「伝説の戦士プリキュアか…ゾクゾクして来たぜ!」
CV:三ツ矢雄二
概要
ウルフルン、アカオーニ、マジョリーナを「偉大なる三幹部」と呼んでいるが、そもそも彼らをメルヘンランドの妖精からバッドエンド王国の三幹部に仕立て上げたのは彼であり、立場上は3人を束ねる立場にある。普段は軽い口調で三幹部を煽てているが、裏では三幹部のことを見下しており、言動の1つ1つにも邪悪な本性が見え隠れしている。黒っ鼻を用意した時も「体に毒」だと独白しつつ、三幹部には限界ギリギリになるまでそのことは伝えず、三幹部がハッピーに浄化された際も「時間稼ぎにはなった」と言っており、三幹部はただの捨て駒にしか思っていなかったようである。
ウルフルン等もまた、彼のことは毛嫌いしているが、彼がピエーロ直属の部下ということもあり、命令に従わざるを得なかったといった様子。
名前のとおりバッドエンド王国側のジョーカー的存在であり、プリキュアよりも遥かに高い戦闘能力を誇る。戦闘ではトランプを用い、カードを盾にしてパンチを防いだり、無数のカードになって攻撃を逃れたり、プリキュア5人の必殺技をトランプに吸収し、反射するなど、マジックのように変幻自在の戦法でプリキュアを翻弄した。肉弾戦においても優れた身体能力を持ち、第22話ではキュアマーチの攻撃を軽くあしらうスピードを見せ、第23話ではキュアビューティに対しレイピアを用いた剣術も披露した。
彼もまた闇の黒い絵の具を使ってバッドエンド空間を引き起こす力を持っている(このときに流れるBGMは三幹部のものよりもおどろおどろしいものとなっている)。彼が闇の絵本を使用すると空が闇に覆われる。
アカンベェを生み出すための「赤っ鼻」「青っ鼻」「デカっ鼻」「黒っ鼻」は、彼が用意している。デカっ鼻を作成している描写もあることから、アカンベェを生み出す鼻を作る能力を有していると思われる。
また、鼻の色は現在判明している時点で赤・青・黄・緑・黒の5色で、そのうち赤・青・黄の3色は彼の髪の毛の配色と同じとなっている。第32話では髪の毛に付いている球体をむしり取りアカンベェを召喚していた。
また、謎の多いキャラでもあり、一部の視聴者からは「ピエーロの真の姿ではないか」という予想もあったが、最終的には後述の通り、ピエーロに吸収される形となり、そのピエーロもプリキュア達とロイヤルキャンディによって浄化され消滅したため、彼も共に消滅したものと思われる。「実は元からピエーロの一部だったのでは」という説も上がったが、後に彼の正体は「スマイルプリキュア!コンプリートファンブック」において人々の闇の部分を具現化した存在であると明かされた。
主な活躍
第6話で初登場。ジャグリングをしたりなど三幹部の前では陽気な一面を見せる一方、裏では邪悪な本性を見せていた。
第12話で久々の登場。三幹部にプリキュアの技が効かない青っ鼻を授けた。
そして彼自身の発言から、どんな願いでも一つだけ叶う『ミラクルジュエル』なるものを
探し求めている事が明らかになった。
第16話では三幹部の為にプリキュアとの戦いのデータをまとめた資料を用意した。しかし、少なくとも頭を回転させる事が苦手なアカオーニには、資料の内容がさっぱりわからなかった様子。
第18話でもアカオーニに対して「三幹部で協力して戦ってみては?」と提案するも、アカオーニにはきっぱりと断られた。
第20話では終盤に登場。不思議な力を持つキャンディに目を付けていた。
第21話ではプリキュア側がすべてのキュアデコルを集めたものの、ラストでデコルデコールとキャンディを奪い去る。
