ダヴィッツ「やーめた。全部見抜かれてるし。アンタはシビア過ぎる」
「どこに行くつもりだ? テメェの行き先は地獄以外にない……」
「細かい作業が大きな成果を生むのだ。知らんのか?」
「このシャクレ野郎、一気にいこうか」
「暑いだろ、服脱げよ」
「外道が俺に無許可でシャクレてるからだよ」
「貴様、罪もない女性の髪をなぜ奪った……」
「その芸術品を生み出してんのは女性本人だろうが」
流川「先生! いい感じのカミソリです!」
「なあ、お前。顎が自慢だったよな?」
「女の人たちもきっと皆、自らの髪を愛していたのだ……それをお前は奪った」
「おお、さらに立派になったじゃねぇか」
「その顎いいなぁ、くれよ」
「おお……いい。とても馴染む」
「とても美しくフィットしている。この顎も、私に付いて喜んでいるな」
「何を言ってるんだ、芸術品を持つ資格の無い低脳から顎を保護したんだよ。さあ、今度は傷をバーナーで炙ろう。私の興奮をさらに高めるんだ」
標的
自身の異常性癖を満たす為、数十人もの女性から髪の毛を頭皮ごと剥ぎ取っただけでなく、3年後に依頼者の「柏木風花」からも同じように髪の毛を頭皮ごと剥ぎ取ったトリコフィリアのド変態シャクレハゲ道にして依頼者の母を惨殺した真犯人「呉昭伸」に執行。
※ちなみに「ハゲ+外道=ハゲ道」である。
概要
世界中で行われていた拷問処刑法。全身の皮をナイフなどの刃物で削ぎ落とし削り剥がす。
今回伊集院が行ったのはそれのグレードアップ版。標的の全身にナイフでじっくりと切れ目を入れ、それをガイドとして皮膚を素手で思いっきり引き剥がした。
しかし、今回の罪人は相当根性があったらしく、ここまで拷問を受けても被害女性や伊集院に対して暴言を吐き散らしたため、伊集院も奮起。なんと顎を削ぎ落として自らの顎に装着するという常軌を逸した責め苦を行い、外道の個性と誇りを完全に打ち砕いた。
経過
事務所に来た今回の依頼人から憎悪を託された伊集院は、盟友であり、今回の依頼人を発見して病院まで担ぎ込んだ張本人である伍代千隼と会い、今回の罪人である呉の事を伝えられた。
流川を伴って情報通りの場所に行くと、マッド・カルテルの超暗殺者ダヴィッツが居た。呉はマッド・カルテルから薬物を購入しておきながら、代金の踏み倒しをしていた為、見せしめ目的で殺害しに来ていたのだ。
伊集院は早速ダヴィッツと交渉し、ダヴィッツは潔く標的の身柄を譲った……そんな訳がある筈もなく、ダヴィッツは葉巻型爆弾で伊集院と流川を爆撃。その爆炎に紛れて伊集院に襲い掛かるが全ていなされ、逆に強烈な頭突きを叩き込まれる。継戦はマズイと踏んだダヴィッツは今度こそ譲り、伊集院と握手……と見せかけて、袖からナイフを取り出しそれで伊集院に再度襲い掛かるも、伊集院は容易く回避し本気を出した。しかしその直前、ダヴィッツが「アンタとやり合ってもリスクしかない」と撤収。去り際に「呉は裏口から逃げるだろうから、確保するならそっちへ行け」と告げた。その通り、呉は裏口から逃げようとしているところだった。伊集院は素早く呉を締め落とし、拷問室へと持ち帰った。
惰眠を貪る呉の肉体にナイフで切れ目を入れて叩き起こすと、例の如く呉は喚き散らし始めた。黙らせる目的も兼ねて伊集院は切れ目をガイドに呉の前面の皮膚を素手で剥ぎ取った。
多少大人しくなった呉に伊集院は「テメェは何故無実の女性から髪の毛を奪いやがった」と問うたが、それを遮る形で呉は「奪ったんじゃない。髪という芸術品を持つ資格のない低脳女どもからその髪を保護しただけだ」という凄まじい妄言をほざき散らかした。これを聞き、呉が救いようの無い腐れ外道だと理解した伊集院達は、即座に呉から頭皮を引き剥がして奪い取った。
