「よぉチビ……遊ぼうぜ」
プロフィール
概要
ボサボサの髪にギザギザの歯、そして獣のような鋭い眼光が特徴。普段は白いマスクを着けている。
初登場は第108話(13巻収録)。自身の陰口を叩いていたC級隊員二人に対していきなり攻撃して首をはねるという中々インパクトのある登場をした。(なお、トリオン体だったので、二人に怪我は無い)
人物像・活躍
見た目に違わず気が短く粗暴な性格で傷害事件を起こしたこともある問題児。
過去に根付栄蔵に暴行を働き怪我をさせたことでことでクビになりかけたが、柿崎の弁明により部隊がB級へ降格&個人ポイント8000pt剥奪の処置を受けるだけですみ、根付の温情で警察沙汰にもなっていない。
なお、上記のC級に対する攻撃によって、さらに追加で2000pt剥奪されたらしいが、「調子こいたカスに舐められる方が100倍ムカつく」と全く気にしていない。
後述する副作用(サイドエフェクト)の影響により、人間関係でかなり嫌な思いを重ねて来たらしく、彼の人格形成に大きく影響を与えているようである(そのためか、異性の好みも性格が良いに偏っている)。
しかし村上曰く、「根は単純で裏表がない」らしく、自分を見て怯えるC級隊員に向かって襲い掛かるようなポーズをとって驚かせるなどお茶目(?)な一面もある。
(「・ω・)「ガオー
影浦隊の面々をはじめ、同い年の村上や荒船など親しい間柄の人物からは「カゲ(さん)」と呼ばれており、影浦自身も村上の事は「鋼」と呼んでいる。
近界への遠征には興味がなく、そのせいか他チームのランク戦の映像記録は滅多に見ない様子。ボーダー内では周知の事実となっていた千佳が人を撃てないという事実を知らないどころか、ランク戦で使うマップすら全種類把握していなかった。
実家はお好み焼き屋をやっており、荒船はそこの常連客でもある。またそれ以外にも多数のボーダー隊員が集う人気店。両親と兄が店を経営しており、以前は東三門寄りに店を構えていたが1年半前に警戒区域拡大に伴い梅見屋橋の辺りに移転した模様。
村上が仲介する形で遊真と顔合わせする事になるが、この時は個人戦は受けずに作戦室で映像記録を見に行っている。その姿を見たゾエさんが「やっとやる気になってくれた」と感激していた。
続くB級ランク戦第四戦「二宮隊vs影浦隊vs三雲隊vs東隊」では、遊真を優先的に狙いつつも、隙を見せた相手には容赦なく襲いかかり、2得点を上げた。
最終的に遊真との一騎打ちを二宮に潰されてしまい、狙撃手の東も残っていた事から、三者睨み合いのまま時間切れで試合終了となった。
ROUND5では描写こそないものの東隊・弓場隊と対戦している。三雲隊と同じく夜の部であったため、数十分前に行われていたガロプラ戦には参加していない。
ROUND4以降遊真の事をかなり気に入ったらしく、後日個人戦を挑んだり、実家に招いてお好み焼きをご馳走したりしている。
B級ランク戦第7戦では鈴鳴第一・東隊と共に玉狛第2と再戦。試合前にユズルが千佳のために個人で遠征を目指す決意をしたことで、それまでとは変わって勝ち負けにこだわるような行動が見られ、解説の犬飼からも変化を指摘された。転送してすぐに北添と合流して村上・来馬と闘うが、鈴鳴第一の照明作戦に引っかかって目が眩んだ隙に村上の攻撃で重傷を負った。そのすぐ後にやって来たヒュースのエスクードで鈴鳴ともども分断され、遊真ヒュースと闘うもののヒュースの時間差射撃で脚に重傷を負う。しかし北添が乱入した隙に階下に逃げ、トリオン切れで緊急脱出となったが、点は鈴鳴第一に入った。犬飼は一連の行動を「順位が拮抗している玉狛に点をあげたくなかったのでは?」と推測している。この試合の影浦隊の最終得点は2点で、6点獲った玉狛には敗北を喫することに。だが、最終解説のときにはユズルを不器用ながら叱咤激励していた。
その後の最終戦では東隊と王子隊と対戦。最終結果4対3対3で東隊に敗北している。具体的な試合描写は無いが、奥寺を取ったのちに東に撃ち取られたらしい。
遠征選抜試験では第1プールで柿崎に指名された。チームメイトは彼に加えて藤丸・太一・犬飼。13巻カバー裏によると影浦は犬飼のことを一方的に嫌っているらしいと称されていた。
