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恐るべきマグマ星人の挑戦を受けてセブンは死んだ!

その時、颯爽と登場した我らが新しいヒーロー・ウルトラマンレオ!その正体は何か?

決定版ウルトラシリーズ第7弾、ウルトラマンレオいよいよ登場!

さあ、来週はみんなで見よう!


放送日編集

1974年4月12日

登場怪獣編集

サーベル暴君マグマ星人

双子怪獣ブラックギラス

双子怪獣レッドギラス

あらすじ編集

【ウルトラマンレオ】おおとりゲン【らくがき】

宙を舞う1人の青年。彼はスポーツセンターにて華麗なフットワークで目まぐるしい後方回転を決め、続いて巨大な鉄棒にて大回転を披露し、今度は道着に着替えて多人数を相手に見事な組手をしてみせる。その八面六臂の活躍に称賛の拍手が飛び続けた。

ナレーション「おおとりゲン、20歳。彼がこの物語の主人公である」

ゲン「デヤーッ!!」

(場面転換)

日本列島最後の日

ナレーション「今、ウルトラセブンは、東京の南250キロの洋上黒潮島で、宇宙からやってきた双子怪獣と戦っていた。セブンは単身、地球を守る任務を帯びて地球に来ていたのだ」

海上で荒れ狂う双子怪獣に果敢に挑むウルトラセブン東光太郎が人間として生きる道を選んだ今、地球を守れるのは彼しかいない。

しかし水中戦では流石のセブンも双子怪獣には敵わず、水上に二匹を誘い出して迎え撃とうとするものの、双子怪獣はなんと合体して回転を始め、必殺「ギラススピン」を展開。恐れずに立ち向かうセブンだったが、スピンに弾かれてしまい、角から放つビーム攻撃を受ける。こうなってしまうと自慢のエメリウム光線アイスラッガーも通じなくなり、次第に追い詰められていくセブン。二匹に捕まえられて動きがとれなくなる中、辺りに怪しげな雷が降り注ぎ…

フュージョンファイト! マグマ星人

ナレーション「悪賢いマグマ星人は、双子怪獣を使ってセブンを襲ってきた!」

遂に双子怪獣を操っていた黒幕、マグマ星人が姿を現した。奮戦するセブンだが、サーベルを装着して迫るマグマ星人と、依然として脅威を増す双子怪獣との3対1ではどうしようもなく、窮地に陥ってしまう。そしてうつ伏せに倒れたセブンの右脚を狙ったブラックギラスの追撃により、その右脚はあらぬ方向へと曲がってしまう…


その時、曇り空の彼方が真っ赤に輝いた!

「Ultraman Leo」

ナレーション「セブン絶体絶命の時現れたのは、そう!我らがヒーロー・ウルトラマンレオである!」

なんと新たなウルトラ戦士、ウルトラマンレオが飛来。キックでセブンにトドメを刺さんとするマグマ星人を吹っ飛ばし、格闘戦を開始。斬撃を受け止め、鋭い打撃やスープレックスなどの投げ技で切り返していく。焦ったマグマ星人は口笛で双子怪獣に援護するよう指示するが、残った力を振り絞ったセブンに妨害されてしまう。

分が悪いと悟ったか、マグマ星人は黄色い煙をあげ、イタチの最後っ屁とばかりにサーベルビームをセブン目掛けて発射してから退却。双子怪獣も海中へと隠れ、一旦脅威は去った。

しかし、大ダメージを負ってしまったセブンは力無くその場に倒れ込み、モロボシ・ダンの姿に戻ってしまった。レオもすぐさまゲンの姿となり、彼を介抱する。

ゲン「モロボシさん!大丈夫ですか!?しっかりして下さい!」

(場面転換)

波が打ち付ける岩礁へ移動した2人。ダンはゲンに尋ねる。

ダン「私を、モロボシ・ダンと知って助けてくれたのか…」

ゲン「貴方はウルトラセブンであり、地球の宇宙パトロール隊・MACの隊長であることも知ってます」

ダン「君は一体誰だ?」

ゲン「ウルトラマンレオです!」

ダン「ウルトラマンレオ…」

ゲン「僕の故郷は、あの獅子座です!」

空を指差すゲン。そこには美しい星空のイメージが浮かび上がり、中でも一際輝く獅子座。

ゲン「1ヶ月前まで、あの獅子座にはもう一つの星がありました…この地球の様に美しい自然に恵まれた、L77星です」

故郷の壊滅を思い出すゲン。それは正に地獄の様な光景だった。

L77星最後の日

ゲン「所が…凶悪なマグマ星人と双子怪獣に、L77星は全滅させられてしまいました!父も、母も、そして兄弟も…それから僕は、故郷にそっくりの星・地球で生きようと決心しました…地球は僕の第二の故郷です、おおとりゲンと名乗って平和に暮らしてきたのに、またマグマ星人達がやって来た!!」

