大空魔竜ガイキングにおけるダリウス大帝
CV:緒方賢一
『暗黒ホラー軍団』の帝王であり、ゼーラ星の支配者(メイン画像)。
目や鼻の上の額に口がある異様な顔つきが特徴で、身長120mほどもある巨人。
その正体はブラックホールにより滅亡の危機に瀕したゼーラ星人が、生存の道を探るべく創り出した機械神(巨大コンピュータ)。しかし逆に創造主たるゼーラ星人を支配し、地球への移住を目指して侵略を開始する。
真の目的は地球侵略に留まらず、全宇宙支配だと第3話で明言している。
見た目以上に戦闘能力は高く、自分の倍以上の大きさがある大空魔竜の突進を受け止めて投げ捨て、剣の一振りでガイキングをズタズタにする程の強さを持つ。強烈な破壊光線を照射する事もできる。
製造された目的に従いゼーラ星人絶滅の危機を救おうとはしていたものの、機械故に愛情や信頼という人間の心が理解出来ず、地球人との友好による移民論者(ハト派)をことごとく粛清してしまった。
第43話で市民達から侵略に固執して移民交渉をしなかった事を詰問され、ついには市民を見捨てて部下達だけでゼーラ星を脱出してしまう。
大空魔竜を火星におびき寄せ、破壊すると爆発する仕掛けを施したバリア内に幽閉して動きを封じると、富士山頂の基地を拠点として地球への総攻撃を開始した。しかし、バリアを突破し地球に帰還した大空魔竜とガイキングに切り札の暗黒怪獣二体と暗黒四天王が倒されたことで自らガイキングと大空魔竜に挑む。猛攻の末に醜いフレームだけの姿になってもなおも襲い掛かったが、ガイキング最後の魔球を受けて爆発四散した。
第20話で数千年前に地球に来たゼーラ星人の末裔である地底人が「ダリウスの怒りに触れて地底に押し込められた」と語っているが、このダリウスと同一の存在かは不明。
スパロボでは
『第2次スーパーロボット大戦α』で初登場(『新』では名前のみ)。バーム星人と同盟を組んでいるが、相手の親玉のオルバン大元帥ごときが到底制御できる器ではなく、終始バーム側を尻に敷いていた。ズ・ザンバジルとはそれなりに仲良くやっていたらしい。
原作とは異なり小バーム周辺で自軍と戦い、死に際に小バームに特攻しようとするもプリンス・ハイネルとリヒテルに阻止され宇宙の藻屑となった。
…かに思えたが『第3次スーパーロボット大戦α』でムゲ・ゾルバドスの力により、闇の帝王や地獄大元帥、無敵戦艦ダイ&帝王ゴールと共に復活を遂げた。
ガイキングLODにおけるダリウス大帝
CV:大友龍三郎
ゼーラ星ではなく、ダリウス界という異次元空間が敵の本拠地となった。
治めるのはダリウスと呼ばれる大帝で襲名制。作中ではダリウス17世が大帝。
巨人のような姿をしているが実はこれは居城キングダリウス17世であり、本体は娘(?)同様人間大。
逆らう者や敵に一切容赦はしないが、そんな彼でも自国の民の事は本気で憂いており(その割には町ごと大空魔竜を砲撃したサスページにもお咎めなしだったが)、プロイストによる蛮行には頭を抱えている。
16世までの宇宙移民計画「ゼーラ」を見限った17世は突如として地球侵略に舵を切り、それに反対し軍事独裁政権に異を唱えたキャプテン・ガリス率いる大空魔竜戦隊と全面戦争に突入する。
溺愛する娘(そう見えるだけで実際は性別を超越した存在)プロイストを成長させるために甲冑を纏わせて東方将軍として下野させ、大空魔竜戦隊との戦いが佳境に入った為王子(王女?)としての身分を明かし、以降はダリウス軍の全権を委任する。
しかし、プロイストは権力と父親への偏執狂じみたコンプレックスに溺れて暴走を始め、自国の民すら役立たずと称し処刑し出す暴挙に出たため、17世は自分が地上制圧作戦など始めてしまったことの愚かさを思い知り、ゼーラの強行に出る。ところがその事はプロイストとの確定的な不和を招いてしまい、プロイストはゼーラを妨害するため、その中心核となるダリウス・コアを強奪、帝都を大空魔竜ごと焼き払い軍部と選抜したエリートだけ引き連れて逃げ出すという人の上に立つ者にあるまじき最低の愚行に走ってしまった。
こうして17世はここまで我が子を追い詰めてしまった己のふがいなさに絶望し、ダリウス・コアの制御キーに加えツワブキ・ダイヤの父を引き渡すという条件を付け大空魔竜戦隊にプロイストの助命を乞うという苦渋の決断を示す。
しかし、それを邪魔する大バカ者がいた。誰あろうプロイストその人である。
「親思う心に勝る親心」の言葉通り、恥を忍び敵に生き恥を晒す父の姿は、プロイストにとっては自分と国を敵に売る売国奴の姿にしか見えなかったのである。
17世「聞いてくれプロイストよ! もう一度やり直そう!」
プロイスト「お父様は私を裏切らない! 私のお父様はオトウサマハオトウサマハうがぁぁぁぁぁ!!!」
そしてプロイストの理性は限界を迎え、王家に伝わるダリウスローズと同じ色の「炎」は暴発。それに巻き込まれ、逃げ遅れた17世は絶命する。
手前の勝手で最愛の父を殺しておきながら、既に感情の炎で正気を焼き尽くしたプロイストは、その責任と憎しみを全て大空魔竜に向ける。こうして17世の譲歩は全て灰燼に帰し、大空魔竜戦隊と「ダリウス18世」となったプロイストの最後の戦いが始まってしまうのである。
…と思われていた矢先、最終回でそんな悲劇も前座になってしまうほどの残酷すぎる真実が明かされ、その事がダリウス王家にトドメを刺すこととなる。