概要
本名はタイソン・スミス。
学生時代はアイスホッケーをやっていたが、それとは別に幼少時からプロレスファンだった父親に連れられて観に行くプロレスに親しんでおり、最終的にプロレスラーの道を歩むこととなった。
カナダの団体PCWでデビューし、アメリカのWWEの傘下組織DSW(WWE本体からも勧誘されたが、試合内容をシナリオ通りにガチガチに縛られることを嫌忌し断り続けた)やROHなどで活動していたが、かつての自分と同じ路上プロレスで活躍する飯伏幸太(当時はDDTプロレスリング所属)の存在を知り、日本へ上陸。平成後期を日本のマットで駆け抜けたのち、令和を迎える年にアメリカのAEWへと渡った。
詳細はWikiに譲る。
ファイトスタイル
必殺技は片翼の天使、Vトリガー、蒼い衝動など。
当初はジュニア戦線で戦っており、新日本プロレスにてAJスタイルズをバレットクラブから追放した際、ヘビー級へ転向した。
新日本ではどちらの階級でもベルトを獲得している。その事自体はさほど珍しくないのだが、彼の凄いところは、ジュニアヘビー級の体重のままでヘビー級タイトルを獲得している点にある(92kg。ちなみに新日本のヘビー級は100kgから)。
100kg超えの日本人選手相手はもちろん、公称111kgのマイケル・エルガン相手でも御構い無しに独自のスピード&パワーファイトをやってのけるのみならず勝ってしまった。
「観客の記憶に残るプロレス」を標榜するのは伊達ではなく、ジュニアヘビー級時代から衰えを知らない過激な空中殺法と、感情的なパフォーマンスは、見るものの興奮を掻き立てる。
人物像
本人は極めて気さくな人物であり、時には剽軽とも言えるリアクションを見せることも。
一方真面目な会話になると、つい辛辣な言葉を選んでしまう癖があり、新日本ではこれをキャラとして活かすためヒールターンしていた。
こうした二面性もあってか、「レスラーの善悪は時と場合によって変動していい」と考えており、ベストバウトマシーン時代にもなると善悪様々な立場からドラマを展開・牽引していた。
もっとも、悪く言えばどっちつかずな態度は、のちにタマ・トンガやジェイ・ホワイト(ケニーの所属を理由に、BC入りを一度断っている)の反感を買うことにも繋がり、結果としてバレットクラブを分裂させてしまった。
日本語はペラペラだが、訛りもあってか、ザ・クリーナー時代にはあまり喋ろうとしていなかった。
また日本の漫画やゲームを愛しており、上述した必殺技の数々も、ゲーム由来のネーミングが多い。
特に片翼の天使に関しては、該当BGMをテーマ曲とするセフィロス(ファイナルファンタジーⅦ)のコスプレを、リング上で披露したことすらある。
オタクカルチャー的には、トビー・フォックス(Undertale)とのコラボレーションで制作されたムービー「Kenny’s Quest」や、『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』との異色すぎるコラボCMなどが有名。
飯伏との絆
DDTで対戦した飯伏とは、戦いを通じて意気投合。ケニーがヒールターンした時には、一時期立場が分かれもしたが、二人で数々のタッグタイトルを獲得していた。
(当初ファンからは「ゴールデンツインズ」と呼ばれていたが、ケニーの「俺たちは双子ではなく恋人同士だ」という発言からコンビ名が「ゴールデン☆ラヴァーズ」となり、そのまま正式名称として定着してしまった。)
AEWからケニー達にオファーがかかった際、飯伏の動向も注目されていたのだが、本人は「新日本でやり残したことがあるのに移籍をしては、そこでレスラーとしてのキャリアが止まる」と辞退。
国境を隔てて離れ離れになった時には、ケニーはいたく寂しがっており、機会があるごとに日本語で「またいつか会いたい」という旨のメッセージを発信していた。
飯伏が2021年の東京ドーム大会でIWGP王座とIC王座の二冠を獲得した際には、ケニーも「ようやくですね。おめでとう!」と日本語で祝福のツイートを行っている(IWGP王座の方は、これが初戴冠だった)。
タイガーマスクW
テレビアニメ『タイガーマスクW』にも登場している。担当声優は、かつて『タイガーマスク二世』で主演を務めた堀秀行氏。
まだ悪役色の強かった、ザ・クリーナー時代のケニーが登場しており、対戦相手である真壁刀義のモチベーションを下げるため、彼の食べたがるスイーツを強引に買い占めて回っていた。
……このように、全38話の中でも、最もナンセンスギャグ色が強い回に登場しているのだが、ケニーの人となりを知るファンからは、「ケニーはそういうことをする」と評判だった。