そして呉に「そういえば、テメェはその顎が自慢だったよな?」と問うと、呉は「そうだ。お前には無い立派な顎だろ!」と啖呵を切って見せた。伊集院は「テメェがその顎を誇りとしているように、テメェが襲った女達も髪が自慢だったんだ。それをテメェは奪ったんだ」と言い放つと呉の顎にアッパーカットをぶちかまし、ナイフで削ぎ落とした。そして伊集院はそれを自らの顎に装着。それを見た呉は「お前にそんな顎は似合わない。返してくれ」と泣き言を入れたが、伊集院は「この顎を持つ資格などねぇテメェという低脳から顎を保護しただけだ」と意趣返しを叩きつけた。
最終的に呉は残った全身の皮膚を剥ぎ取られた挙句、その傷口をバーナーで炙り塞がれ、それらによる常軌を逸した激痛に耐え切れず狂い死んだ。
今回の登場人物
- 呉昭伸(くれ あきのぶ)
今回の断罪対象。
嘗ては自身の発達した顎をコンプレックスに思っていたが、成長するにつれてそれを自身のアイデンティティとして受け入れる様になった。この頃までは真っ当な人間だったのだが、ある日そんな彼を救いようのない腐れ外道へと変貌させるきっかけとなった出来事が起こってしまう。というのも高校生になった彼の髪が、頭皮が見える程に薄くなってしまったのだ。そして立派な女性の美しい髪を羨み、自身の髪もそうあるべきだと考えた彼は、最終的に髪の毛に対して異常な執着心を持つトリコフィリアとなる。
それ以降は狂気的な変態性に目醒めて理性のタガが外れ、女性の美しい髪の毛に対して異常に執着する人面獣心のケダモノと化し、女性を誘拐する度に顔の原型が分からなくなるほど殴り続けた挙句、髪の毛の匂いを嗅いだり、口に含んでしゃぶり尽くしたりとやりたい放題をした上に髪の毛を頭皮ごと剥ぎ取るという凶行に及ぶようになり、数十人もの女性がその被害に遭っている。
依頼者の柏木風花と殺害された彼女の母親もその被害者達の1人である。
また、女性を拉致する際に違法薬物を使用しておりマッドカルテルから薬を買っているが、金欠である為、薬代を踏み倒している。
最終的に全身の皮を一枚残さず剥ぎ取られた挙句に自慢の顎を切り落とされ、傷口をバーナーで焼き潰されて狂死した。
薄毛にならなければ真っ当な人間として生涯を終えられたのだろうが、薄毛になっても鬘を付けるなり植毛手術や育毛剤を試すなり方法は幾らでもあった筈なので、やはり微塵も擁護は出来ない。寧ろご自慢の顎と同様に薄毛も個性だと受け入れれば良かったのだが、顎が他人より大きい事を優位性だと解釈していた手前、髪の毛が他人より少ない事が余計に劣等感に繋がったものと思われる。
余談ではあるが、呉の顔が(失礼極まる話であるが)あのお笑いグループの芸人と似ている事から、連想する視聴者もいるとかいないとか……
- 柏木風花(かしわぎ ふうか)
今回の依頼人かつ被害者。二分の一が英国人、八分の三が日本人、八分の一が北欧系という混血の高校2年生。
美しい亜麻色の髪と眼鏡が特徴。
3年前、母親が無惨に殺害され落ち込んでいたが、父親に励まされ元気を取り戻した。その後、髪の毛を丁寧に手入れし、母親の形見の眼鏡をかけるようになった。
ある日、呉に拐われ、髪の毛と頭皮を剥がされてしまう。鏡に映る自身の姿を見て、無惨に殺害された母親の事を思い出し、呉が自ら暴露したこともあって母の仇である事を知った。