その関係性は審査側からも「(柿崎3番隊は)何が起こるか分からない」と不安材料のひとつとして懸念されていたが、案の定、特別課題の方針や太一の姿勢を巡って意見を対立させることとなった。ただし、犬飼曰く「(以前は会話すらままならなかったため、意見をぶつけあえるだけでも)今の関係性は過去イチで良好」とのこと。
その後、彼なりに太一をフォローしたり、また彼自身も進歩の兆しをみせるなど、遠征選抜試験を通して変化がみられている。
戦闘能力
主な使用トリガーは「スコーピオン」で、他の攻撃手段や搦め手は使わない純粋なアタッカー。
個人ポイントは4780ptで攻撃手ランキングには入っていないが、これはペナルティで-10000ptの罰則を食らっているためで、実質的なランクは攻撃手3~4位相当(村上の一つ上)であると考えられる。
「スコーピオン」をムチのように細長く変形させて離れた相手を攻撃する蛇腹剣のような扱い方をするのが特徴。その正体はスコーピオンを2本つなげて使う荒技「マンティス」で、桜子によれば影浦自身が考案したとの事。この技により、攻撃手としては長いリーチを持つ。
他にも第七戦では、マンティスをフックショットのようにビルの縁に引っ掛けて空中移動する技も見せた。
マンティスはその特性上、使用中はフルアタックになるのでシールドが使えるなくなるという弱点を持つが、サイドエフェクトの恩恵による回避力とトリッキーな攻撃で主導権を握り続ける立ち回りによってそれをカバーしている。
前述の通り、隊務規程違反のペナルティで大幅減点を受けているため順位こそ低いがボーダーでも屈指の実力を持つ攻撃手であり、攻撃手4位の村上が個人戦で勝ち越せていない四人の内の一人である(他の3人は太刀川、風間、小南)。
パラメーター
トリオン | 攻撃 | 防御・援護 | 機動 | 技術 | 射程 | 指揮 | 特殊戦術 | トータル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
7 | 12 | 5 | 7 | 9 | 2 | 4 | 5 | 51 |
トリガーセット
メイントリガー | サブトリガー |
---|---|
スコーピオン | スコーピオン |
FREE TRIGGER | FREE TRIGGER |
シールド | シールド |
FREE TRIGGER | バッグワーム |
副作用(サイドエフェクト)
「感情受信体質」
自分に向けられた他人の意識や感情を肌で感じ取ることが出来る。感覚としては「肌にチクチクと刺さるような感じがする」らしい。信頼や恐れなど感情ごとに刺さり方が異なり、負の感情ほど不快に感じるとのこと。
作者曰く「作中トップクラスにしんどいサイドエフェクト」。
日常生活では難儀なことこの上ないが、戦闘ではプラスの恩恵が強く、自分の方に意識が向いてさえいれば相手が死角や離れた場所に居ても攻撃を察知できるので、彼相手に不意打ちや狙撃を決めるのは難しい(加古曰く「乱戦では有利」)。
現に、上記の遊真との一騎打ちの最中には二宮が「両攻撃追尾弾」で乱入したが、いち早く察してシールドを展開し、被弾を防いでいる。
ただし、流石に相手の思考までは分からない上に、影浦本人が「クソ能力」「便利じゃない」と愚痴っていることから、本人の意思とは関係なく受信してしまうものと推測される。犬飼の事を一方的に嫌っているのも「考えている事と顔が一致しないから、気味が悪い」との事。
一応敵意無く攻撃出来れば感知をすり抜ける事ができるが、そんな殺し屋のようなスキルを持ち合わせている者はそうそういない。現在のボーダーでは東と遊真くらいとの事で、これが遊真を気に入った理由でもある。
なお、普段マスクを着用しているのは、少しでも肌の露出を減らしてSEによって受ける感情を軽減しようとしているためである。
上記の根付さんアッパー事件の描写から必ずしも影浦個人に向けられた感情だけを受信するわけではないらしく、感情を向けた範囲内に影浦が含まれていれば受信してしまう可能性もある(根付を殴った際には「申し訳ないがリスクの方が大きいので検討したうえでダメだったことにする」という根付の感情が影浦個人に対してではなく、影浦隊全体に向けられた「憐れみが刺さる」と殴った)。