概要
歴史
創成期~第二次大戦前
現在のボクシングの起源である、イギリスで行われていたベアナックル・ボクシングで既に女子の試合が行われていた。1722年にエリザベス・ウィルキンソンという選手が王者になったことが最古の記録として残されている。しかし、当時は見世物としての性格が強く、上半身裸で行われることが多かったとされる。
死者が出る危険性からボクシングそのものが禁止され、その後再開された紆余曲折の中で、イギリスでは1880年に女子ボクシングは禁止されている。
アメリカでも1876年に最古の対戦記録があり、1904年のセントルイスオリンピックで女子ボクシングが行われていたが、その後禁止に追い込まれている。
ジャパンでも大正時代に男性との試合が予定されていたが、条例違反で中止に追い込まれている。
第二次世界大戦後~90年代
再び女子の試合が行われるようになるのは女子の地位が向上していった第二次世界大戦後であった。50年代には後に女子国際ボクシング連盟(WIBF)を設立するバーバラ・パトリックが活躍し、女子ボクシングの始祖と呼ばれている。また、ウーマン・リブ活動の高鳴りの中で、プロ・ボクシング審判資格を取得する女性やプロ・ボクシングライセンスを取得する女子が現れ、女子ボクシング活性化の動きを見せていた。しかし、男子ボクシングで相次いだリング禍などもあり、「女子にボクシングは危険だ」という声が大きく、どの団体も女子の部の創設には及び腰になっていた。また、当時活躍したキャシー・デービスの試合で多数の不正が発覚したことも女子ボクシングの発展にブレーキをかけた。
90年代~現在
女子ボクシングが本格化するのは90年代になってからであり、前述のバトリックが1990年に女子国際ボクシング連盟(WIBF)を設立したのを期に、各国のボクシング団体が多くの女子ボクサーを正式に認め、世界王者認定団体や女子の王座も設置し、公式戦を開催するようになった。
ジャパンでは「キックボクシングの女子部門は存在するのに女子ボクシングがない」という、キックボクシング側の働きかけにより、女子ボクシング選手の本格的な育成が始まり、1999年には日本女子ボクシング協会(JWBC)が発足した。2007年にジャパンボクシングコミッション(JBC)の女子部門が創設され(JWBCは発展的解消となった)現在に至る。
(因みにキックボクシングは、女子プロレスに次いで、1974年に女子の部であるジャパン女子キックボクシング協会を発足させている)
女子アマチュアボクシングも21世紀になって世界女子アマチュアボクシング大会が開催されて以降、多数の大会が開催されるようになり、2012年のロンドンオリンピックより女子ボクシングが正式種目として追加された。日本では2002年に日本アマチュアボクシング連盟(現在の日本ボクシング連盟)が女子の部を創設。翌年初の公式試合が開催された。
最近の動向
2021年開催の東京オリンピック(2020年)ではフェザー級の入江聖奈選手が金メダル、フライ級の並木月海選手が銅メダルを獲得する日本人史上初の快挙を成し遂げ、女子ボクシングが大々的に注目されるきっかけとなった。
その一方で張本勲氏の「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技好きな人、いるんだ」と揶揄するような発言が物議を醸し、悪い方向でも注目を集めてしまった。
部活動でボクシングに打ち込む学生や、ダイエットやフィットネスの一環としてボクシングをする女性も増えている他、上記のように、プロ・アマ共に女子ボクサーがメディアに取り上げられる機会も増えてはいる。しかし、女子ボクシングの競技人口は依然として少ない。
男子ボクシングとの相違
基本ルールは男子ボクシング同じであるが、1ラウンド2分、妊娠検査の義務、ミニマム級より下のアトム級の設置など異なるルールを設置している。(団体によって異なる場合あり)
アマチュアの場合、男子で撤廃されたヘッドギアの着用義務を引き続き導入している。
また、上半身にはスポーツブラやタンクトップ・ランニングシャツは当然着用し、更にその下にはチェストガードを着用する。下半身には、男性の金的を守るカッププロテクターに代わり、子宮とその周囲を守るアブドメンドガードを着用する。一方で、スパッツやミニスカート状など、男性よりも多様な衣装を着用している試合も見られる。
pixivにおける女子ボクシング
pixivでは専らボクシンググローブやトランクス、マウスピース、ヘッドギアなどの服装、装具を女子が着用することにフェチを感じたり、女子同士がリング上で対戦相手を激しく殴りつけたり、ボコボコに殴られている等のシチュエーションを好む傾向が高いためか、ボクシングを題材にしたイラストはこのタグがついていなくても女子を描いたものが多数を占めている。またR-18イラストではスポーツブラ等を着用しない、トップレスボクシングを描いたものが多い一方、流血描写等でR-18Gになっているものも多い。
関連作品
比較的マイナーな競技のため、扱う作品も少ない。
- 綾音ちゃんハイキック!(キックボクシング)
- からふり!(マガジンスペシャル2012年8月号読み切り)
- 早乙女選手、ひた隠す
- ときめき10カウント
- ドレミファイト
- BUYUDEN
- ボクシングエンジェル(2017年11月23日サービス終了)
- マグナムリリィ
追記求む!
女子ボクシングと関連のあるキャラクター・実在人物
選手あるいは経験者
……実家がボクシングジムかつ試合出場経験あり。アニメOPでもグローブ着用したパンチを披露
趣味・特技がボクシング・ボクササイズ
……劇中にボクシングシーンは皆無にもかかわらずボクシングを描いた作品が多い
……名前の由来がどう考えてもこの人
……元ネタのパイロット搭乗機にボクシンググローブをはめた鷲のキャラクターが描かれている
その他(作中で披露・ファイトスタイル等)
……記念礼装でボクサー姿を披露。しかし、普段のファイトスタイルはプロレス
……10話でボクシングを披露、キック技まで出している
……ファイトスタイルがボクシング
……ボクシングジムに通い、グローブ状の武器、ねこねこナックルを使ったパンチ攻撃を得意とする
……サンドバッグを一撃で破壊する驚異的なパンチを数回披露。
……原典にボクシングに関するエピソードがある。但し原点での性別は男
……キックボクシング寄りのファイトスタイルで戦うステゴロ聖女
……着せ替え「ボクシングギャル」で着用
……「秋空スポーツ」でボクシング衣装を着用
……12話にてボクシングを披露
実在の人物
- 山崎静代……お笑い芸人、元アマチュア強化選手 リンク先参照
ボクサー、ボクシング描写がある等の女子キャラクター・人物の追記求む!
関連イラスト
オリジナル漫画
関連タグ
スポーツ ボクシング ボクサースポーツ選手 アスリート スポーツ少女 女子格闘技 女子格闘家
男女子混合:ミックスボクシング