必死の抵抗で何とか脱出するが、路地で倒れ込み、伍代に助けられた。
頭部から血が滲みながらも呉に対する怒りを露にし、伊集院に母親の仇討ちを依頼した。
依頼完了後、伊集院から自身の髪の毛を受け取り、母の思いが込められている髪の毛を大切に抱き抱えた。
- 風花の母
今回の被害者。
亜麻色の綺麗な髪と眼鏡が特徴の英国人女性。
母親(風花の祖母)から亜麻色の髪の毛を受け継がれている。
3年前、呉に誘拐され、髪の毛と頭皮を剥ぎ取られて惨殺された。
- 風花の父
黒髪の男性。
クォーターであり、祖父は北欧出身。
母親を亡くして悲しむ風花に「風花の亜麻色の髪が、ママがいる証だ」と元気付けた。依頼完了後は「パパもいるから」と彼女を励ましていた。依頼人の身内では、外道に殺されず尚且つ終盤まで顔を出した数少ない人物でもある。
ご存じマッド・カルテルの幹部で世界レベルの超暗殺者。異名は「血のダヴィッツ」または「嘘つきダヴィッツ」。
口八丁手八丁で相手を騙くらかし、虚をつく変幻自在な搦手がウリだが、搦手無しの戦闘力も凄まじい。
薬代を踏み倒した呉を始末する為にアジトに乗り込もうとした所に伊集院と鉢合わせて、呉の身柄を巡って一悶着となる。今回葉巻型爆弾や暗器を使って伊集院と交戦し、もう少しで伊集院が本気を出す寸前まで追い詰めた。しかしながら伊集院の覇気を目の当たりにして、呉ごときの身柄の為に本気を出した伊集院と命を削り合うのは割が合わないと踏んだのか、外道の粛清は諦め、外道の逃げ道を教えて帰っていった。
余談
- 今回の外道は凌辱を行わなかったが、相手の体や髪にベタベタ触るのも性犯罪である。日本の法律では「強制猥褻罪」に問われる可能性があり、本罪が成立すれば法定刑は「6ヵ月以上10年以下の懲役」の重罪だ。また、髪の毛を本人の意思関係なく勝手に切る行為は「暴行罪」にあたる。もっとも、この外道の所業に比べればまだ程度は軽いがな!
- 因みに、伊集院は外道の身ぐるみを剥いだ後腰にぼろ布を巻き付けているが(女と一部の男の外道の場合は下着1枚にする)、今回のターゲットは史上初の全裸にされた。外道に不要な汚いブツとその周囲は黒塗りであることから、拷問前にちょん切られた可能性がある。
- ハーフの依頼人は今回が初である。以前はハーフを名乗った外道はいたものの女を口説くための嘘というどうしようもない物だったが……。
また、英国人女性が被害者として出る回はこれで2例目である(1回目はソフィア初登場回)。
- これまで色々な戦闘者と交戦して来た伊集院だったが、外国人戦闘者と交戦したのは今回が初である。
関連タグ
沼袋一男(仮面ライダーブラーリ):今回の外道と同様に同じ一家の女性に対し、殺人と監禁を性懲りにもなく2度も行った愉快犯という点が類似。
毛狩り隊(ボボボーボ・ボーボボ):呉昭伸と同様他者の髪を無断で刈るという点が同じ。但し、他者の髪を勝手に切ること自体傷害罪になるが毛狩り隊は髪のみを刈るだけで怪我を負わせることや命を奪うことはない為、ターゲットの髪を頭皮ごと刈る挙句命まで殺める呉昭伸の方が毛狩り隊よりもよっぽどタチが悪い。
伊集院茂夫による生皮剥ぎと氷室による腐乱牛皮移植:女性から皮を剥ぎ取る常軌を逸した変態腐れ外道が意趣返しとして皮膚を剥ぎ取られていることが共通している。
伊集院茂夫によるロングソード陵遅刑:女性を狙う変態外道が全裸になったことが共通している。
伊集院茂夫による爆竹祭り:外道の汚いケツが写ってる点が共通してる