「でやーはっはっは! 風神・タービンオルグ様の炎の風を受けてみよ!」
概要
オルグ魔人の一体で、プラグマオルグと共に作中にてその活動が最初に描かれた個体でもある。その名の通り、タービンやジェットエンジン等の要素を含む形で邪気が具現化した存在であり、記事冒頭に示した台詞にもあるように自らを「風神」と称する。
両目のように配された一対のタービンや、やはりタービンの羽が露出したかのような形状の右腕から、炎を伴った猛烈な突風を噴き出すのを得意とし、兄弟分にして「雷神」を称するプラグマオルグとの連携でより強力な攻撃を繰り出すこともできる。
また、作中におけるガオレンジャーの会話から、プラグマオルグとは同時に発生した存在であること、このように一度に複数のオルグ魔人が出現したケースはそれまでに前例がなかったことが示唆されている。
作中での動向
物語開始以前より、プラグマオルグと共にガオレンジャーから追われる身であったらしく、夜の市街地において4人のガオレンジャーを相手に大立ち回りを繰り広げながらも、逆に彼等に追い詰められる様がその導入部にて描かれているが、この時はプラグマオルグが加勢に入ったこともあり難を逃れるに至った。
が、この2体のオルグ魔人が引き起こした破壊が、回り回って5人目のガオレンジャーの発見に繋がることを、この時は彼等はおろかガオレンジャーでさえも知る由はなかった。
その後、とある水力発電のダムに矛先を向け、プラグマオルグと共に破壊と混乱を撒き散らしていたタービンオルグであったが、そこにレッド(獅子走)を加え5人揃ったガオレンジャーが駆けつけると、2体のオルグも彼等との再戦を余儀なくされることとなる。
レッド・ブラック・ホワイトの3人がプラグマオルグに立ち向かう一方、タービンオルグは残るイエロー・ブルーと相まみえ、その猛攻に苦戦を強いられながらもお得意の突風攻撃で善戦。さらにプラグマオルグが加勢に入り合体攻撃を繰り出すことで、未だ足並みの揃わぬガオレンジャーを圧倒してみせた。
しかし、ガオライオンの導きにより5人が破邪百獣剣を繰り出すと、タービンオルグはこれに真っ向から挑んでいったプラグマオルグを止めに入るも叶わず、結果として相方を目の前で喪うこととなってしまう。
自身もその場から逃れたとはいえ、戦闘で受けたダメージにより身体が崩れゆく有様であったが・・・そこに現れたツエツエとヤバイバから共闘を持ちかけられ、彼等からの助力を得てガオレンジャーの前に巨大な姿で再び立ち塞がった。
単身飛びかかるレッドをも一蹴し、その強大なパワーを存分に示してみせたタービンオルグであったがしかし、5人もこれに対抗すべく天空島より5体のパワーアニマルを召喚すると、彼等の波状攻撃に一転して劣勢に立たされた末、ガオレンジャーとともに繰り出したガオソウルの一斉放射により、今度こそ完全に撃破されたのであった。
備考
デザインは原田吉朗が担当。「風神」という要素は当初から制作サイドより提示されており、これをどうデザインに反映するか考えていた際に飛行機を連想し、さらに風が吹くということからジェットエンジンにしてしまおうと思い立ったという。これについて原田は、現代の器物に擬態できるというオルグ魔人の設定を念頭に置いた上で、強力なものに化けても面白いかなとも語っている。
また、タービンオルグの特徴とも言える一対のファンの真ん中に目がある点について、デザインの段階では別に意識はしていなかったと前置きしつつも、結果としてバードストライク防止のためにジェット機のエンジンに描かれている「目」に見えるとも明かしている。
デザイン画稿では、そのファンの直上より生えている二本角が茶色とされ、左足も腿から膝にかけての部位には緑色のグラデーションが施されているが、造形の段階で共に赤へと改められた。
CV担当の緒方は、スーパー戦隊シリーズへは『救急戦隊ゴーゴーファイブ』(冥界魔闘士ジーン役)以来の出演であり、本作を起点としてその後も3年連続で関わり続けていくこととなる。出演回のオープニングクレジットでは、名前を緒形文興と誤植されていた。
TVシリーズの他にも、OV『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にも、再生オルグ魔人の一体として登場しており、こちらではスーパー戦隊のドリームチームと干戈を交えるも、ビッグワンのビッグワンフィニッシュで倒されている。