デビルボーマ
でびるぼーま
暴魔獣の1体で、その名の通り耳の長い悪魔を思わせる外見をしている。
自身の分身である小悪魔を生み出して使役する能力を持ち、妖精を自分の体内に閉じ込めて1時間掛けてそのオーラを吸い取ることで不死身の体になるという名前通りの悪魔の暴魔獣。「オーラを吸い取られた妖精は当然ながら命を落とす」ため、シーロン達妖精にとっては文字通りの天敵である。
劇中ではこうした自身の能力を駆使してシーロンを連れさらって体内に取り込むことで不死身の暴魔獣になろうと目論んだ。戦闘では更に口から岩をも溶かすガスを吐いて攻撃して来る。
自身の分身の小悪魔を生み出して妖精の探索に乗り出すと、その内の1体がシーロンの誕生日を祝っていたターボビルダーに潜入。基地内を停電させ、その混乱に乗じてシーロンを拉致すると、大元のデビルボーマのいる洞窟まで彼女を連れて来る。そしてデビルボーマは当初の目的通り、シーロンを体内に取り込んで不死身の暴魔獣になろうしていた。
シーロンが自身へのプレゼントであるトルマリンを握りながら助けを呼ぶと、其処へターボレンジャーが駆けつけるが、その場に居合わせたヤミマルが「お前達の大事な妖精は、デビルボーマの胃袋の中にいる。デビルボーマを倒せば、妖精も一緒に死ぬことになる!」と、既にデビルボーマがシーロンを取り込んでいる事実を5人に告げる。
向かって来る力を殴り飛ばし、ヤミマルが「ハッハッハ!放っておいてもあと1時間で、デビルボーマは妖精のオーラを全部吸い取って、命を奪い取る!」と無情に言い放つと、シーロンは自分に構わずに戦うように訴え掛けた為、5人は変身して立ち向かう。
他の4人がウーラー兵、ズルテン、ヤミマルを相手取る中、レッドと対峙するデビルボーマは口から岩をも溶かすガスを吐いて応戦し、やがてヤミマルと共にドラグラスに乗って逃げようとすると当然ながら逃がすまいと足にレッドがしがみついて来るが、デビルボーマは口から吐くガスでレッドを落とし、そのまま変身を解除させた上で逃走した。
彼女の気配を追って街までやって来た力。15時になればシーロンのオーラが奪い尽くされる中、力は残り20分を切ったところでデビルボーマのいる建物を目指して突き進む。途中でキリカとウーラー兵の妨害を受けるも、シーロンを救いたい一心で跳ね除けてデビルボーマのいる屋上へと到着。改めてデビルボーマとの第2ラウンドの火蓋が切られるが、タイムリミットが近づくにつれて変身が解けてしまい、逆にデビルボーマは更にパワーアップしてしまう。
シーロンが完全にオーラを吸い取られるまで残り5分を切る中、「諦めないぞ…!最後の1秒まで……希望がある限り……諦めやしないぞ!!」と言う強い想いの下、シーロンの笑顔がもう一度見たいと願った力は、彼女にプレゼントしたトルマリンのペンダントを利用することを思いつく。
そして再度変身すると、GTソードの電磁波放射でデビルボーマを突き刺す。すると、ペンダントが強力な電気を帯びて爆発を起こし、両者は吹っ飛ばされてしまう。
ブラック達4人がその場に駆けつけて来ると、ペンダントこそ壊れたものの、シーロンは無事にデビルボーマの体内から脱出していた。
その一方、4人にシーロンの保護を任せたレッドとの最終決戦に臨むデビルボーマは球場からキックで公園の方へ蹴り飛ばされ、ターボレーザーの射撃に追い詰められた末、GTソードとターボレーザー剣の二刀流によるGTクラッシュを受けて倒される。
その直後、ヤミマルが放った暴魔再生巨大化光線によって再生巨大化する。
ターボラガーに剣を武器に挑むが、逆に受け止められた上に殴り倒され、更に蹴り込んだバトルボールで剣を叩き落とされてしまい、最期はスクリューラガーキックを受けて爆散した。
「妖精の天敵」と呼ばれた悪魔の暴魔獣だったが、最期は逆に妖精に選ばれた若者達の手で討ち滅ぼされたのだった。
モチーフは悪魔。
劇中で暴魔蝙蝠ドラグラスに乗った唯一の暴魔獣となった。
声を演じた丸山氏は第2話のイワガミボーマ、第6話のペロペロボーマ、第11話のウーラーボーマ、第15話のダルマオトシボーマ、そして第38話のジゴクエボーマの声を担当。更にこの後、第49話のヤミクモボーマの声を兼任する事となる。丸山氏は昭和戦隊第2作でも「デビル○○○」という名前の怪人の声を演じている。
ジャシンボーマやドラグラボーマもシーロンが命を落としかける状況を作った暴魔獣であるが、どちらも自己犠牲という形であり、最終的にターボレンジャーの活躍で事なきを得ていた。