ダン「ゲン、君は愛する地球を君自身の手で守るんだ…」

ゲン「僕自身の手で?」

ダン「宇宙パトロール隊に入隊するんだ」

ゲン「だってモロボシさん、貴方がいるじゃないですか」

ダン「私には君が必要だしかも、君にも私が必要だ」

ゲン「しかし、ウルトラセブンがいるではありませんか!」

ダン「…セブンはもういない」

ゲン「何ですって!?」

ダン「見るがいい…」

ウルトラアイを使い、変身しようとするダン。しかし、ウルトラアイは中々ダンの両目に収まらず、やがて燃えてしまった。ふらつくダンを慌てて支えるゲン。

模写

ゲン「セブン…モロボシさん!大丈夫ですか!?」

ダン「やってくれるな?…やってくれるな…」

ゲン「はいっ!」

ダン「あそこに沈む夕陽が私なら、明日の朝陽は…ウルトラマンレオ、お前だ」

ゲン「…やらせてください!!」

握手を交わす2人…と見せかけていきなりゲンを投げ飛ばそうとするダン。何をするのかと驚くゲンにダンは「どんな時でも油断は禁物だ、分かったな?」と教え、ゲンも元気よく返事をする。

ナレーション「かくて、2人の宇宙人が地球を守るために、心を一つにして闘うことになった」

MAC基地

ナレーション「M.A.C、通称マックと呼ばれる宇宙パトロール隊の本部は、この巨大な宇宙ステーションの中にある。MACは宇宙からの侵略や、遠く宇宙へ旅する宇宙船の安全を守るために作られた、国際的な組織である」

ダンは隊員達に新隊員としてゲンを紹介。集まった隊員達はそれぞれ黒田、青島、赤石、白川、桃井と名乗った。これから共に戦う仲間達に、ゲンは笑顔で挨拶した。

ゲンがMACの隊員になったことは、彼が働くスポーツセンターでも話題となった。子供達のみならず、ゲンの後輩指導員のは自分もMACになりたいと思うが、「みんなMACに行ったら困る」と同じ指導員の百子や責任者の大村に笑われてしまい断念。クラブに通う少女・カオルに「スポーツクラブを辞めちゃうの?」と聞かれたゲンだったが、MACの仕事がない時はスポーツクラブにいると答え、喜ばれる。ゲンはカオルら子供達の宿題も教えていたのだ。

その後、帰宅したゲンの部屋にはカオルが。花を持ってきてくれたカオルと遊んであげるゲン。彼は第二の故郷である地球にすっかり馴染み、平和な日々を送っていたのだった。しかし、その平和を壊すものもまた忍び寄りつつあった…

赤と黒の旋風

ナレーション「しかしその時、ウルトラマンレオに追い返された双子怪獣は、再び恐ろしい企みを持って黒潮島へ迫っていた!」

響き渡るマックシーバー。緊急指令を受け取ったゲンは本部へ急行する!

(Aパート終了)

大津千島からSOSを受信したMAC本部。「沈む」との言葉を残して途絶えた通信に再発信を続けるが、返答はなし。今度は150キロの地点でレーダーに反応が。ゲンは「マグマ星人の仕業だ」と訴えるが、先輩隊員達は「我々の方が先輩だ、口を慎め」と聞き入れてくれない。「少しのことでも調べるのがMACの使命だ」とのダンの一括で、ゲンらはマッキー1号で調査に赴くこととなった。

黒田「530mの山頂が顔を出してるだけということは、500mも沈んだということだ。とてもマグマ星人の仕業とは思えないがね、おおとり君」

黒田や赤石らはまだ半信半疑。宇宙人であるゲンの目には一目で双子怪獣の暗躍によるものだと分かったが、マッキー1号のレーダーは何も捉えない。ゲンの言葉も虚しく結局その場は取り敢えず引き上げることに。

(場面転換)