続く第22話でプリキュアと初対決。アカンベェすら使わず、圧倒的な力の差を見せつけ、プリキュアを叩きのめす。そして闇の絵本を開くが、プリキュア達がまだ諦めていないと見るや、「残されたのは無限の絶望だけ」と彼女達を嘲り、恐怖と絶望を植えつけてゆく。それにより遂に心が折れた5人は最後のバッドエナジーを吸い上げられてしまう。さらに星デコルを再び奪われ、キュアデコルは全てジョーカーの手に落ちてしまった。
……と思われていたが第23話、一つだけしまっていなかったデコルがあったことで決戦を許すこととなり、キュアビューティとポップのコンビと対決。他の三幹部同様に追い詰めるも2人のコンビネーションに翻弄され、ゼロ距離からビューティブリザードを叩き込まれてあえなく吹き飛んだ。
なお、この回の戦いの真っ最中にキュアビューティの髪を舐めた。
その後しばらく出番がなかったが、その間にプリキュアを倒す算段を立てていたようで、第30話ではハイパーアカンベェを生み出す黒っ鼻を生み出し、第31話で三幹部に託す。更に対象を怠惰な世界(ジョーカー曰くバッドエンド王国の理想とする世界)の幻影の中に封じ込める「怠け玉」を作り出し、31話ではキャンディを閉じ込めるが失敗。更に予想外の出来事によって黒っ鼻を浄化されてしまう。
続く第32話ではみゆき以外のプリキュア4人を閉じ込め、怠け玉の中でアカンベェを繰り出してプリキュアを始末しようとしたが、みゆきとキャンディの活躍で形勢逆転されてしまった。
第40話では久々の登場。
度重なる失敗を続けているウルフルンに最後通告を突きつけた。
その時の彼の目は怒りに満ちて赤く光っており、かなりのトラウマもの。
ウルフルンの「大体、ピエーロ様って何なんだ!?」という問いかけに対しては、
「昔に戻りたいんですか?」という意味深な台詞ではぐらかした。
第41・42話にも登場し、アカオーニとマジョリーナに最後通告を突きつけた。
そして三幹部が倒れたことで第43話で自ら出撃。プリキュアの要であり、因縁の相手でもあるキュアビューティをターゲットとし、れいかが丁度留学で悩んでいるところをサーカス小屋のような自身の異空間に引きずり込む。
そして「留学すればプリキュアをやめることになり、留学を断ればみんなの期待を裏切ることになる」と、迷っていたれいかの心を執拗に揺さぶり、強制的に変身解除させるまで追い詰めた。勝利を確信し、他の4人やキャンディもまとめて始末しようと異空間に引き込むが、4人の涙を見たれいかは、自分の本心に気づいて立ち直り、ビューティに再変身。「なんじゃそりゃあああああ!?」と素っ頓狂な悲鳴を上げ、ハイパーアカンベェと合体して戦闘モードに変身する。
この時、三幹部がハイパーアカンベェと合体する場合本人がアカンベェに呑み込まれる形で搭乗するのに対し、彼の場合は呑み込まれた後にさらに自分が呑み込み返すという特殊な合体方法となっており、合体後もアカンベェベースの巨体ではなく元々の頭身のまま自身がアカンベェを取り込んだ形となっている。
鏡の盾と槍による武装と胸に取り付けられたアカンベェの巨大な口から吐き出すエネルギー波を武器にビューティと激闘を繰り広げるが、悩みを振り切ったビューティに次第に追い込まれ、ビューティブリザードアローによって自らの空間を破壊され敗北する。
その後5人全員での合体技で止めを刺されかけるが、直前でアカンベェから分離して逃亡した。
第45話ではピエーロ復活が目前に迫り、キャンディがミラクルジュエルだったことが判明し三幹部に最後のチャンスを与えるが、同時に黒っ鼻を使い続けたことでもう余命が幾ばくも無いことも宣告する。また、三幹部をバッドエンド王国の幹部に仕立て上げたのも彼であったことが明らかになった。
三幹部はハッピーによって浄化されメルヘンランドの妖精だった頃の姿に戻るが、そこから抜け出した負の感情のバッドエナジーと最後のデコルを使ってバッドエンドプリキュアを誕生させた。
