ウワーッ!すごい!
セガサターンだけの
特別な、お話!
地球防衛バンドも歌う!
――第1作販促ポスターより抜粋
概要
セガより発売された、テレビアニメ新世紀エヴァンゲリオンを原作とするゲーム作品。マルチエンディングで、1周分の尺は30分前後である。
ゲームシステム
シナリオパートでは途中に選択肢が表示される。選択により、遊んでいたのとは異なるルートに移るなんてことも起こりえる。
戦闘パートでは、ターン開始時に3レーンのパネルスロットが表示され、回転する。スロットはEVAと使徒の絵柄と攻撃値が描かれ、絵柄の多い方が攻撃をする。EVAの攻撃ターンでは、使徒(本作のみに登場する)との距離により攻撃方法や攻撃位置(遠近)を判断し、コマンドを入力する。使徒の攻撃ターンでは、こちらも距離、光線・直接攻撃を判断し、コマンドを入力する。素早く完璧に入力できれば成功、入力ミスがあったり時間切れになったりすると失敗である。一連の戦闘が終わると、その成果により変動するマスの数だけ移動できる。
第1作、第2作ともに、回想モードが実装されているため、一度見たシナリオを何度も視聴できる。DVD-PGではアルファベット3文字から成るパスワードの入力で対処している。
第1作
題名は「新世紀エヴァンゲリオン」だが、第2作に準じ便宜的に「1st Impression」とも呼ばれる(廉価版及び第2作のジャケットに「1st Impression Your EPISODE X」と記載されている)。本編の第9~10話の間の物語であるが、テレビ版と並行で制作されたため、零号機が改装前のデザインである(メイン画像も参照)など設定の齟齬がある。
1996年3月1日にセガより発売。2004年6月2日にはDVD-PG版がキングレコード・スターチャイルドレーベルより発売された。
販促用ポスターは昭和の特撮ロボット映画のようなデザインであった。
DVD-PG版の戦闘パートではシステムの関係上、パネルスロットが登場しない。代わりに攻撃(LOCK-ON)・防御(ALERT)や遠近がランダムに選ばれ、タイミングを見計らってリモコンのボタンを押すようになっている(いわゆるQTE)。攻撃ターンは決定ボタンで、防御ターンは方向ボタンを押す(画面の上下左右どれかが光るので、それと同じボタンを押せば良い)。どの瞬間に押すかによって成功・失敗が変わる。
物語
碇シンジは使徒との戦闘で記憶を吸い取られる。赤木リツコと葛城ミサトはシンジに戦闘の感覚だけでも取り戻させようと、EVA弐号機との模擬戦を行なわせる。
戦闘結果や道中の選択肢により、物語は学校編、放浪編、戦闘編に分岐する。
第2作
題名は「新世紀エヴァンゲリオン 2nd Impression」。本編の15~16話の間の物語である。戦闘シーンでのフルポリゴンの採用、ミニゲームの搭載など、前作より進化している点が多い。
1997年2月14日にセガより発売(同日には第1作の廉価版も発売された)。移植は現在に至るまで行なわれていない。
物語
第11使徒・イロウル撃破後の物語。ある日、シンジの通う中学校に山岸マユミなる少女が転入してくる。彼女は性格がよく似るシンジに惹かれていくが…。
戦闘結果や選択肢により、物語はマユミ編、アスカ編、レイ編、地球防衛バンド編に分岐する。また各ルートにより、使徒の能力も異なる。
楽曲
- オープニング主題歌:高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」
映像はテレビ版と同一で、ノンテロップである。
- エンディング主題歌:CLAIRE「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」
映像はテレビ版と同一である。
- 第1作・学校編挿入歌:地球防衛バンド「奇跡の戦士エヴァンゲリオン」
シンジが鈴原トウジ、相田ケンスケに半ば強引に参加させられ、洞木ヒカリをボーカルに迎えた「地球防衛バンド」の楽曲。劇中では文化祭での発表に向けて練習する場面がある。サターン版ではCD-DAとして収録され、CDプレイヤーでディスクの2曲目を再生すると、DVD-PG版ではタイトル画面で「BONUS MUSIC」を選ぶとそれぞれ聴くことができる。
上記2曲は、購入特典の8cmCDにカラオケ版と共に収録されている。
その他
鋼鉄のガールフレンド
サターン移植版が1998年3月19日にセガから発売された。詳細は当該記事を参照されたい。
デジタル・カード・ライブラリ
1997年9月25日にセガから発売された。クイズやミニゲームをクリアし、カードを集める作品で、ファンディスクの傾向が強い。カードはアニメの場面や各種グッズ、4コマ漫画など様々な種類が存在する。オープニングや全話分の次回予告(テレビ放送版)の映像も収録されている。
エヴァと愉快な仲間たち
サターン版が1998年11月5日にガイナックスから発売された(PS1版も存在する)。同社の代表作である新世紀エヴァンゲリオン、ふしぎの海のナディア、トップをねらえ!から総勢17人が登場する麻雀ゲーム。