基地へ帰還したゲンは、ダンに危険性を主張する。

ゲン「隊長!あれは確かにマグマ星人の仕業です!」

ダン「そうかも知れん、しかしレーダーには何の反応もなかった」

ゲン「この目で見ました、明らかに奴の狙いは東京です!間もなく東京が襲われ、沈没させられてしまいます!隊長、僕の言葉が信じられないんですか!?」

ダンは窓を開き、地球を見せて語る。

ダン「聞け、私もお前も確かに宇宙人だ。だが忘れてはならない事がある、それは、2人とも人間としてあの地球にいるという事だ。」

ゲン「愛する地球を自分の手で守れと言ったのは、貴方じゃありませんか…!人間だの宇宙人だのと、言ってる場合じゃありません!」

ダン「違う!!人間の世界では、人間のやり方でやらなければならない!」

ゲン「そんなやり方では東京は沈没させられてしまいます!貴方は故郷を奪われた者の心を知らない…」

ダン「ゲン、私にとっても地球は故郷だ」

ゲン「馬鹿な!もうすぐ東京が沈むというのに…もう時間がない」

ダン「よせ!お前1人の力で奴らに勝てはせん…」

ゲン「隊長!勝って見せます」

ダン「ゲン!」

東京の地図を見つめ、若さ故の焦りを見せるゲン。そんな彼をダンは杖で制止する。すると、桃井隊員が東京湾に異常潮位が発生していることを伝えにやって来た。

(場面転換)

大津波が東京の街を襲い、避難する大村らの頭上に魚やイカが降り注ぐ。

そしてとうとう双子怪獣が上陸。津波を起こして暴れ回り、街は火と水に包まれていく。

ゲンはダンの静止を振り切り、レオになって双子怪獣と対決する。しかしセブンなしでは双子怪獣には勝てず、追い込まれてしまう。

ダンはレオの姿を見て叫んだ。

ダン「駄目だ、ウルトラマンレオが負ける…日本は沈没する!!」

崩されるビル、倒れるタワー。レオは危機に落ちてしまう。鳴り響くカラータイマー

ナレーション「ウルトラマンレオは、地球上では2分40秒の命しかない。カラータイマーが点滅を始めた…レオ、立て!立つのだレオ!!!」


余談編集

第1話で敵を倒せないまま次回に続く、過去作の戦士が敗北するところから物語が始まる、第1話の敵が3体もいる等、史上初の要素が多い。

当初はセブンの登場は予定されておらず、ダンではなく「川上鉄太郎」という地球人が隊長の予定だったが、演者の森次氏がダン役以外での出演を拒否したため、このような展開となった。

第1話で敵を倒さない作品は後に『ウルトラマンダイナ』や『ウルトラマンガイア』などが継承したが、これらの作品は「主役ヒーローが颯爽と登場したところで第1話が終了、第2話の冒頭で前話の敵を倒し、後半で別の敵と戦う」のに対し、レオは「主役ヒーローがピンチに陥って第1話が終了、丸々二話使って最初の敵を倒す前後編」という点で異なる。

本話におけるレオとセブンはどちらも真夏竜氏の掛け声を使用しているが、以降の話と異なり低く加工されている。レオのスーツアクターである二家本辰巳氏は初戦ではセブンのスーツアクターを担当しており、その体つきを買われてレオを演じることとなった。


ウルトラアイはデザインが変わっており、角張った形状となった。


当時は世紀末ブームの真っ只中でもあり、街を襲う大津波や体に火がついて苦しむ人など、その影響が見てとれる。

そしてなんと言ってもあまりに第一話らしからぬ衝撃的なサブタイトルも語り草であり、主人公がまだ未熟なのも相まって、全体的にかなり絶望感を煽る構成となっている。


本話にてL77星が滅びたのは1ヶ月前と語られているが、第48話にてゲンが3年前からスポーツセンターに勤めていたと語られるので、3年以上前にレオが亡命した後でL77星は滅んだものと思われる。


当初、企画書に名が無かったためか、本話には梅田トオルは登場せず、第3話からの出番となる。


2頭が東京や黒潮島を大津波で破壊するシーンは大半が新撮影。その後、 本編第38話の天変地異のシーン、『恐竜探険隊ボーンフリー』と『恐竜大戦争アイゼンボーグ』第1話、『ウルトラマン80』の後期オープニングタイトルバックに流用された(その際、ブラックギラスの足が映っている)。一部は『帰ってきたウルトラマン』第13話でシーゴラスが津波を起こすシーンの流用。


なお、黒潮島には後年怪獣の犠牲者の慰霊碑が建っており、レオ(おおとりゲン)はヒビノ・ミライ(ウルトラマンメビウス)とGUYSの面々に「地球での最初の戦いで沈むこの島を守れなかった」「絶対に忘れてはならない場所」と語っている。

関連タグ編集

ウルトラマンレオ 第一話 ウルトラセブン

マグマ星人

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