第46話ではミラクルジュエルを破壊しようとポップを追い詰めるが、ロイヤルクロックから飛び出したロイヤルクイーンの意志により阻まれる。その事から、ロイヤルクイーンが既にこの世の者ではないこと、ミラクルジュエルの正体が新たなクイーンを生み出す卵であることを見破る。そして世界中からバッドエナジーを吸い上げ、地球を砂漠だらけの荒廃した姿に変えてしまう。
その後バッドエンドプリキュアが倒され、狼狽したかと思いきや突然口汚くなり、ピエーロ完全復活を叫び自らは黒い絵の具となって溶け、ピエーロの一部となり消滅した。
小説版での活躍
最終決戦においてピエーロの一部となった事で、ピエーロと共に滅び去ったかと思われていたが、実はピエーロの一部になった影響でピエーロのバッドエナジーを継承し不滅の存在となっていた。
ピエーロが敗れ、自身の肉体が滅びた後もプリキュア達への憎悪を糧に、怨念となってこの世を彷徨い続け、ピエーロを倒したプリキュアへの復讐の機会を窺っていた。
そしてTV本編終了から1年の時を得てみゆき達が卒業式を迎え、その思い出作りのために卒業旅行を計画する為にふしぎ図書館へと訪れた時を狙ってみゆき達が書いた創作絵本『最高のスマイル』を依代にして実体化‼。
ピエーロから受け継いだ凄まじいバッドエナジーを使い、ふしぎ図書館を通じて『メルヘンランド』を一気に侵食。プリキュアへの変身能力を封印した上でキャンディを人質として捕まえると、“ゲーム”と称して彼女達を苦しめる為に記憶を封印した状態で、『最高のスマイル』を改変した『絶望の物語』へと閉じ込め、プリキュア達への復讐を果たそうとする。
更に夢の世界から干渉することで、大人になったみゆき達思い描く未来の物語の世界で様々な現実を突きつけ、心を挫かせようとするが、最後まで希望を捨てずに諦める事無く、どんな困難にも立ち向かい次々に絶望を乗り越えて行く彼女達の活躍の前に、その目論見は脆くも敗れ去ったかに見えたが…。
バッド・ジョーカー
『最高のスマイル』の物語に閉じ込め大人の姿になったみゆき達に様々な現実を突きつけることで増幅させた彼女たちの絶望(バッドエナジー)を吸収し、パワーアップを遂げたジョーカーの進化した姿。
絵本のような翼が生えた巨大な姿をしており、『絶望の本の物語』と呼ばれる異空間を生み出すことができるほか、口や全身から黒い稲妻状の光線や衝撃波を放つ能力、そして黒いシールドで光(希望)を侵食する能力を持つ。
その圧倒的な力でプリキュア達を葬ろうとするが、どんな逆境にもめげずに夢や希望を信じ続け未来を切り開こうとするみゆき達が起こした奇跡、『エターナルフォーム』の力に圧倒される。
最後の足掻きで、『絶望の物語』とはみゆき達が持つ将来の不安から生み出したという真実を突き付けて揺さぶりを掛けるが、それでも未来を諦めないプリキュア達の前に初めて恐怖を覚えたかのように激しく狼狽。「ぬあああああ!?来るなぁぁぁぁぁぁ」との絶叫を上げながら最後の抵抗を試みるが、最後は『プリキュア・エターナルレインボーバースト』を受け浄化され、再び消滅し、最期を迎えた。
余談
- 次回作であるドキドキ!プリキュアはトランプをモチーフとしたプリキュアであるため、出る作品を1作品間違えたんじゃないかとか言われてたりなかったり。
関連タグ
関連キャラ
ピエーロ:主君
カワリーノ:所属している組織の幹部を捨て駒扱いし、プリキュアのみならず視聴者にもトラウマを与えた同ポジションの上級幹部繋がり。ただし、あちらの場合は自分が粛清した同僚の道連れにされるという因果応報な最期を迎えた。
クローズ(プリキュア):ラスボスの後継者となった敵幹部繋がり。