SDコマンド戦記での活躍
『SDコマンド戦記G-ARMS』ではザタリオン帝国の一員として登場。
ブラッディザクの旧友であり、ダカール基地を制圧した。だがシャドウフレア作戦により吉は奪回され、彼も死亡した。
立体物
ガン消しはSDガンダムで立体化。
プラモデルは森永製菓のチョコスナックの食玩が唯一の商品化である。
(なお名称は「ヨーロッパ戦線用グフ」)
関連項目
機動戦士ガンダム MSV 機動戦士ガンダムUC ガンダムトライエイジ
『ガルマ「グフとか要らないんじゃあないか?」シャア「えっ」』:通称「ガルマ三部作」として有名な二次創作ショートストーリー。
この作品はグフシリーズそのものの実用性を見直す展開となっているのだが、その中でも重装型は「両腕をフィンガーバルカン化する」という暴挙からことさらに酷評されている。
ガルマ曰く「グフの長所皆殺しにして何が重装型だ」「ふざけてるか、さもなきゃ連邦軍のスパイ」「ザクがバズーカ2挺持ちした方が火力ある」。