「花の蜜は私のエネルギー。木々の緑は私のパワー」
「1人で宇宙を生きてきたんだ。甘く見ないでほしいね!」
CV:弥永和子
登場話:第22話「光る美青年」
概要
宇宙を剣1本で渡り歩く放浪の女剣士。黄色い蜂に似た姿を持ち、両肩に紫色の蜂の四肢の意匠が見受けられる他、背中にも蜂の翅が付いている。ビリオンと同様に武器はレイピア。
一応メドーに対しては様付けで呼んでいるが、名前に「~ギン」と付いていないために銀河闘士ではないらしく、そもそも放浪剣士である手前、銀帝軍ゾーンの手先という訳ですらないため、立ち位置的には第三勢力に近い。
口から発射する針で植物の生命エネルギーを奪い取ることで己の糧とする能力の持ち主であり、生命エネルギーを吸われた植物はボロボロに朽ち果ててしまう。自分が生きるために植物を食い潰すその能力は、まさしく自然環境を破壊する最低の能力と言えるだろう。
また、己の剣腕のみで宇宙を生きて来ただけ有って実力は高く、自らの実力に絶対の自信を持っており、レイピアによる剣術だけでなく目から光線を発射したり、口からも針を発射して攻撃して来る。
劇中ではゾーンに荒らされる前に地球を我が物にしてその緑を独占しようと目論み、メドーに対して「ファイブマンを倒したら地球をもらい受ける」と一方的に通告すると、結城光合成研究所の青年・結城光司(演:海津亮介)が開発した植物を増やす「ソーラーパワー」の結晶を奪うべく、数美と死闘を繰り広げた。
活躍
「ゾーンが手こずっていると聞いた割にはつまらないね…」
ファイブマンを圧倒し、クイーンキラーはそう言い捨てる。「ゾーンの手先じゃないのか!?」とレッドに尋ねられると、クイーンキラーはこう答える。
「奴等に荒らされる前に、この星の自然をいただくのさ」
そう言って、もぎ取った薔薇に口から伸ばした針を刺し、花の命を吸い取ると同時に上記の台詞を並べ立てる。その瞬間、薔薇はボロボロに朽ちて枯れてしまった。花の命を食い潰すクイーンキラーに怒りを覚えたピンクがキューティーサークルで立ち向かうも、彼女は持ち前の戦闘力で彼女を圧倒して変身解除に追いやると、そのまま数美を斬りつけて川へと転落させる。更に彼女の名を叫びながら駆け寄る残りの4人も同じ様に斬りつけ、川に落とすのだった。
その後、バルガイヤーへ赴くと、先程の戦いを映像で見ていた幹部達を「雑魚は引っ込んでな!」と一蹴し、「メドー様、見たろ? 私がファイブマンを倒すのを!」と己の力を誇示する。
「私はこいつらが束になっても倒せなかったファイブマンを1人で倒した。だから、この星は私が先にいただくよ!」
そう続けた上でメドーに一方的な約束を取りつけると、クイーンキラーはファイブマン殲滅のために再び地球へと向かって行った。そんな彼女の不遜な態度を快く思わないビリオンが飛び出して行こうとすると、「お待ち。あいつを泳がしてみるか…」とメドーに制止されたため、ゾーンの一同は一時静観を決め込むのだった。
その後、地球でたくさんの花から生命エネルギーを奪って花々を枯らすと、より大きなエネルギー反応を感知して現場へ急行。そこは結城光合成研究所と呼ばれる施設で、そこで働く結城光司が5年の歳月をかけて植物を増やす「ソーラーパワー」の結晶を完成させていた。
「その結晶を渡して貰おうか!」と言って襲い掛かると、仕留めたはずの数美が生きていると分かり、目からの光線で2人を攻撃。
咄嗟に逃げられるもすぐに追い詰め、口からの針で攻撃すると、「素直に渡せ!それさえあれば、私はどこに行ってもエネルギーに困らないからな」と結晶の引き渡しを要求する。
だが、光司は結晶を「緑を守るための大切な物」だとし、断固として渡さない。その姿に感銘を受けた数美が光司を逃がすと、木の棒で向かって来る彼女と交戦。川から落下した際にVチェンジャーコンパクトを落として変身できない数美を圧倒し、絶体絶命のピンチに陥れる。
するとそこへバツラー兵の妨害を受けながらもレッドが駆けつける。レッドのキックに怯んだところで数美にVチェンジャーコンパクトが渡り、彼女は即座に変身。
5人揃ったファイブマンと2度目の戦闘に突入すると、再びその圧倒的な戦闘力で追い詰めて変身を解除させる。そして上記下段の台詞を豪語しつつ、目からの光線で更に追い討ちを掛けた。
5人に止めを刺そうとするクイーンキラーだったが、その一部始終を見ていた青年が間に入って結晶を差し出した時に奇跡が起こる。陽の光を浴びた結晶の力によって傷ついた5人は完全回復したのである。結晶こそ消滅したものの、ベストコンディションになった5人は再びクイーンキラーに立ち向かう。そしてクイーンキラーはピンク以外の4人の個人技を連続で受け、ブラザーコンビネーションでピンクの繰り出したサークルフィニッシュを喰らい敗北した。
直後にビリオンがせめてもの手向けとばかりにゴルリン18号を呼び寄せると、「やめろ!お前達の好きにされてたまるか!やめろーっ!」と嫌がって抵抗するも虚しく吸収されて不本意ながら巨大化。
巨大戦でのクイーンキラーは、等身大であれ程圧倒していたのが信じられない位に精彩を欠き、終始ファイブロボに押されてしまう。そして最期は超次元ソードで腹部を貫かれた上で放り投げられ、止めの斬撃を叩き込まれて敢え無く爆散した。
余談
モチーフは女王蜂で、デザインを担当した篠原保氏は『百化繚乱(上之巻)』にて、「自分の持ち技としてよく使うようになる「どちらを顔として捉えるかで印象が変わるパターン」を最初に試みた怪人」だとコメントしている。
クイーンキラーの登場した第22話の放送日である1990年7月27日は、『Dr.マリオ』がファミコン及びゲームボーイ用ソフトで発売された日でもある。
声を演じた弥永女史は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となり、特撮自体は『機動刑事ジバン』のマッドガルボの声でデビュー済み。翌年には『不思議少女ナイルなトトメス』のラップで包まれたナイルの悪魔の声を演じたが、その後は縁に恵まれぬまま2014年11月1日にお亡くなりになられた為、これが最初で最後の戦隊出演となった。
関連タグ
魔神ラモン、ライノダブラー:彼女と同じく作中のメインの敵組織の戦力にされてしまった第三勢力の戦隊怪人。
ひょっとして